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角のない鬼は、どんな鬼?

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「鬼滅の刃」が大ヒットしてますが、「鬼」についてどれぐらいの事を皆さんはご存じでしょうか?
鬼といえば、日本の妖怪の一種。人に対して害悪をもたらす「悪い」の存在です。
また地獄では、罪人に処罰を与える存在としてメジャーですね。

そして鬼と言えば「角」がシンボルマークで、鬼には必ず1本から2本の角が生えています。
ところが、皆さんは角のない鬼がいるのを知っていましたか?

そして、鬼は人にとって必ずしも「悪い」存在ばかりでない事をご存じですか?
知らない方が多いと思いますので、今日はそこにまつわる話をしていきます。

目次

角のない鬼「鬼子母神」

鬼子母神は安産と子育の神様です。
妊婦の方や赤ちゃんにとっては非常に縁起のいい神様でありますが、元々は夜叉神(鬼の一種)の娘で、鬼の妻となり500人の子供を持つ母親であったそうです。

ですが、その子達を育てる為に人間の子を捕らえて食べ、栄養をつけていたことから最初は非常に怖がられていました。
その行動を見兼ねたお釈迦様から、一番かわいがっていた末の子を隠され、世界中を半狂乱になって探し回ったが見つからず、隠した本人であるお釈迦様に縋ったところ「多くの子を持ちながら一人を失っただけでお前はそれだけ嘆き悲しんでいる。それなら、ただ一人の子を失う親の苦しみはいかほどであろうか。」と諭され、もう罪を重ねるなと言われ、三宝に帰依し、末子は戻ってきたと言われています。

三宝、帰依、とは?

先程出てきた言葉ですが、両方とも仏教用語です。「三宝」は仏教において、もっとも大事とされる三つの宝「仏・法・僧」を指します。「仏」はお釈迦様、「法」はお釈迦様が解いた教え、「僧」はその教えを受けて悟りを目指す僧、という意味です。

「帰依」は仏を拠り所にする、という意味なので、両方の意味を合わせて「お釈迦様の教えの元、俗世を捨てて悟りを目指す」ことで、鬼子母神はそれを目指しました。

つまりは、仏に帰依して角をなくした鬼で、名前からして怖いイメージを抱くと思いますが、この方は仏教の神様となります。
そういう理由から「鬼子母神」が祀られている寺の中でも、豊島区の法明寺や全国に数か所の神社だけとなりますが、上の点がない鬼の字が使われています。

鬼子母神の像は少し怖い?

鬼子母神は仏の教えを守り、やがて子供と安産の神様になるわけですがその像は不思議なものになっています。
宝冠を被った天女のような姿をして子供を片手で抱えながら、もう片方の手にはザクロの実を持っているのですが、ザクロの実は、日本の俗説では「人の血の味がする」とされ、鬼子母神が人を食べないようにと、ザクロで誤魔化すようにと、お釈迦様に言われたからだと言い伝えられています。

そして、宝冠を被っているのは一見天女のようで優しそうだが、これは天女から鬼の姿に変わる直前なのだ、という言い伝えもあります。
鬼という字の点が鬼の角を現すとしたら、例え角がなくても人は、鬼にも神にもなり得る生き物だということを表しています。

角のない鬼の字は、角はないし見た目は普通だけど、時に鬼以上に他者に牙を向く、私達人間のことを指しているのかもしれませんね。

※画像はイメージです。

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