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ガンダムお好きが語る!「モビルスーツ」談義w

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「とかくオトコノコの好むもの、戦車戦艦ロボ戦闘機」・・・とか言ってしまうと色々な方面から怒られてしまいそうな昨今ではありますが、それはそれとして「格好良いもの」を写した模型やプラモデル等の玩具を思い浮かべれば、古くからその筆頭として並んで来た事は確かな事実です。

「ガンダム」もまた、想像の産物ではあるものの現実の兵器から逞しい想像力を経て作り上げられた出で立ちを持っている存在である以上、その「内容」として兵器の要素は不可分となっているものです。

今回はそんな「兵器」としての要素を、その実在する名称や用語の面から一段踏み込んでみたいと思います。意味が分かれば見え方が変わる「事もある」という事で、リアリティとフィクションの交感が生み出す創作ならではの「深みにはまる没入感」を楽しむ「スパイス」として頂ければ幸いです。

目次

人型なんてナンセンス?いえいえそうとも言えません・・・

溢れるイマジネーションにリアリティを添えて進化を続ける「モビルスーツ」・・・その「魅力」と言える「人型である理由」をつつき回します!
「モビルスーツ(MS)」が「リアルな兵器」かと問われれば、現代の兵器が「実現させている」水準から考えて「非現実的」と言わなければならないでしょう。

作中の「技術水準」を見ても、少なくともそれらは現実と比較して幾つかの巨大なブレイクスルー…人類が宇宙へ進出し、宇宙に「定住」を可能とする巨大な月面都市や「スペースコロニー」の如き擬似地球環境を閉鎖系として作り出せるだけの発展が必要とされ、その飛躍をもたらした「ミノフスキー物理学」等の特別な飛躍を用いる程度には隔たりの有る世界の産物とされます。
しかし、その「文脈」こそは逆説として「それだけの飛躍を踏まえて行けば実現出来るかもしれない」と思わせるだけの「説得力」を持たせたと言え、そんな「リアリティ」に魅せられた人々によって、遂には「実際に動く設定サイズの模型」まで作り出す結果にまで辿り着いたのも事実です。

その「リアリティ」を形作っていると言えるのが、兵器としての特性や得手不得手、開発の経緯から構造についての言及といった形で「作中に見えない(見えにくい)部分の作り込み」が為されている点を上げられます。
代表的な例としては「20m前後とは言え、拡大した人型でしかないモビルスーツで斬り合い殴り合いをさせるにはどうするか」という問題への回答として「ミノフスキー粒子による電子兵装の局地的無効化」という戦争環境の激変があったとする「歴史的経緯」が用意されていると言った事柄が挙げられます。

人類が宇宙へ進出した世界観による規格

「機動戦士ガンダム」へ至る「宇宙世紀」の物語は、人類が宇宙へ進出して既に数十年という時間が過ぎ去っている事から、宇宙空間とスペースコロニーや惑星周辺の複雑な環境を往来する事が常態化した環境が形成されており、その複雑な環境に適応する為の「装置」として「スーツ(S.U.I.T=Space Utility Instruments Tactical(戦術汎用宇宙機器))」という規格を提唱するに至っていたとされます。

これは「モビルスーツ」に対して「ノーマルスーツ」と称される人間が着込むサイズのものまでを含む広範な宇宙用機器を指す語とされ、コロニーや宇宙基地、或いは輸送用の大型艦艇等を建造する「重機」のような機器も含まれた可能性が示唆されるものとなっています。

「モビルスーツ」という存在は、こうした「前身」を踏まえて、宇宙空間とスペースコロニーや惑星上の重力環境、更に小惑星帯のような複雑な移動を要求される多環境を踏破し、しかもミノフスキー粒子による電子兵装無効化を「優位に進める」事の出来る「高性能な兵器」という難題をクリアするものとして研究開発が進められたという経緯が存在したと言われます。

アンバックって?

この際「人型」という極めて複雑な形状…「ナンセンス」とされる事も珍しくはない形状が採用され、発展して行った「大きな理由」とされるのが「宇宙空間での姿勢制御を手足で行う」とする「AMBAC(アンバック)」システムと呼ばれる技術です。

これは宇宙で姿勢を制御する方法として最も単純な回答となる「推進剤を用いた反作用」の方式では推進剤の消費量が大きすぎ、長時間の行動が不可能である事や、ランニングコストとして資源を浪費してしまう問題を解消出来なかったという「現実的」な経緯があったとされます。
「AMBAC」はこれらの問題に対する効率的な回答として、機体そのものが「本体から延長した構造」として持つ手足を「高速運動させる」事で、機体が回転する方向と逆の力を与えるブレーキとして作用させる技術(システム)として研究されていたもので、幾つかの技術評価機や試験機を経た結果としてモビルスーツに採用されたと言われます。

アニメ本編において宇宙空間を疾走するモビルスーツが「手足をバタつかせて姿勢制御をする」という描写はほぼ見当たらないものとはなっていますが、現実において「船外作業を行う宇宙飛行士の技術」として手足を使った姿勢制御は実際行われている他、宇宙船の効率的な姿勢制御装備として「モーメンタムホイール」と呼ばれる「回転運動によって宇宙船の回転運動へブレーキを掛けるはずみ車(フライホイール)」が搭載されるなど「AMBAC」という呼称こそ実在しないものの、現実的にも「人型」という姿が一定の説得力を得たと言える要素でした。

足・・・や手なんて飾りでないですが?

更に興味深いのは、こうして存在意義を得た手足・・・特に「手先」の部分がより高精度化していく過程として、現代兵器で言えば戦車砲クラスの武装を「モビルスーツ自身の手で整備させたい」という意図から、あたかも「人間の兵士が銃器をメンテナンスする」ような作業にまで対応出来るように作られたという「発展の経緯」もあったとされます。

余談ですが「足なんて飾りです、偉い人にはそれが分からんのです」という「機動戦士ガンダム」本編を知らない人でも耳にした事があるであろう名台詞(?)が存在しますが、モビルスーツ自体の開発経緯から考えれば「飾りというわけでも無かった」という事実を踏まえると、兵器開発における時代・世代の変遷というものを感じさせる一幕であった…のかもしれません。

と言うのも、この台詞をもたらした高性能モビルスーツ「ジオング」は宇宙専用機として機体各所に強力な推進力を生み出すスラスターを多数配置する事で、姿勢制御は元より同世代の機体を圧倒する高機動性を実現した「怪物」。
これ以降の様々な宇宙での活動を想定したモビルスーツは、姿勢制御と共に強力な機動性を確保する為に自由度の高い補助推進力を多数搭載していく流れが作られていったとされます。

本当に「手足が飾り」となる時代は訪れなかったようですが、兵器としての業を深めるように、モビルスーツが性能を求めて人型から大きく外れて行く道を予見する一言であった…等と思いを馳せるとまた違った味わいが見えて来るかもしれません。

用語アレコレをつついてみます!

「ビーム」と「レーザー」「バーニア」と「ブースター」に「ジェネレーター」と「プロペラント」・・・似たような言葉と装備も整理すれば新たな興味が湧く…かもしれない「何となく」な用語アレコレをつついてみます!

「モビルスーツ」というものは、その言葉が表わす基本的な部分は「人間が外部に装着して宇宙空間での活動を行う為の装備」という事であり、どう使うかの問題はさておき「手足を用いた活動が出来る(特に対ミノフスキー粒子性能について)高性能な作業機」としてその第一歩を踏み出したという事になります。
しかしそれは「ただの高性能な作業機」を目指したものではなく「対ミノフスキー粒子性能」・・・即ち「敵が電子障害によって戦力をまともに動かせない中で一方的、且つ高速で戦場を支配出来る」という極めて攻撃的な意図を持った「兵器」として研究開発が進んで行く事となりました。

ジェネレーター

その経緯によって幾つもの改修や強化、装備の開発が進んでいく事となりますが、そんなモビルスーツの「巨大機械」としての存在感を補強するのが装備品や内部装置の数々と言えます。
例えばモビルスーツという巨大(第一作の平均的なサイズが18m前後)な機械の集積物をパワフルに動かす心臓部である「ジェネレーター」は、今日一般的に用いる場合「発電機」や「生成機」の意味を持ちます。

兵器として完成された際のモビルスーツは「ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉」が搭載されており、モビルスーツの胴体部に収まるサイズながら、高い出力と安定した長大な稼働時間によってその戦闘力を大きく支えるものとなっています。

「ジェネレーター」で作られたエネルギー(電力)が人間で言うなら筋力のように機体を稼働させ、跳んだり跳ねたりする力となりますが、宇宙において、或いは大気圏内・重力圏内においてより強力な運動性を持たせるべく搭載されたのが「スラスター」や「バーニア」「ブースター」と呼称されるものになります。
これらはいずれも「推進装置」…いわゆる「ロケット(モーター)」のように推進剤を燃焼させて強力な推進力を得るものとされます。

スラスター・ブースター

この「推進装置全般」を意味するのが「スラスター」であり、姿勢制御や機動性を「補助」するものを「バーニア(スラスター)」、より推進力を「強化(ブースト)」するものを「ブースター」というように区分が為されています。
なお余談として、この「バーニア(ヤ)」という言葉それ自体は本来「補助」という意味を持つ言葉ではなく、測定器の補助具を発明したとされるフランスの数学者「ヴェルニエ(Vernier)」の名前から来た言葉であるとされます。
似たような言葉として「(戦闘機の)加速装置」である「アフターバーナー」という言葉を思い浮かべる方も居られるかもしれませんが、これは「オーグメンター」と呼ばれるジェットエンジンの燃焼ガスを更に燃焼、加速させる装置の中で「商標」として登録されているものとされます。

そして、後の作品などにおいて「ブースター」をより強力に使う目的などとして、場合によっては機体と同程度の巨大な「プロペラント」を搭載する異形機も開発されるようになります。
一見すると巨大なミサイルのようにも見える外見を持つ事になるこの「プロペラント」とは「推進剤」を意味する言葉…即ちそれ自体は「巨大な燃料タンク」であり「ブースターに直接燃料を供給する事で機体のエネルギーを使わない為のもの」という役割を与えられたものになります。
現実においては戦闘機が機体の下部にミサイルを思わせる大型の装備をつり下げる事がありますが、それと同様のものと言えます。

ビーム

これらによって強力な推進力を持ち、戦場を正しく「飛ぶように」移動出来るようになったモビルスーツが強力な武器として運用するようになったのが「各種ビーム兵器」でした。
「ビーム」とは本来「光線」を一般的に指す語ですが「宇宙世紀」の世界において「ビーム兵器」は「ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応路」がもたらした強力な副産物…「加速されたミノフスキー粒子からエネルギーを取り出して光速(ビーム)で発射する」…として語られるものです。

皮肉な事にモビルスーツを先んじて主戦力として投入したジオン公国が、この小型化について後塵を拝した為に敗北する事になったという「見解」も存在すると言われます。
この「粒子加速砲」に対し「レーザー」とは「光の波長を揃えて増幅した人工光」という意味合いの言葉の頭文字を略した呼称であり、光の性質を表わす呼称と言う事が出来ます。

「宇宙世紀」においては、ビーム兵器に比較して小さなエネルギーで十分な威力を得る為の武装として一部の「ファンネル」に搭載された他、廃棄されたスペースコロニーそのものを巨大なレーザー砲として改修した戦略兵器「コロニーレーザー」等においてその存在が認められるものになっています。

「リアル」な感覚で見る事が出来る設定と作品

以上のように、設定された用語の意味から紐解く事で、想像上の産物であるそれらの姿が少し「実体的」に手の届くものとして感じられると、より「リアル」な感覚で見る事が出来るのではないかと思う次第です。

今回紹介させて頂いたような、いわゆる「開発計画」や「兵器研究」に関するようなシナリオは、物語本筋としてはやはり縁遠い話題である為、本編では断片的に語られたり、集団戦の中で無為に散っていく爆光のような背景演出として描かれる事が多いものではあります。
その為「機動戦士ガンダム」の本編終了後に公開・発売された設定資料集や後発の作品によって改めて描かれたものが多くを占める話題と言えます。

特にこうした兵器開発に関する悲喜こもごも…と言うより「ほぼ全編悲劇」を扱った作品としては「MSIGLOO(モビルスーツ・イグルー)」シリーズが「濃い」作品として挙げられます。
「機動戦士ガンダム」の舞台である「1年戦争」の中で繰り広げられた兵器開発競争を描いた作品であり、フル3DCGという原作とは大きく表現形態の異なる作品ながら、原典の空気感を取り入れる事で「隣り合わせ」の時代感覚を見事に表現している良作となっています。
「歴史的裏話」のような話題が好きな方にはたまらない作風ですので、今回の話題をお楽しみ頂けた方には是非見て頂きたい作品です。

カタカナ言葉を並べられるとテンション上がる系の幼児がそのままオッサンになりました。今やその興味はガンダムに限りませんが、広がった興味をガンダムに持ち帰ってみると見方が広がる事に驚いたりしています。

※画像はイメージです。

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