家の近くには様々な神社があるのですが、私たちの地域は、ある神社を特別に敬い拝んでいます。
地域の歴史を知る
私が中学生の時、文化祭のクラス展示で「地域の歴史を知る」というテーマになり、その神社について調べる事になりました。小さい神社で常に神主さんがいるわけではなく、神社の隣に住んでいて代々管理を任されているおじいさんから話を聞くと、今の神社は約50年前に新く建てられたもので、古い神社が今も存在している事と場所を教えてもらいました。
神社は市街地から約5キロほど離れた山奥にあり、今では誰も手入れしていないので荒れ放題。それを学校で話すとクラスのほぼ全員が探検に行くような気分で参加する事になったのでした。
道のりは思ったよりも険しく、最初は32人ほどいたのですが神社の入り口に到着するまでにほとんどがリタイア。ようやく神社の参道までたどり着いても不気味さに泣き出す子、入るのを諦めて帰ってしまったり、残った8人で古い神社を調べることになったのです。
神社を調べて
想像より荒れていた神社は、神秘的であると同時に得体のしれない怖さがあります。鳥居をくぐった途端、足が重くなっていくような、大きな恐怖が目の前から押し寄せてくるのを感じましたが・・・。これがまた冒険心をそそらせ、私たちはおじさんが話していた、奥にある本殿へと急いで足を進めていきました。
参道の横の鬱蒼とした森は自殺の名所であり、首を吊っている人がよくいるという話を聞いていて、好奇心からすこし森に入ってみると男性がブラっっと。怖くなって一目散で道へ戻り、逃げ込むように1番奥にある神社の本殿へむかいます。休む場所があるかと、足の早い男子数名が先に走って様子をみにいったのですが、すぐ戻ってきて、本殿の扉をあけたら数えられないほどのドクロがあると言っています。
出られない
私たちは参道を出口へと向かい走ったのですが、真っ直ぐな道のはずなのにいつまでも最後の鳥居にたどり付かない。そうこうしている内に夜になってしまい、本当に怖くてほとんどの人が涙を流し泣きわめいていた。
・・・はっと気がつくと目の前には親がいて心配そうに見つめていたのです。
実は神社に入る前に帰ったクラスメイトが伝えてくれたおかげで、大人が神社にやってきて保護されました。いつからか解らないのですが、神社を調べていた8人は参道の真ん中に倒れていたそうです。
この神社は
全員が人心地ついて、大人に体験を話したのですが、昔大飢饉にみまわれたとき何人もの人を生贄として、この神社に捧げられたという言い伝えがあるそうです。それ以降、神社に入ると行方不明になり、見つかっていても自殺していて命がない。神社の生贄とされてしまうのです。
そしてもう一つ、神社の隣には誰も済んでいない廃墟しかなく、旧神社のお話をしてくれたお爺さんは存在しないということで、それは今も生贄を探している旧神社の悪霊であると村の大人たちは話しています。
※画像はイメージです。
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