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奇跡の到達点「スーパーマリオRPG」の思い出を語ります!

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愛敬たっぷりのルックスに、飛んで走って泳いで踏んで、愛しい姫を追い掛ける道は火の中水の中。
今や日本が誇る「世界的スーパーヒーロー」にまで成長した、赤い帽子に青のツナギ、でっかい鼻に立派なヒゲがトレードマークの配管工「マリオ」の存在。
テレビゲームのコントローラーを握った事がある者にとってあまりに大きい、そして身近なものだったと言えるでしょう。

そして同時期、ロールプレイングゲーム=RPGというゲームジャンルにおいて、文字通り「日本を席巻」し、現在では「JRPG(日本型ロールプレイングゲーム)」というサブジャンルを確立させるに至った立役者の一人。
パートナーであり競争相手でもあった「スクウェアソフト」が手を組み新たな物語を作り上げるという「物語」にも彩られた、スーパーファミコン世代の晩期を語る上で外せない「伝説の一本」を紹介致します。

目次

そのワクワクは始まる前から熱量満タン!

今や「世界の任天堂」にして、その看板を背負って立つ「アクション(ゲームの)スター」である赤い帽子のヒゲオヤジ「マリオ」。
某テーマパークにおいてはそのゲーム世界を再現した「リアルアトラクション」が注目を集め、彼の運動能力は益々以て「世界に知られた」ものとなった。
今日、彼を知る人ならばそのゲームが「アクションゲーム」に発する事を知らない事は有り得ないと言えるでしょう。

もう一方の雄、「ファイナルファンタジー」シリーズを筆頭に、数多くのゲームを世に送り出すも、やはり「JRPGの大家」としての知名度こそ不動のものとして現在に至る「スクウェアソフト(現スクウェア・エニックス)」。
「~RPG」というタイトルを送り出す以上、その看板を違えるものにはなるまいとはゲームファンなれば誰しも思う所ではないでしょうか・・・本作のリリースは1996年3月9日、企画開始は1994年1月であったとされます。

インターネットがようやく始まろうかという時期にあって、ゲームの情報と言えば各種のゲーム雑誌が主流であった時代にこの情報を初めて目にした1995年の秋頃。
正にスーパーファミコン世代の最盛期、新作ゲームの情報が紙面を埋め尽くしては色取り取りの魅力を放つ中で、開発中の数画面やキャラクタービジュアルを大写しにしただけのちょっとした情報しか無かったにも関わらず。その圧倒的存在感はその後数ヶ月に渡って筆者の心を掴んで離さないだけの魅力に満ち溢れたものでした。
そしてリリース間近となった96年初頭、ゲームのCMが物珍しかった時代に流れた「パックンフラワーによるコーラスのCM」で、発売前ながら興奮が最高潮に達した事は今でも鮮明に思い出せるものです。

アクション×RPG=?アクションRPGとは全く違う「マリオなRPG」

「スーパーマリオ」シリーズと言えば、幾つものタイトルでスポーツからパズルまで様々な活躍を繰り広げる主人公「マリオ」の姿が印象的であるものの。
やはりその本筋は最強のライバル「クッパ大王」を相手取り、ダッシュとジャンプを駆使して囚われの「ピーチ姫」を救い出す「アクション」こそが最大の武器にしてアイデンティティであると言えるでしょう。

そんな「マリオ」の持ち味を「RPGの雄」である「スクウェアソフト」が「RPGとして描き出す」という事に、当時は「全く未知の可能性」を感じてワクワクしたものでした。

普通に考えたならば、これはゲームジャンルとして既に大きな実積を作り上げていた「アクションRPG」と言えるものを想像しそうなものであった所。
開発画面として掲載されたものが「見下ろし型(クォータービュー)の戦闘画面らしきもの」であった所から想像の枠を越えてきたものだったのです。果たしてその完成した姿は、極めて絶妙なバランス感覚によって「アクション」と「RPG」という要素を「一つのゲーム内に共存させた」ものだったと言えました。

今日で言う所の「JRPG」において

これは今日で言う所の「JRPG」において確立された「フィールドマップを歩き回る」要素と「戦闘画面」要素の二つが「明確に切り分けられている」という事を利用したもの。
フィールドマップを「見下ろし型のアクションマップ」として様々な仕掛けを盛り込み、戦闘画面はクラシカルなコマンド・ターン制を採用しつつ、細かなインターフェースを「マリオ」の文脈に沿ったポップで見栄えのする作り込みを徹底し、花形として「アクションコマンド」というユーザーの心を捉える仕組みを組み込む…という具合でした。

「フィールドマップ」の仕掛けは、JRPGにおける謎解き要素・・・暗号やギミックの詰まった迷路といった要素に「マリオの得意な」ジャンプやダッシュを組み込んだアスレチック・アトラクションのような面白さを、更に「RPG」として「時間制限を無くす」事で「何度も挑戦出来る絶妙な難しさ」を組込み、これだけでも十分以上に楽しいゲームとして成立するだけの作り込みを見せていました。

難易度の高いギミック。解くのに数段頭を捻らなくてはならないものから、繊細且つ大胆な難しいアクションを要求するものまで…は、解かずともエンディングまで辿り着けるものながら、クリアした時の報酬が驚くようなものであったり、コレクション魂を揺さぶるものだったりと遊び甲斐のあるものでした。
また、フィールド移動の自由度はかなり高いものがあり、戦闘への突入はフィールド上を動き回る敵との接触で起こる「シンボルエンカウント制」を採用した事で、苦手な戦闘をダッシュやジャンプを駆使して回避したり「マリオ」シリーズでお馴染みの「スーパースター」。
手に入れば敵シンボルにぶつかって吹き飛ばす(?!)事まで出来るという実に「マリオ」な仕掛けが施されていました。

アクションコマンド

「戦闘画面」は対照的とも言えるシンプルな作りながら、見下ろし型(クォータビュー)という画面全体を見渡しやすい安心感のある画面や、コマンド選択を「4つのボタンに対応させる」というシンプルにして「間違えにくい」心配りが為され。その一方で演出面にはこだわりのアニメーションやエフェクトが満載されるという絶妙な配分と設計によって誰もがのめり込めるものでした。

しかしそれで終わらないのが本作の凄み、花形である「アクションコマンド」によって一見シンプルなバトルシーンが緊張感のある「戦い」へと昇華されます。


「アクションコマンド」とは装備した武器で攻撃する通常攻撃と、MPに相当する味方内で共有の「FP(フラワーポイント)」を消費して行うスペシャルアタック、相手からの攻撃に対して行う事が出来る操作です。
それぞれの行動に設定された操作…選択したアクションを行っている最中に「タイミング良く」ボタンを押す、ボタンを決められた時間内押し続ける(タメる)、連打する、十字キーをガチャガチャする…等によって効果や威力を上げる事が出来るという要素。

操作自体はシンプルながら、画面に表示される指示や敵を攻撃するタイミングを見計らわなければ成功せず、その可否によって戦闘の行方を左右する程の威力を発揮する。シンプルな操作と相まって「一緒になって戦っている」ような没入感と緊張感を覚える上、他のJRPGに時折見られる「レベル差などの理由で退屈になる戦闘」を大きく減らす役割も果たしていました。
現在においても根本的な解決は見られず、戦闘が充実する程に起こりがちな問題にある種「裏技的」とは言え強力なアプローチが行われていた事実はゲーム史上の上でも見逃せないポイントであったと言えるでしょう。

最早伝統芸能と言って差し支え無い

この「アクションコマンド」で特に思い出深いものと言えば、本作のオリジナルキャラクターにして心強い味方「ジーノ」のスペシャル「ジーノカッター」と、最早伝統芸能と言って差し支え無い我らが「マリオ」の「(連続)スーパージャンプ」です。

前者は作中最大難易度にして最強の誉れ高き、ほとんど「隠しコマンド」のような存在とされ、見た事の無いプレイヤーも多いと思われます。実は筆者も成功した経験がありません!

超高速で放たれるカッターが「敵に当たる瞬間入力する」というシンプルなものながら、そのタイミングが凄まじくシビアで連打も受け付けないものであり、聞いた話では「確定で9999(ダメージ上限、ボス含むほぼ全ての敵が即死)」が出せるのだとか。

後者はシリーズ伝統の「落ちずに敵を踏み続ける」というテクニックを本作用にアレンジしたもので、スペシャル「スーパージャンプ」で「敵を踏みつける直前に入力」が成功すると「再びマリオが飛び上がる」というアクションを「失敗するまで何度も繰り返せる」という分かりやすくやり応え抜群の高等テクニックです。
なんとこれ、かなり難しいながら本当に「失敗するまで無限に」繰り返せるもので、しかもゲーム中「30回連続」「100回連続」と記録を達成する事で強力な隠しアイテムをプレゼントしてくれる隠しフィーチャーもあったりします。

ちなみに筆者、100回チャレンジした事がありますが、10分ぐらい延々と繰り返し続けて気が遠くなりました…が、失敗した時の悔しさと成功した時の快感たるや、他作品でも中々感じられないものとして記憶に留まっています。

キノコ王国クッパ城、その向こうに拡がる世界を「旅する」という新体験。

本作の「ゲームとしての完成度」と共に大きな魅力と言えるのが「RPG」という「物語」によって「マリオ達の世界」が深く大きく広がったという事です。

本作以前と言えば、多彩な作品を「ステージ」として我らがマリオは縦横無尽に駆け巡って来た。ですが、その世界がどのように広がっているのかという部分については、コミック等の他媒体で二次創作的な物語が語られるか、都市伝説染みたお話に垣間見る以上の事は語られず、それがファンの想像力を逞しくし続けてきたというもの。
そんな中で、本作は遂に「マリオの冒険物語」として描かれる。がむしゃらに敵陣を突っ切って、愛しの姫を救い出さんと駆け抜けて行く姿から、彼らの世界で巻き起こる「何処から手を付けて良いのかすら分からない大事件」を相手に手掛かりを求めて東奔西走する「王道の物語」。
よって世界に散らばる出来事を拾い集めていくものとなりました。

登場キャラクター達の生き生きとした姿、例えば「マリオ」は、言葉ではなくジェスチャーとお芝居、そして「得意のジャンプ」で意思疎通をする姿を見せ、仲間達が合いの手や通訳、時にボケやツッコミを挟む事で実に表情豊かな、それでいて「どの方向から切り取ってもファンのイメージを大きく損ねない」魅力的なキャラクターとして作り上げられています。

そこに色を添えるのは、積年のライバル「クッパ大王」と、囚われのヒロインからその存在感を大きく飛躍させる「ピーチ姫」というお馴染みの面々に加え、本作で新たに登場する仲間や困難な道行きを助けてくれる協力者達です。
彼らが描き出す物語は、今まで何処にも無かった筈なのに何処かで見た事があるような「未だマリオが冒険していなかった世界」であるように、違和感無く物語の一幕として組み込まれて行きます。

「敵」となる者達

一方で、本作における「敵」となる者達、「武器」の姿を持つ彼らは、正しく「異世界からの招かれざる来訪者」として突如訪れ、物語の不穏さを暗示するようにクッパ城へと突き立ちます。

過去作スーパーファミコンのローンチタイトルである「スーパーマリオワールド」においては、エンディング前に立ちはだかるラストダンジョンとしてその威容を存分に誇ったクッパ城。それを丸ごと両断しかねない巨大な剣が突き立つ不穏な様は、本作のキービジュアルとして描き出されます。

その違和感無く溶け込むビジュアルながら「マリオ」達の世界には決して馴染まない「武器」という異物感は、過去作から引き継がれた「マリオ」の世界観における「冒険」という要素の少し不思議で不気味。怖さと謎を掻き立てる極めて絶妙な「目標」として、プレイヤーに新鮮な驚きを提供してくれます。

素晴らしいBGM

そしてそんなおっかなびっくりドキドキワクワクな世界をより深くプレイヤーの意識へ刻み込んでくれる素晴らしいBGMも、本作を彩る重要な要素となっています。
本作のBGMはゲーム業界において数々の伝説的名曲を世に送り出し、スクウェア作品に置いても絶大な存在感を示す「下村陽子」氏が担当しています。

その圧倒的センスから送り出される名曲の数々は、ともすれば本作をプレイしていない人ですら魅了する程であり、その魅力に圧倒された人はなんと海外にまで幅広くいるとされます。
ネット界隈において有名なのは、作中で登場する「森のキノコにご用心」という曲で「その曲があまりに印象的で英語歌詞を付けてしまった」として、海外のファンらしき声で歌っているものまで存在します。

そのくらい魅力的なBGMの数々が、世界を文字通り余すこと無く満たし、最初から最後まで徹底的に隙無く魅力的な世界として描き上げているのが「スーパーマリオRPG」の魅力と言えるものでしょう。
オープニングからエンディング、隠しフィーチャーから冒険の道すがらまで、何処を切り取っても「僕らの夢見たマリオ」が広がる一作…正に「忘れ得ぬ名作」として思い出に刻み込まれています。

遊んでみよう

本作は2024年現在、スーパーファミコンでのオリジナル版の他、Wiiuでの配信か「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」に収録されたものでプレイする事が可能です。

発売から3月でちょうど28年を数える今、改めて見返しても同じ景色を見せてくれる作品が二つと無い唯一のプレイ体験は、是非多くの人に改めて知って頂きたい「ゲーム史の1ページ」だと思う次第です。

「予約」という手続きを覚えて日を数え、最新情報の掲載された雑誌はすり切れる程読み返し、説明書を読み耽るワクワク感、新品のビニール袋から取り出し企業ロゴが動き出した時の高揚感…スーパーファミコン世代なら覚えがあろうそれらの全てが最高潮に達した、筆者にとって思い出深い1作です。

(C) Nintendo/SQUARE ENIX

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