さて今回紹介するゲーム作品は、1995年に発売されたPCエンジン「SUPER CD-ROM」で販売されたNECホームエレクトロニクスの映像技術をふんだんに使った、動くアニメーションRPGとなる作品、サイコスリラーRPG「リンダキューブ」です。
舞台となる場所は、遥かなる未来の世界。
星間航行技術が進化し、人類は宇宙に進出し、多くの惑星に人類の足跡を残し、繁栄を遂げていました。
でもかつて人類の母性でもあった地球の座標は失われ、かつての母性の記憶すら虚ろなモノへとなりかけていた遠い時代……自然豊かな環境と、多くの動物などで溢れていた星間連邦の植民惑星・惑星ネオケニアに、突如として未知の生命体アナビスからのメッセージを記した石板が飛来し、共に遣わされた未知の技術によって創られた脱出用宇宙船である「方舟」が、ネオケニアに届けられた事から始まります。
8年後に回避する事が不可能と星間連邦がさじを投げた巨大隕石が衝突すると知らされ、惑星ネオケニアは壊滅すると知った主人公ケンは恋人のリンダと共にネオケニア滅亡までの8年間の中で、この惑星に生息する動物の雄と牝を回収収集し、箱舟へと乗せ、惑星から脱出しなければいけない任務を背負わされてしまいます。
その過酷な任務を楽しむ様にリンダはケンを引っ張りながら動物回収へと動いていくのですが、このゲームには、シナリオA 「MERRY XMAS」とシナリオB 「HAPPY CHILD」が存在し、ケンの双子の弟であるネクと運命が交差するシナリオAと、マッドサイエンティストであるエモリ博士に、亡き娘のクローンであるサチコをケンに結ばせようとするシナリオBとケンとリンダを襲う過酷な運命などが用意され、ただ安易に失われようとしている惑星を救うのではなく、自分達の出生に関わる事件に関わっていきネオケニアの未来を救っていかなければいけないとこの物語の奥深さがテーマにもなっています。
またサイコスリラーと銘が打たれている様に、物語の内容もグロテスクな内容が散りばめられ、また恐怖を演出したサイコパスなケンの弟であるネクの存在など、ホラーテイストが込められた作品でもあります。
動物を全種類コンプリートするシナリオCの存在など、やり込み要素の多いゲーム「リンダキューブ」は「SUPER CD-ROM」を語る上で外せない名作でもあります。
■ PCエンジン リンダキューブ プロモーションビデオ
(C) 1995 リンダキューブ アルファ・システム/NECホームエレクトロニクス
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