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中国の海賊、沈没したイギリス戦艦から鉄屑を略奪?!

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第2次世界大戦中に日本軍の攻撃を受けて沈没し、今も東南アジアの海底に残されたままのイギリス海軍の戦艦などから、鉄屑を狙う中国の海賊による略奪の被害を受けていることを、イギリスのデイリー・メールが報じました。

イギリス政府は事態を憂慮して、マレーシア、インドネシア両政府と連携した調査を行う意向を示していることが報じられました。

image source:dailymail.co.uk

報道によると、海賊からの略奪被害を受けているのは1941年のマレー沖海戦において、日本軍が撃沈したイギリスの戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」や巡洋戦艦の「レパルス」、また1942年のスラバヤ沖海戦で撃沈された重巡洋艦「エクセター」など計10隻に上るとのことです。海賊は船からおの形のいかりを投下して沈没艦の船体を破壊、クレーンですくい上げる方法で金属の略奪を行っている模様です。

これら艦内には今で未回収の1000名以上の遺体が残されていることから、ウィリアムソン英国防相は海賊の行為を強く非難しています。こうしたケースの艦船の所有権が、どこに帰属するのかという部分も気になりますが、海賊というのがすごいですね。

 

image source:dailymail.co.uk

 

さて、マレー沖海戦といえば、軍事誌上ではエポックメイキングな戦いとして知られています。日露戦争での日本海海戦や、第一次世界大戦のユトランド沖海戦などのような所謂「艦隊決戦」を念頭に置いていた時代で、戦闘状態で航行中の戦艦が航空機の攻撃で撃沈されるなどとは夢にも思われていなかったからです。

しかも「プリンスオブウェールズ」と言えば、当時のイギリス海軍の最新鋭の戦艦であり、この艦が日本の航空機の攻撃によって沈められた報が、第二次世界大戦中のイギリス首相ウィンストン・チャーチルに最も衝撃を与えた知らせだったと、後の自伝にも語られています。

■HMS Prince Of Wales
By Abrahams, H J (Lt), Royal Navy official photographer.Post-Work: User:W.wolny [Public domain], via Wikimedia Commons

そもそも、当時のイギリス東洋艦隊司令官トーマス・フィリップス大将は、日本軍の航空機が雷撃を行うことができるとさえ思っておらず、空軍に援護を求めなかったため、シンガポールではイギリス空軍の戦闘機は待機し続けていたと伝わっています。そんな日本が末期には戦艦「大和」で沖縄特攻を敢行することになるのは、大いなる歴史の皮肉と感じられますね。

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