地方協力本部(地本)はリクルートの部署と言うイメージが強いと思います。
一部では「人さらい」と揶揄されることもあるみたいですが、実は広報の役目も担う重要なポジションです。
私が勤務する福祉事業所には年頃の男の子が大勢います。
彼らも私たちと同じように「かっこいい職業」にあこがれ、もちろん自衛隊もその中の一つです。
ある年、外出レクリエーションで航空祭に行きたいというリクエストが挙がりました。
私は個人的には航空祭などは何度も行った経験があるのですが、障害者の団体を引率した経験はありません。
そこでHPから地方協力本部を見つけて思い切って飛び込みで問い合わせてみました。
すると担当の方が専属で付いてくれて、航空祭前日に行われるブルーインパルスのフライトに応募していいということになりました。
事業所に来てくださり書類の書き方など丁寧に教えてもらい、提出後も様々なフォローをしていただきました。
そして当日、車数台で基地の正門に到着した時、私たち引率職員も想像しなかった素晴らしい光景が待っていました。
その日私たちを担当してくださる空曹以下、警備の皆さんが隊伍を組んで敬礼で出迎えてくれたのです。
普段自衛隊に縁がない利用者さんはテレビでしか見たことない、本物の自衛官の敬礼で迎えられて大感激でした。
到着後も休憩場所の設営など、地本の方が全面協力してくださり、細かい説明や質問にも応じていただきました。
一般参加では絶対味わえない至れり尽くせりぶりに、職員も利用者さんも感激と感謝しかありませんでした。
その担当の方は航空祭の後も時間を見つけてカレンダーを持ってきてくださったり、事業所を見学してくださったりしてくれています。
社会との接点が薄い利用者さんが本物の自衛官の方と交流を持てることは本当に貴重な体験です。
新隊員募集という大きな任務があるにも関わらず、一般人の我々にも最大限の配慮をしてくれる地本の皆さんの地道な努力こそ、今日の自衛隊を支持する人が増えている一つの要因なのかもしれません。
※写真はイメージです。
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