MENU

ロシアのMIG-31が時代遅れになる?次世代要撃機MIG-41の開発

現ロシアのロステック社は同国国営の軍需企業の複合体として約700社もの傘下企業を有し、軍事用の車両から航空機、果ては銃火器や弾薬までも製造を行う巨大コングロマリットである。そんなロシアのロステック社は2021年1月に新たな航空機、具体的には現行のMIG-31迎撃戦闘機を代替する機体となるMIG-41迎撃戦闘機の開発に着手したと発表し、世界的に注目を集めた。

実はこのMIG-41迎撃戦闘機の開発は、2019年中頃には既に報じられていたが、ステルス性能を備えマッハ4以上の速度を実現し、超高高度どころか宇宙空間も飛行可能と喧伝されていた。

更にこうした性能もさることながら無人機がベースであり、有人機はあくまで副次的な機体であり、敵の超音速機から極超音速兵器まで迎撃可能と伝えられており。眉唾感は否めなかった。しかしどうやらそうしたスペックがどこまで実現可能なのかは置いてくとしても、MIG-41迎撃戦闘機の初期設計に着手した事は今回のロステック社の発表から事実であると考えられる。

目次

米ソの冷戦構造化で過大に評価されたMIG-25がベース!

ロシアが現在運用している機体にMIG-31迎撃戦闘機があり、MIG-41迎撃戦闘機はこれを代替する目的で開発が始められたものと見做されている。このMIG-31迎撃戦闘機も、1976年9月に函館空港に強制着陸し、アメリカへの亡命を求めたベレンコ中尉の事件で日本を始め世界中で注目を集めた際の機体、MIG-25の進化・改良版である。

MIG-25は当時米ソ冷戦のまっただ中であった1967年に、モスクワの航空ショーで初めて西側諸国にその存在が知られる事になったが、アメリカはその機体形状から自国の戦闘機を凌駕する可能性を恐れた。

実際にはベレンコ中尉の亡命事件によってアメリカの手に渡ったMIG-25は、その詳細な仕様と性能が解明され、想像されたほどの高性能な機体では無いと判明したが、様々な影響をもたらした。MIG-25を脅威と感じたアメリカではこれを上回る制空戦闘機としてF-15イーグルの開発を行い、日本では低空侵入の敵機に対応するためE-2C早期警戒機を導入し、地上レーダー網の補完を行った。

現在運用中のMiG-31とは?

さて肝心のMIG-31だがこうした数々の影響をもたらしたMIG-25の進化・改良版として1978年から生産され、1982年に実戦配備され現在の2021年でもアップ・グレードを経て運用が継続されている。

MIG-31で量産の中心となったのはB型で、復座式で全長22.668m、全幅13.456m、全高6.15m、翼面積61.60m2、空虚重量21,820kg、最大離陸重量46,220kgという仕様の大型迎撃戦闘機だ。機関部は双発で最大速度はマッハ2.83、最大巡航速度マッハ2.35、経済巡航速度マッハ0.8、航続距離マッハ0.8巡航時約1,200km、実用上昇限度20,600mとなっている。

兵装はGSh-6-23 23mmガトリング砲1基に装弾数200発、空対空ミサイルは最大で8発(R-33若しくは37を4発とR-60を4発)を搭載する事が可能である。

MIG-31のB型は500機以上が生産されたが、2013年時点でロシア軍での稼働機数は122機と減少中で、この内60機が近代化改修を受けており、追加で50機に回収を施し、2026年前後まで運用予定とされる。最新型はBM型と呼称されているがアビオニクスを刷新し、従来の空対空以外に空対地戦闘にも対応しており、迎撃戦闘機としてだけでなく戦闘爆撃機としての用途にも使用可能となった。

BM型での兵装のR-37空対空ミサイルの射程距離は200kmから400kmにも達すると見られており、戦略的に重要な敵の早期警戒機や空中給油機等の排除を担い得る貴重な戦力となっている。又BM型の派生型であるK型は極超音速ミサイルである「Kh-47M2 キンジャール」を搭載する専用機としてカムチャッカ半島への配備が確認されており、日本への脅威度も高まっている。

予想されるMIG-41の仕様とは?

MIG-31を代替する機体として開発が発表されたMIG-41ではあるが、当然諸元やスペック等の細かな数値情報は乏しく、そのコンセプトと大まかな性能の予測値が唱えられているに過ぎない。

概要としてはMIG-31から更に拡張された高高度飛行を目指し、一説には宇宙空間にも到達するとも言われ、最大速度はマッハ4.9、経済巡航速度もマッハ2.0を超過と、従来の倍以上の性能と予測されている。また機体にはステルス性が付与され、既にMiG-31K型でも実装されている極超音速ミサイルを運用可能とすると見られているが、それが「Kh-47M2 キンジャール」か新型かも定かではない。

こうした仕様が実現した場合、現在のMiG-31K型同様に迎撃戦闘機と言うよりも対艦・対地への長距離攻撃が可能な機体となる事が予想される。
但しこれは現行の「Kh-47M2 キンジャール」の公称、飛翔速度マッハ10、射程距離2,000kmと言う驚異的な攻撃能力を実現出来ているか否かに掛かっており、一部にはその性能に懐疑的な見方も多い。

※画像はイメージです。
featured image:Harry BurgessによるPixabayからの画像

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

どんな事でも書いてね!ネガティブも可!

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次
閉じる