さて、今回も小林源文先生の漫画作品を紹介していきたいと思います。
元々は第二次世界大戦を題材にした戦記漫画作品で有名な御大ですが、SF戦記作品も幾つか手掛けており、今回紹介する作品は、終末世界と化した、核戦争が勃発した第三次世界大戦の世界を舞台にした戦記漫画を紹介したいと思います。
タイトルは「ワンマン・アーミー ゲイツ」と題が打たれ、レーザー兵器を搭載したパワードスーツを纏い戦う、主人公のゲイツ・アーノルド・シュワルツ少尉を視点に繰り広げられる戦記物の漫画作品です。
舞台となるのは、東西冷戦の緊張が最高潮に達し、悲しくも核兵器が使用されてしまった世界……東西同時に発射された核兵器は、地球の全ての国を破壊し尽くし、地球に核の冬を撒き散らせ、全てが放射能に犯され、生命体が生存できなくなってしまった地球。
でも人類はまだ生きており、第三次世界大戦は継続されていたのです。
僅かに生き残った人間による東西冷戦。

生き残った西側と東側の両軍によって戦闘は各地で続き、西側の兵士である英雄ゲイツ・アーノルド・シュワルツ少尉は、レニングラードで勝利し、東側の中枢へと部隊を進めていましたが、彼を残して部隊は全滅し、生き残った彼は、一人、パワードスーツも無しで荒野を彷徨い、救出された際は全ての記憶を失い、彼は敵前逃亡した兵士として投獄されてしまいます。
そんな彼を拾い上げ、投獄免除を条件にマリコ・シンクレア率いるマザーグース中隊へと配属される彼は、再び戦場へと挑む事となります。
この作品の見どころとなるのは、やはりゲイツの覚醒場面でもあります。
「ワルキューレの音が聞こえる」と、戦場の恐怖によってかつての英雄「パンツァー・ゲイツ」と立ち戻り、中隊の危機を何度も救っていく彼の活躍が、この作品の見どころともなり、巨大な敵を前に臆する事無くに立ち向かい、敵の機動兵器をレーザー砲で破壊するシーンは、圧巻の一言。
SF映画のノリで楽しめ、また東西冷戦によって破滅した終末世界の威圧感など、見ていてたまらない展開が目白押しな傑作となっています。
(C) ワンマン・アーミーゲイツ 小林源文 SBクリエイティブ
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