その日は雨が降っていたので歩いて塾へ行きました。
塾が終わった帰り道、もうすぐ日が落ちてしまう時間だったので外は薄暗かった。
ある日の帰り道
私の家は細い袋小路の1番奥。いつものように歩き始めると、ふと後ろから視線を感じたんです。
気づいてすぐに振り返ろうかと思いましたが、何故か思いとどまりました。友人や知人なら声をかけてくるはずなのに、視線だけを感じるのはおかしい。私の勘違いか、誰かいるとしても私とは無関係な人だろうと思ったから。
何故か振り返ることが怖い事もあって、歩くスピードを上げても、まだ視線を感じます。
何でこんなに視線を感じるのか?正体は?もしかして誰かのイタズラでドッキリなのか?
自宅まであと1/3ぐらいの位置で、これくらいなら、もし不審者でも逃げ切れる、叫べば近所の人が気づいてくれるだろうと、振り返りました。
立っていたのは
振り返ると、袋小路が始まる辺に髪の毛の長い女性が立っていたんです。
日がほとんど落ちていたので、電灯の光で逆光になっていましたが、それにしては全体的に真っ黒でした。服が黒なら分かりますが、顔も何もかも真っ黒。不思議に思ってつい立ち止まると、目が合ってしまった。その瞬間、真っ黒な女性が私に向かって突然走り出したのです。
私はびっくりして悲鳴をあげながら全力で走り、追いついてきているのか確認しようと振り返ろうかとも思いましたが、そしたらあっという間に追いつかれる気がして全力で走るのですが、感覚的に距離が縮まっているのが解ります。
約20秒ほどの出来事
家の前に着き、門扉を開けながら振り返るとそこには誰もいません。ですが視線は消えず、背中がゾッとして慌てて玄関のドアを開けて自宅に飛び込み、家事をしていた母親に泣きつきました。
家に着くまで約20秒ほどの出来事です。袋小路なのであの黒い女性が他へ行くことはありえません。途中の家に入るとしても、絶対になにかしらの音が聞こえるはずなんです。家の前では真後ろにいたようなのか感じがして、今でも震え上がります。
それから、帰宅が日暮れごろになりそうな時、雨が土砂降りにならない限り自転車を使うようにした。
※画像はイメージです。
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