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子守唄と共に伝わる情状と畏怖の対象にまつわる考察

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別件で国内の子守唄を調べた際、その子守唄と同時に、歌に込められたとされる当時の時代背景から来る歌い手の情状と念の話を耳にした。
実に興味深い内容だったのだが、では、国外に伝わる子守唄や童謡にはどのようなものが込められているのか。
子の安寧の眠りに対する願い以外に込められる苛烈な思い、興味が湧いたならそのまま読み進めると良い。

目次

子守唄が孕む情状と念

国外の童謡・子守唄に触れる前に、一説に国内の子守唄に込められているとされる思想や情状を整理しておく。
我が国日本に伝わる子守唄を含む童謡や民謡には、歌詞をよくよく聞くと恐ろしい文字の羅列で成り立っているものも多く存在する。ネットやTV番組でも頻繁に取り上げられるので読者諸君らも歌に対しまことしやかに囁かれる様々な『本当は怖い解釈』を知っていると思う。

元々子守唄は歌い手が幼子を寝かしつける際に歌われたとされる歌だが、歌詞に着目すると最初こそ「良い子、良い子はよくお眠りなさい」とあるが、次の瞬間には「寝ない悪い子は鬼に食わすぞ」「山に放り捨てるぞ」と、歌詞の意味がわかる年頃の子が聞けば逆に寝付けなくなるのでは?と不安になるほどの物騒な脅し文句が連なる。

一説では歌が伝わった当時の時代背景と歌い手の境遇に関係があるといわれている。歌が伝わったのが貧困や飢饉に見舞われていた時代、歌い手は親の他に、望まぬ奉公に出され奉公先の赤子の面倒を見る子が多かった。食べ物も満足になく、年頃の子と遊ぶことも出来ず、親元を離れ自由が無い奉公に出向いた子が、「お前の世話は私が恵まれない事の象徴だ」と言わんばかりに、赤子への苛立ちや理不尽に対する怨嗟の念を込めて歌詞を紡いだとされている。
加えて、歌然り物語然り、昔の創作物には「悪い行いをする者の元には災厄が降りかかる」という一種の教訓を含む物が多い。子守唄もこれに倣い、子を脅すような歌詞が多い傾向にあるようだ。

子守唄の中で歌われる畏怖の像

歌中にて取り上げられる「寝ない子の元に訪れる怖い存在」。伝わる地方によってその正体は鬼や妖怪など様々だ。これを踏まえて、各国に伝わる子守唄を見ていく。やはり日本同様、『寝ない子の元に現れる怖い存在』の描写がある物が多数見られた。

ロシアの子守唄『Bayu Bayushki Bayu』はホラーゲームへの起用歴もあるので知る者も多いかもしれない。曲中では寝ない子は狼に攫われると歌われている。
ハイチで歌われる『DODO TITIT』には眠らない子を食べるカニが出てくる。ロシア同様現地で馴染みの生き物が出てくるパターンだ。
スペインの『DUERMETE NINO』では「ココ」という地方や南米に伝わる怪物が登場する。眠らない子どもを食べてしまうらしい。
ブラジルの子守唄『Nana nenem』には老いたワニの魔女に黒い牛の怪物にブギーマンと多種の怪物が列をなして登場する。眠れない子からすれば堪ったものではないだろう。
イタリアに伝わる子守唄『NINNA NANNE』では、恐ろしい狼や魔女に母が手ずから子を渡す描写があり、それはそれで違う恐怖と不気味さがある。

こういった「親と怖い存在が結託(?)して寝ない子を懲らしめる」描写がある歌は他にも存在し、日本と類似して、海外の子守唄にも「子育ての中で母が溜め込んだ鬱憤晴らし」の意図が反映されている歌はあるようだ。

寝ない子の元に現れる怖い存在

紙面の都合上紹介する子守唄はある程度抜粋したが、やはり『寝ない子の元に現れる怖い存在』が描写される歌は多く現存した。

この存在たちは「その土地に馴染みがあり脅威とされる生き物」や「土地に根付いた信仰上でも畏怖されている存在」という点が共通しており、これは更に突き詰めると、子守唄の中に登場する恐ろしい存在は、その歌が伝わる地方で『その地の信仰や文化の影響を受けながら根強く畏怖の念を集める存在』といえる。あるいは狼やカニ、あるいは魔女や妖精、あるいは鬼…そういった存在と共に、子守唄も世代を経て様々な思念と共に歌い継がれている。

先述したように国内・海外の子守唄は文字通りかつての国の数だけ存在する。中には「そんなヤツが襲ってくるのか…!」と驚愕する存在が満を持して登場する歌もあるので、気になったならぜひ調べてみてほしい。

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※画像はイメージです。

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