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奇祭「プーケット・ベジタリアン・フェスティバル」

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東南アジアのタイに浮かぶ、南国の島プーケットで毎年太陰暦の9月に開催される「プーケット・ベジタリアン・フェスティバル」。
主に中華系の信者が菜食と禁欲を目的にして、目を背けたくなるほどの痛々しい苦行に励む姿から、世界中の数ある奇祭の中でも群を抜いて奇妙なお祭りとして知られています。

目次

190年以上に渡って続いている伝統的なお祭り

「プーケット・ベジタリアン・フェスティバル」は、菜食により清めた身体をもって神への忠誠を示すことができれば、この上ない幸運がもたらされるという儀式。約190年におよぶ長い期間に渡って続いてきた、タイ南部の島プーケットでの伝統的なお祭りです。

1985年頃、タイのプーケットで増加しつつあった中国人の出稼ぎ労働者たちの慰安を目的に、中国の京劇団員たちがこの南国の島を訪れます。慰安を目的として滞在していた一行に、突然謎の病が蔓延しはじめたため、彼らは菜食の儀式を通じて2つの神を称えることで、その病に打ち克つことに成功します。この言い伝えが「ベジタリアン・フェスティバル」の始まりで、現在においても祭典の前日にはプーケットの各寺院に2つの神を迎え入れる厳粛な儀式が行われています。

お祭りの期間中は、島中の至る所に菜食の黄色い旗である「ジェー」を掲げ、多くの屋台やレストランに加えて、スーパーやコンビニに至るまで、数多くのベジタリアン・メニューが提供され続けます。このお祭りは、プーケット以外にも、中国寺院が点在するバンコクやサムットサーコーン、チョンブリーなどの都市でも開催されていますが、奇祭と呼ばれる独特の儀式が行われるのは、プーケットのみになります。

期間中に定められる10のルール

この年に一回開催されている祭典の期間中には、儀式参加者たちに以下のような10の規則が課せられます。

  • 身体を清潔に保つ。
  • 台所やキッチン用品などを清潔にし、菜食の儀式に参加していない人とはすべて分けて使う。
  • 清潔感のある白い衣装を身に付ける。
  • 心身ともに正しい行いを心がける。
  • 肉を食べない。
  • 禁欲。
  • 禁酒。
  • 喪中の人はお祭りに参加しない。
  • 妊婦は儀式を見ない。
  • 生理中の女性は儀式に参加しない。

上記のように、女性にはある程度配慮している一方で、信者たちに対しては、10項目に渡る禁欲を強いる厳格なルールと規則を提示しています。

世界でも稀な見るに堪えない過激な儀式

「ベジタリアン・フェスティバル」が『奇祭の中の奇祭』と呼ばれる理由は、祭典が進むにつれて徐々にエスカレートしていく過激な儀式の数々によるものです。
白装束で身を固めた「マーソン(Ma Song)」と呼ばれる信者たちは『燃え盛る炎に包まれた炭の上を裸足で歩行したり』『自身の頬に太い鉄の棒を貫通させたままパレードをしたり』『立たせた刃をステップに括り付けた梯子を裸足で登ったり』する。
およそTVや映画でも観たことがないような、見る物全員が目を背けたくなるほどの苦行を難なくこなしていきます。これらの苦行は、過激であればあるほど神への厚い信仰心を示すことができると信じられており、この過激さ故に人々に幸運をもたらすことができると考えられています。

厳格に準備されてきた祭典開始直後の禁欲と菜食の儀式により、この信者たちに一種のトランス状態をもたらし、痛みや熱さなどをまったく感じさせない役割を果たしているのだそうです。痛みは感じていないのかもしれませんが、苦行を慣行する信者たちの頬や裸足の足からは赤い血がしたたり落ち、炎に包まれればその箇所は赤く焼けただれていきます。

毎年開催されているこの祭典は、花火や太鼓などのけたたましい音とともに繰り広げられ、煩悩を消すことで邪気を追い払うという意味があり、幸運をもたらす行事として信者以外のタイの人々にも大変親しまれています。

※画像はイメージです。

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