「村八分」といえば「よく分からな~い」とか、「ホラー系ですか?」という人もいるかもしれません。
調べてみると「村八分」について勘違いしていたこともありました。
今回は、よく聞くけどよく解っていない村八分についてのお話していきます。
そもそも村八分って?
「村八分」というのは、村の人たちを八分割して、八の派閥が「この野郎!」って戦うことではありません。
さらには、村の土地を分割して「わぁ~、ショートケーキみたいに」ということでもありません。
村八分を簡単に言えば「仲間はずれ」にすること。
さて、この仲間はずれというのは、主に村の掟やルールなど、約束を守らなかった人や世帯に与える、過酷な制裁です。
村八分の八分とは?
村の習慣、生活を十と考えて八分と二分に分けます。
その内、「病気・建築・成人式・結婚・出産・火災・水害・葬式・年忌・旅行」であり、生活していると、これらの事柄はいつかは経験することだと思います。
つまり村の掟を破った者は、八つのことから交際を断たれ、孤立化させられるのです。
二分は「火災」と「葬儀」で特例として許されます。
「火災」が起きた際には、どうしてもみんなで協力し合わなければならないのでしょう。「葬儀」に関しては、死んだら制裁を加えても意味がないですし、放置したのが原因で死体が腐敗し、疫病が蔓延したら大惨事になり兼ねないからでもあるようです。
いずれにしても、村単位で絶交させられるというキツイ体験することになります。
村八分は正義ではない
江戸時代以降に始まったとされる村八分ですが、暴行、窃盗など、村の秩序を乱す者はそれなりの対処は必要かもしれません。しかし「村八分」は村の為だけではなく、村の権力者の都合の良いだけのためのルールであった事も多々あるようなのです。
村八分と聞けば、「あいつが悪いことをしたからいけないんだ!制裁加えてやる!」がなりがちなイメージ。
しかし、実際にはその人が悪くないかもしれないのです。
犯罪はともかくとして、村に損害を与えたるよりも権力者の機嫌を損ねた場合の方が、可能性として多いような気がします。
村八分は、村を守るための自治の一つでありました、利益を貪る人にも利用されたという視点も必要なことでしょう。
村八分について
村八分は、村の自治のために掟を破ったものを仲間はずれにして、制裁を与えるという行為でした。
しかし、権力者の都合で決めるという視点もあり、なかなか難しい判断だと思います。
ましてや有名な「津山三十人殺し」は、村八分が主な動機で起きた事件。
この場合は犯人の事実上の強姦が原因なのですが、それだけでは収まらない理由があります。
現代でも何も悪いことしてないのに、村八分状態にさせる人もいると思います。
不確かな正しさを超えて、みんな住みやすく仲良くできる人間関係を作っていきたいものですね。
※画像はイメージです。
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