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マーダーミステリー?ハラハラドキドキのパーティゲームで推理小説の世界を堪能!

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皆さんはマーダーミステリーをご存知ですか?マーダーミステリーとは現在CoCシナリオ(クトゥルフ神話TRPG)と人気を二分しているパーティーゲームで、推理小説の世界を堪能できる遊びです。今回はそんなマーダーミステリーの魅力や遊び方をご紹介していきます。

目次

マーダーミステリーとは何か?

マーダーミステリーはパーティーゲームの一種であり、殺人事件の解決を目的とする、推理メインのシナリオです。
プレイヤーは物語の登場人物となって調査や推理を行い、犯人をさがしだします。
片や犯人役のプレイヤーには、他の参加者を見事出し抜き、逃げきる目的が与えられます。
各配役の背景や事件当日の行動などは予めシナリオで設定されており、会話劇を主体にしています。

その為一度参加すると全ての謎が解けてしまい、事件の始まりから終わりまで立ち会ったキャラクターは、非日常の世界への特別な没入感を体験できます。
既にプレイ済みの人は、ゲームマスター・ホスト以外での参加が許されません。即ち、ネタバレ厳禁なのです。
マーダーミステリーの参加者は原則6人~20人程度ですが、大規模なイベントでは400人に達することも。
所要時間は一作品2~3時間ほどで、そこまで拘束が長くないので気軽に楽しめるのがメリットです。

あの有名作品ともコラボ!?

マーダーミステリー専門店「Rabbithole」公式サイトには、数々の人気作品とコラボしたマーダーミステリーイベントが掲載されています。
「おそ松さん」「金田一少年の事件簿」「ひぐらしのなく頃に」など、実に錚々たるラインナップですね。
上記のマーダーミステリーは「Rabbithole」の店舗で開催告知されているので、ファンならぜひ足を運んでみてください。

日本上陸に先んじて中国でヒットした理由

マーダーミステリーは日本より先に中国で台頭しました。中国における表記は「劇本殺」。
劇本殺は1995年~2009年生まれ、いわゆるZ世代の間で大ブームを巻き起こしました。
シナリオの種類が豊富なこと、脚本さえ手元にあれば誰でも楽しめる事が人気の秘訣で、2020年には117億元(約2,400億円)、2022年には239億元(約4,867億円)の売り上げを達成しています。

日本で暮らしている我々は忘れがちですが、中国は共産主義国家。漫画・アニメ・ゲーム全般に亘り、暴力・性描写を含む作品が規制されてています。
そんな所にマーダーミステリーが現れたら、刺激に飢えた若者たちが歓迎するのは納得。
中国で最も売れたマーダーミステリー作品は『年輪』。日本ではマダミスハウスがローカライズ版を販売しています。

以下、簡単なあらすじです。
T市から160キロ離れた山間の廃村。もとは数十世帯が暮らしていましたが過去の火事で全焼し、今では朽ちたあばら家が残るのみとなっています。
この山火事は周囲の生態系に深刻な影響を及ぼし、災害以降、風が吹くたびに不気味な啜り泣きが聞こえる噂が立ちます。
それは火事の犠牲者が慟哭しながら何かを訴えているようで、裏寂れた廃墟群のおぞましさを際立たせていました。
そんな忘れられた廃墟にワケあり男女が集まり、恐ろしい惨劇の幕が上がります。
登場人物は5人のみ。

初心者にも自信をもっておすすめできるシンプルな構成に加え、よく練られた伏線や、脚本の完成度の高さには唸らされます。ホラーとミステリーが融合した作風が好きな方は、ぜひチャレンジしてください。
さて、マーダーミステリー先進国である中国ですが、当局の取り締まりの激化とともに風向きが変わってきました。

中国政府は一部シナリオに含まれるホラーやポルノ要素を問題視し、「脚本は明るく健全で社会主義の理念にのっとったものに限る」「未成年の依存を防ぐ為、祝日・休日・夏休み・冬休み以外はサービス提供を禁じる」などの条件を出しました。
これらの政策は2023年6月30日から実施される見込みで、マーダーミステリー市場の緊縮が予想されます。

マーダーミステリーの先祖はシャーロックホームズ

マーダーミステリーの歴史は19世紀英国に遡ります。当時の英国はアーサー・コナン・ドイルが名探偵シャーロック・ホームズシリーズを発表し、推理小説が空前のブームになっていました。
ホームズの登場と前後して犯人あてゲームである「ウインク殺人事件」が大流行。そこから時代は下り、1948年にボードゲーム形式の「クルード(Cluedo)」が販売スタート。
1986年には人狼ゲームのプロトタイプにあたる『Mafia』が開発され、家で手軽にできる推理ゲーム人気が高まっていきます。

少し話はそれますが、欧米ではTRPGことテーブルトークロールプレイングゲームが早くから隆盛を極めていました。
TRPGの特徴はプレイヤーがデザインしたオリジナルキャラになりきって進行する点で、マーダーミステリーとの親和性が高いです。
このTRPG分野で現在絶大な人気を誇っているのが、CoCシナリオことクトゥルフ神話TRPG。
これはアメリカのゲーム会社ケイオシアム社が1981年に製作したテーブルトークRPGで、アメリカの怪奇作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが創作したクトゥルフ神話の世界観をベースにした、ホラー・ミステリー色の強いシナリオが好まれています。

実際マーダーミステリーとCoCシナリオのプレイヤーは重なっており、両者の情報交換や交流が盛んに行われています。
CoCにしろマーダーミステリーにしろ、進行中の会話は完全にアドリブ。
ダイスでキャラクターの行動が決まるなど不確定要素がある前者に比べ、後者は会話中心となるのが相違点。
マーダーミステリーの場合は事件の時系列を整理したシナリオがプレイに際して配られ、プレイヤーが互いに証拠品(事件資料)を見せ合い、考察・相談しながら犯人を絞り込んでいきます。

終盤は自分が犯人と睨んだキャラに投票。この際に論拠を述べる事で、あたかも名推理を披露した名探偵のようなカタルシスに浸れます。人狼ゲームを想像していただければわかりやすいでしょうか。
とはいえ、推理が外れる可能性があるのもお忘れなく。間違った人物を名指ししたら、バッドエンドで終わってしまいかねません。
どちらにせよラストに至ればプレイヤー全員に真相が開示されるので、「結局誰がなんで殺したの?」とモヤモヤを引きずらずにすむのは有り難いです。

マーダーミステリーの良作や派生作品に触れたいあなたに

この記事を読んでマーダーミステリーに興味を持った方は、上に挙げた専門店「Rabbithole」に行ってみてください。
直接店を訪れるのは敷居が高い、というひともご安心を。マーダーミステリーのシナリオはamazonなどの通販サイトで簡単に購入できますし、無料配布している方も大勢います。
試しにpixivが運営している同人通販サイト、BOOTHで「マーダーミステリー」を検索した所、全1768件がヒットしました。

YouTubeには実況動画もアップされています。雰囲気を掴みたい方はぜひご覧になってください。

2021年にTOKYO MXで放送されたドラマ『アオイウソ~告白の放課後~』の原案はマーダーミステリーの『裂き子さん』。
ゲームマスターを自称する謎の男によって豪華な洋館に集められた男女が、元同級生を殺した犯人を疑心暗鬼の中で推理するストーリーは、マーダーミステリーの王道を踏襲しています。シナリオのプレイ前にドラマを見るのも一興ですね。

※画像はイメージです。

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