リコリス・リコイルに浸食された世界観？！

タイムラインに流れるアニメ視聴報告・・・メルカリにあふれる大量のストライクウォーリア。セーフティで聞いた「リコリコ見てない奴はストライカーを握る資格無し」。
私の生活は気づかないうちに「リコリコ」に囲まれていた！

リコリス・リコイルとは？

アニメ「リコリス・リコイル」が始まってから、サバゲ仲間内での「リコリコ」トークは圧倒的に増えた。
確かに「弾丸を避ける女子高生」のインパクトは大きい、最近の中では比較的、銃器にもクローズアップされている。何よりもタイトルには「リコイル」の文字。
ミリタリーが好きでこういうアニメを嫌煙する層でも、多少なりともアニメを見る人間ならば食いつきやすい内容である。

とはいえ、この手の通ったアニメは過去にも多くあった。
女性主人公のミリタリーものであれば「攻殻機動隊」、組織対劇場型犯罪といえば「PSYCHO-PASS」、女の子が銃を握るという点では「ガンスリンガー・ガール」、少年兵といえば「ヨルムンガンド」、濃いキャラのオンパレードともいえる「ブラック・ラグーン」・・・などなど枚挙にいとまがない。

正直、初見の印象は「どこかで見たようなキャラが、どこかで見たような設定で、どこかで見たようなシナリオで動いている」程度だった。
とはいえ、時代もまた変わっている。「今期のアニメ紹介」がシーズンごとにSNSで取りざたされ、放送が終わるごとに、多くの視聴者が感想や考察をタイムラインに挙げていき、登場した銃器が細かくチェックされていく。

ついにやってきたリコリコ

そんな中でも、私の生活に最も近づいてきたと感じたのは、0歳児育児中の嫁から「リコリス・リコイル、見てる？」と聞かれた時だ。なにかというと、5話のラストの例のシーン。主人公(千束)の相棒たきなが、人工心臓であることを知った千束の心音を確認するシーンである。

なにかと女の子同士の美しい描写をタイムラインで拾ってくる嫁の琴線に、どうやら引っかかってしまったようだ。
たしかに「『百合っぽくて』女の子が弾丸を避けるアニメ」となると、また新ジャンルになるのか？
とうとう頭角を表したのか？

私にとってのリコリコの魅力

正直、２～3話の途中で視聴を止めていたところに、先の嫁の一言。なにか強く惹かれたものはないが、惰性で視聴を続けてしまった。

終始、作業用BGMくらいに眺めていたが、実際気を引かれた点もある。
まずはアイキャッチ、とてもビジュアルが美しい。

OPのラストからも誇張されるように、劇中ではそんなに衣装替えが多くないものの、なにかと細かい部分で主要キャラの衣装替えが行われる。某アイドル音ゲー好きにとって、ありがたいポイントである。

そして徐々に、主要キャラの背景などが描かれ、11話ではついにラスボスとのご対面。
やや劣勢の主人公のもとに、相棒がさっそうと現れ、いよいよクライマックス、といったところでED入り。
実に王道の展開である。が、それで良いとも思えるシンプルさ。

私は性格上、作品を酷評したり否定的に見ることはしない。どんなB級、Z級映画でも、何か楽しめる点はないのかと探すタイプの人間だ。

総評「リコリス・リコイル」

2022年夏季アニメとして放送、一部界隈でブームとなり、今も語り継がれる「リコリス・リコイル」。
数あるミリタリー系アニメを見てきた自分にとって、良くも悪くも、令和のアニメという印象は否定できない。
とはいえ、この作品がきっかけで、ミリタリー関連に興味をもって、過去の系統のアニメを視聴する人も増えるかも知れない。もしかしたら、サバイバルゲームに手を出す輩もいるかもしれない。

何よりこの作品の一番の怖さは、SNS時代・ジャンル・キャラなど、多くのポイントから現代の若年層が狙われやすいというポイントなのである。