MENU

現代に蘇った幽霊船リュボーフィ・オルロワ号

当サイトは「Googleアドセンス」や「アフィリエイトプログラム」に参加しており広告表示を含んでいます。

今年も10月になりました。
そろそろ残暑も過ぎ去っていき、秋の空気と空になりつつありますね。

10月といったらやっぱりハロウィンは外せません。コンビニやスーパーに並んでいるお菓子のパッケージはオレンジと紫、そして黒で彩られて可愛らしいオバケが脅かしています。

その背景は大抵怪しい丘やお墓ですが、船でもいいかもしれません。
何しろ幽霊船という言葉が世の中にあるぐらいです。しかしこの幽霊船、実は現実にあるかもしれないことをご存知でしょうか?
今回は今日も海上をさまよっているかもしれない?
幽霊船リューボフ・オルロワ号についてご紹介いたします。

目次

麗しのクルーズ船 リュボーフィ・オルロワ号

リュボーフィ・オルロワ号は元々、1975年に旧ユーゴスラビアで建造された巨大なクルーズ船です。
全長90m、総排水量(船の重さ)4250tと豪華客船で有名な「飛鳥Ⅱ」と比べたら到底及ばないものの、氷が浮かぶ凍てついた海でも航行できたため、現役時代は南極および北極のクルーズ船として働いていました。

生まれたのは1975年ではあるものの、南極や北極に行けるように改装されたのは1999年らしいですね。
名前の「リューボフ・オルロワ」とは1930年代のソ連時代に活躍した女優に因んだものですが、このクルーズ船の運命が変わったのは2010年9月のことでした。

差し押さえられてスクラップ行き

リュボーフィ・オルロワ号は2002年にクルーズ・ノース・エクスペディションという会社が借り上げていました。
ところが2010年9月、この会社がリューボフ・オルロワ号の所有者に補償金を要求してきたのです。
原因は船の調子が悪くなったため、クルーズを中止せざるを得なくなったからでした。

この時リュボーフィ・オルロワ号はカナダ・ニューファンドランド島のセントジョンズに停泊していましたが、何と2年間も差し押さえられる状態になってしまいます。
リュボーフィ・オルロワ号にいた51人のクルーは数か月もの間、給料が未払いな状態に耐え切れなくなり、船を遺棄したそうです。

結局リュボーフィ・オルロワ号はカナダ政府(裁判所)が面倒を見ることになったものの、ドミニカ共和国でスクラップにされることが決定されました。2013年の出来事です。
しかしドミニカ共和国に向かう途中、移送されていたリュボーフィ・オルロワ号をつなげていたロープが切れてしまったのです。
原因は風速30m、波3mなどを生み出した暴風雨のせいだそうですが、とにかくリュボーフィ・オルロワ号はこの暴風雨のせいで海上をさまようことになります。

そして現代の幽霊船へ

もちろん消えたリュボーフィ・オルロワ号を探す動きは事故の直後に起こりました。
何しろリュボーフィ・オルロワ号は巨大な船で、しかも無人。電子システムと識別灯もない状態であるため、もしもの事態を危惧されました。

事故が起きてから1週間後、海上補給船がリュボーフィ・オルロワ号を捕獲するものの、「リュボーフィ・オルロワ号が漂流しても問題ない」というカナダ政府の判断によって再び漂流することになります。
カナダ政府は「責任は船の所有者あるいは国にある」と発表しましたが、結局のところ、誰も彼もがリュボーフィ・オルロワ号の面倒をみたくないのでしょう。
漂流から1か月後、リュボーフィ・オルロワ号がアイルランドから数百キロの沖合を漂っていたのが最後の記録となっています。その後はGPSシステムが機能しなくなり、以降は行方不明です。

カナダ政府は最後の記録から5日後、沈没や遭難に発信される非常用位置指示無線標識装置の電波が発信されたことから沈没したという見解を出しているとか。
しかし同時に沈没していない可能性も捨てきれず、今でもリュボーフィ・オルロワ号は現代の幽霊船として語り継がれているのです。

現代の幽霊船リュボーフィ・オルロワ号

責任の押し付け合いは日本でもありますが、それによって幽霊船が生まれるなんて想像もしていませんでした。
今も海をさまよっているかもしれないリュボーフィ・オルロワ号。

姿を見てみたいような気がしますが、健在だったら船の中はネズミだらけで不衛生なので漂着した先の環境への悪影響が懸念されるとか・・・せめてお宝とかあったらいいんですがね。
ここまで読んでいただいて誠にありがとうございました!

参考
行方知れずのロシアの幽霊船:3つのコワ~イ物語 – ロシア・ビヨンド (rbth.com)
絶対に見られない世界の秘宝99(著者ダニエル・スミス/訳:小野智子・片山美佳子)

※画像はイメージです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

どんな事でも感想を書いて!ネガティブも可!

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次