ヴェルサイユ宮殿はルイ14世が建てたフランス国王の宮殿。
古い宮殿なので例にもれず、ありがちにいくつも怪談があるそうで・・・それも、あのマリー・アントワネット王妃の幽霊が出るとか?
その目撃談は色々あるのですが、今回は一番興味深い話をひとつ。
時は1901年・・・
1901年、イギリス人女性2人がパリを観光した後、ヴェルサイユ宮殿のなかにあるプチ・トリアノン宮を訪れました。
ふたりはガイドブックを頼りにヴェルサイユ宮殿の庭を歩いて、プチ・トリアノンへ行こうとしたのですね。
なんか重苦しい空気のなかを、黙って歩いていくと、分かれ道があったのです。
その分かれ道の先の方で、2人の男性の姿が見えたので道を尋ねたら、男性は「真っすぐ行け」と答えたということです。
彼らは「三角帽をかぶって、灰色っぽい緑色の長いコートを着ていた」ので、お役人だと思ったそう。
またイギリス女性のうちのひとりは、その時右手のほうにコテージがあるのを見ました。
そのコテージの戸口に大人の女性と少女が立っていて、絵画的なポーズだったのと、その当時はまったく見かけないドレスを着ていたということです。
道を歩いていくと
ふたりのイギリス人女性は、なおも道を歩いていくと交差地点があらわれ、建物の階段に天然痘のあばたが印象的な男性が座っていたのです。
ふたりはこのときに重苦しい空気を感じ、息がつまりそうな気分に襲われたそうです。
そして急に飛び出てきたソンブレロをかぶった背の高い紳士が、そこを通ってはいけない、ここを通ってその建物の方へ行きなさいと、けっこうなまりのあるフランス語で教えてくれたのでした。
ふたりはお礼を言って走っていくと、プチ・トリアノンにたどり着きました。
そこでイギリス女性のひとりは、草の上に座ってスケッチをしている女性を見たのです。
とても印象的だったようで、「若くはなく、どちらかといえば美しい顔だが、全然魅力的じゃなかった」。
白い古くなった帽子をかぶって夏用のドレスを着ていた、古風で変わったスタイルだとかなり詳しく覚えていました。
しかしもうひとりの方は、この若くはない女性を全く見なかったということなのです。
二人体験したことは?
このふたりの女性は、この不思議な体験を人に話した後に回想録にも書き留めたのです。
20世紀初頭のイギリスはオカルトブーム真っ最中で、このふたりの女性の体験は、侃々諤々の議論になったようです。
しかし、ふたりとも女学校の副校長とか教師という教育者の立場だったこともあり、嘘は言っていないと思われるわけです。
嘘をついたところで、二人にはなんのメリットもありませんですしね。
どうしても腑に落ちず、ふたりはもう一度ヴェルサイユ宮殿を訪れて調べたのでした。
自分たちの体験した場所が現在のプチ・トリアノン宮とは違うことを確かめたり・・・・
天然痘のあばたのある人物が誰かを調べてみたりすると、マリー・アントワネットの側近に瓜二つと判明。
そして「若くはなく、どちらかといえば美しいが全然魅力的ではなかった」女性。
もっともマリー・アントワネットに似ていると言われる肖像画にそっくり。
つまりは、マリー・アントワネットに出会っちゃった、ということに。
つまり
現代では、ふたりの女性は過去にタイムスリップしたのではないか?と言われています。
ヴェルサイユ宮殿を観光した人の中で、大なり小なり他にもこういう不思議な体験をした人は多いみたいだとか?
宮殿には特殊な磁場があるんじゃないか、霊的なエアポケットがあるのではとか言われているということです。
こんな体験が出来るなら、ヴェルサイユ宮殿に行ってみたい気もしますね。
※画像はイメージです。
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