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鹿児島県の無人島・馬毛島問題

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鹿児島県にある無人島・馬毛島の売買を巡る交渉が泥沼化しています。

馬毛島は東シナ海大隅諸島の無人島で、鉄砲伝来で有名な種子島から西側約12キロに位置している島です。
島に川がないことで農業に向かない島で、1980年以降は無人島となっており、東京の開発会社が島の大半を保有しています。

この馬毛島が注目を集めたのは、国が島をまるごと買収、現在小笠原の硫黄島で行われているアメリカ軍の軍事訓練の場所とする方針が明らかになったためでした。
国は馬毛島の価値を凡そ45億円と算定し、現所有者の開発会社と交渉を進めていました。

今年2019年1月に、45億円から大幅アップとなる160億円での売買が大筋合意に至り、双方による文書の確認も行われたと報じられました。
しかし売買は予定通り進まず、保有する開発会社の内紛が勃発、社長の座を巡り親子の対立にに発展、予定の2018年度末での交渉成立は見送られました。
もともと45億円と見積もった島が160億円に跳ね上がったことも驚きだが、更に開発会社は金額の上乗せを目指して今回の騒動に及んだとみられています。

■馬毛島の東側に建つ建物群
まも(Mamo) [Public domain], via Wikimedia Commons

国が馬毛島を購入しようとしたのは、現在硫黄島で実施中のアメリカ軍の空母艦載機の離発着訓練の場所の代替地としてでした。
この訓練は凡そ300メートルしかない空母の甲板への離発着を習得する訓練で、所謂タッチ・アンド・ゴーと呼ばれるているものです。

在日アメリカ軍の再編で山口県の岩国基地に集約されると、硫黄島までの距離。時間・燃料なぢの移動コストが問題となり、馬毛島ならば岩国基地から凡そ400キロと近く、硫黄島の代替地として理想的な位置にありました。

また馬毛島はアメリカ軍だけでなく、自衛隊も活用可能な軍事拠点と目されており、近年重要性の増した日本の島嶼防衛上からも重要なライン・第一列島線に近いことで注目されていました。

元ファイル作者:Lincun、改変:Sakoppi [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons

一説には新設された水陸機動団がある長崎・佐世保からも近く、これらの部隊の訓練場としても最適な島だと考えられていました。
しかし今回の買収交渉の難航だけでなく、例によって軍事利用することへの反対運動を一部団体が行うなどすんなりと運ばない事態となっています。
反対する団体は自然破壊や、周囲の有人島の生活環境が損なわれると主張していますが、沖縄本島など人の住む地域に軍事基地があるよりは何倍もマシだと思えます。

只、所有者の開発会社は更に価格をつり上げる目的なのか、国に対して一度大筋合意した売買交渉を白紙に戻すと通告しており、政治上の判断がどうなるのか予断を許さない状況です。

eyecatch credit: まも(Mamo) [Public domain], via Wikimedia Commons

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