今回紹介したい歴史上の人物は、様々な舞台で暗躍した謎の人物、森宗意軒にスポットを当てていきたいと思います。
森宗意軒とは?
彼の生まれは河内国石川郡「今の大阪府のあたり」、父は西村孫兵衛後に森長意軒と言い、先祖代々から水分五社大明神・南木大明神にて神司を勤めていた人物でした。
幼名は傅之丞と言い、傅之丞は後に武士となり三左衛門と名乗ります。キリシタン大名として有名になる小西行長のもとへ奉公に努め、後に船宰領こと船頭に出世し、朝鮮へと渡航するのですが途中で船は難破し、遭難しているところを南蛮船に助けられ、彼はそのまま南蛮へと向かう事になります。
オランダへとたどり着くと、そこで7年間を過ごし、オランダの知識などを学び、大陸伝いに中国へと向かい、入廟老という人物に火術や外科治療の術や火攻めの方法などをされ、ようやくに日本へと戻ります。
日本に戻ると
日本に戻ると、仕えていた小西行長はキリストを信じていた罪で罪人となっており、非業の死を遂げていたことを知ります。
生き残りとして身を隠す為に高野山に身を潜め、そこで高野山の秘術を学び、後の大坂の陣にて真田信繁こと真田幸村と共に徳川と戦うのですが、結果は当然に大阪側の敗北。
そのまま肥後国へと落ち延び、森宗意軒と改名し隠れ住んでいたのですが、最後の一旗を挙げようと天草四郎の陣営に入り、そのまま島原の乱に参戦し、その戦場を最後に戦死したとされています。
森宗意軒
熊本県上天草市大矢野町中柳地区には、彼を祭る森宗意軒神社があります。
実際、実在していたことが怪しい人物なのですが、妙な存在感と経歴ゆえに、山田風太郎先生の伝奇小説「魔界転生」にて様々な役どころを与えられている、特異な存在として扱われていく事となります。
後にタイプムーンの代表的な作品となるフェイトシリーズに大きな影響を与える事となり、英霊を召喚して英雄が英雄と戦う、原点とも言える作品、是非に覚えてほしい人物です。
いつか誰かがライトノベル化してしまう人物なのかと密かな期待を抱いております。
戦国時代の逸話やエピソードを調べるのが好きで、意外なエピソードなども蒐集しているライターですが、宜しくお願い致します。
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