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知らないオジサンの正体は・・・

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幼い頃からおばあちゃんが好きで、一緒に毎日の散歩したり、公園で遊ぶ毎日を送ってました。
小学校高学年の頃、認知症を患ってからは介護が必要になり、ご飯を食べさせたり、できるサポートをしていましたが、どんどん衰弱し始めて入退院を繰り返すようになっていったのです。

目次

誰かいる・・・

中学卒業を目前に控えた2月、おばあちゃんの部屋の前をフラッと通った時に違和感を感じました。
部屋を覗き込むと、おばあちゃんが眠ている別途の隣に、知らないオジサンが立って、ジーッとおばあちゃんを見ています。
何をするわけでもなく、ただジーッと顔を見ているのです。
私は物心ついた頃から霊感体質で、特にイヤな感じはしなかったこともあって、見なかったことにしましたが、次の日も次の日もオジサンが立っています。

そうしているうちにおばあちゃんは救急車で運ばれてしまい、オジサンは居なくなったので気の所為だったのだと思ったのでした。

しばらくしておばあちゃんの様態が安定したので病院へ行くと、病室にオジサンが立っているではないですか!
ああ、自宅から病室に憑いてきたのか・・・なかなかに厄介な幽霊だなと思いました。

オジサンは誰?

それから毎日のようにお見舞いにいくと、オジサンは毎日毎日、おばあちゃんの顔を見ています。

次第にオジサンが誰なのか気になってきました。
でも、「おばあちゃんの隣に知らないオジサンが立ってる。毎日毎日、顔を見ている。」なんて言えません。

「そう言えば、こんな親戚いたっけ?」と母へ遠回しに聞いて、見た目や背丈などの特徴を伝えると「この人かな?」と、古いアルバムの写真を見てくれました。
おばあちゃんの隣に居るオジサン、その人でした。

話を聞くと「おばあちゃんの夫で、つまりおじいちゃん。
若くして病死してしまい、おばあちゃんは寂しい日を送っていたそうです。
そういえば、おじいちゃんの話を聞いた事があったので、オジサンに少し親近感を感じました。

さようなら

間もなく、おばあちゃんは病院で人生の幕を閉じます。
母と病室に到着すると、やはりおじいちゃんがいて、おばちゃんを見つめていました。

これでおじいちゃんも成仏するのかな?と思ったのですが、棺に納まるおばあちゃんを見つめてます。
亡くなってからも、ずーっとおばあちゃんから離れず、無表情でじっと見つめてます。

お通夜、お葬式、ついには火葬場まで、おばあちゃんに寄り添い続けていましたが、火葬が始まると同時に優しい笑みを浮かべおじいちゃんは居なくなりました。

笑みの意味は、無事に葬儀を終えたことに安心しての笑みなのか、やっと、あの世に迎え入れることができる笑みなのか?
迷子にならないようにあの世から、知り合いが迎えに迎えにくると聞いたことがありますが、まだ生きているうちというのは聞いた事がありません。

多分、若くして亡くなった分だけ、早くお向かえにきた。
せめてもの罪滅ぼしだったのでしょうか?
すくなくても解るのは、おばあちゃんはとても愛されていた事でしょう。

※画像はイメージです。

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