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迎撃不可能な巡行ミサイル日本上空を?

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今年の春、3月22日付の新聞に、アメリカが音速の5倍以上の速さで飛行する、極超音速兵器の発射実験に成功したとの記事がありました。

実験はハワイのカウアイ島で行われ米国防総省によれば、この「極超音速滑空体」は各種弾頭を搭載可能で、とにかく速いことに加え、真っ直ぐではなく飛行の軌道が一様でない為、現行のミサイルによる迎撃は困難との事です。

そもそもこれは、陸軍と海軍共同で開発の共通極超音速滑空体「C-HGB」。
陸軍の極超音速滑空ミサイル「LRHW」、海軍の「CPS」に搭載される予定の弾頭部分です。

米国防総省は、数年内にこの兵器を実戦配備する計画との事ですが、同種の兵器開発ではロシアや中国が先行し、アメリカは後塵を拝してきたというのですから意外ですよね。

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懐古主義のわたしとしては

さて、こうした話題に触れますと私の様な第二次世界大戦を回顧するクセのある人間は、すぐにナチス・ドイツが開発したV1号飛行爆弾を思い起こしてしまいます。
ドイツ空軍によるV1号は巡行ミサイルの元祖とも言うべき兵器で、割と目立つ主翼を備え、パルスジェットエンジンを搭載したもので
ロンドンが主な標的でした。

さほど高速と言う物でもなく、ほぼ直線的に飛行しましたので英空軍の主力戦闘機スピットファイアなどによる迎撃も行われました。
加えて、命中率も低いとされておりますが、ドイツ軍の兵器開発技術の水準の高さを充分に誇示した兵器と言えるでしょう。

これに比して、このほどアメリカが開発した極超音速滑空体は迎撃が不可能とされています。
随分と厄介なシロモノですよね。

ターゲットは中国?

貿易摩擦などで敵視されている中国がターゲットなのでしょうか。
今度の実験の狙いをごく自然の内に考えてしまいます。

実は今年の2月に、中国海軍がハワイ沖で訓練をしていたという事実が新聞に載っていました。
米中の関係筋が明らかにした様ですが、訓練の際、中国の艦艇が米軍の哨戒機に対してレーザー照射を行ったと言うのです。

米中の確執が随分とエスカレートしている模様です。
北朝鮮のミサイル発射実験で、日本の上空を物騒なものが通過する事にやや免疫が出来ているとは言え、米中の高レベルのミサイルまでもが加わるとなると心中穏やかではありません。

コロナウイルスの猛威もあり、平和と安穏は実に得難いものとつくづく考えてしまいます。

※画像は一部イメージです。

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