この話は、今から20年ほど前の話ですが・・・今でも思い出すと怖くなる。
事故をすると必ず死ぬカーブ
家と職場の往復の途中に、ニュースで何度も報道されるほど死亡事故が多発する、「事故をすると必ず死ぬカーブ」がある。そのカーブはなんの変哲もない、ただのカーブなのに、ついついスピードを出てしまい、ほとんどが真ん中にある電柱に皆衝突し亡くなってしまうのだ。
今もその電柱があるかわからないが、その電柱だけ周りの電柱と比べて傷が多かったから一目瞭然であった。
実際に親戚のおじさんも事故を起こして、死ななかったものの重症で長期入院し、後遺症で少し足が不自由になった。
おじさんに何があったかを聞いてみたら、全く解らないけれどスピードを出してしまった・・・と、要領を得ないが恐ろしい表情であったのを覚えている。
僕の体験談
僕は18歳になり免許を取った。住んでいるのはかなりの田舎なので車と免許は必需品なのだ。
そのとき、お祝いにとおじさんが地元の神社の「身代わりひょうたん」というお守りをくれたのだけれど、若かった僕は「こんなダサいもの」と思って、すぐに無くしてしまった。
間もなく高校を卒業して地元の企業に入り数年過ぎた頃。例のカーブは必ず遠回りして帰っていたのだけれど、どうしても急いで帰らなければならずに、「事故をすると必ず死ぬカーブ」を通る事にした。
例のカーブ
いくら事故が多いっていっても他の誰もが通っているわけだし、迷信でなにか起きる訳はない。
仕事終わりで疲れていたのではない、お酒を飲んでいたわけでもない、いつもと何も変わらない夕暮れの帰り道。
例のカーブに差し掛かったとき、スピードは50km出ていなかった、ハンドルをきっているのにもかかわらず車が曲がらない。気がつけば目の前に電柱がスローモーションで近づいてきた。
死んでしまうと思って「助けてくれ!」と咄嗟に心で叫んで意識を失った。
だれかの呼ぶ声で目を覚ますと、眼の前には救急隊の人が見え、ゆっくりと当たりを見回すと運転席に座ってる。
「死ななかった。」っと安堵しながら、担架で運ばれ救急車で病院に運ばれていく最中、左手には原型がわからないほど粉砕しいる状態の、おじさんから貰った「身代わり瓢箪」を握りしめていた。
偶然?
検査をすると打撲程度だったので、次に日には退院した。
迎えに来た母が悲しい顔をして僕に告げた、おじさんが昨晩倒れて、そのまま帰らぬ人になったと。
偶然なのでしょうか?
僕は二度と例のカーブを通る事はない。
※画像はイメージです。
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