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ヒールか?ヒーローか?カルロ・ゼン原作ダークスパイアクション「売国機関」

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「幼女戦記」「約束の国」「テロール教授の怪しい授業」など、独特の感性で架空戦記や政治劇を描く作家カルロ・ゼン。
そんなカルロ・ゼンが新たに原作を手掛けた漫画、それが今回ご紹介する「売国機関」(原作 カルロ・ゼン/漫画 品佳直)だ。
なかなかパンチが効いたタイトルのこちらの作品。一体どんな作品なのか。今回はこちらの作品の魅力に迫ってみたい。

目次

「幼女戦記」につづく掟やぶりのスパイ活劇!「売国機関」の魅力とは

「幼女戦記」を筆頭にヒット作を次々手掛ける作家、カルロ・ゼン。彼が新たに原作を手掛けた作品が今回ご紹介する漫画「売国機関」だ。
舞台は架空の小国チュファルテク合同共和国。二つの大国に挟まれ緩衝国家として翻弄される運命にあるこの国で巻き起こる、政治家、軍人、民衆すら巻き込んだ謀略や暗闘を描いている。

そんなドロドロの謀略劇の中心となるのが、本作の主人公ヨランダ・ロフスキ少佐が率いる防諜部隊、通称「オペラ座」。
その成り立ちやあまりに手段を選ばぬ苛烈な任務遂行ぶりから「売国機関」と罵られる彼らの泥臭い戦いが本作のいちばんの見どころだ。

このように書くと非常に重く、胃にたまるように思える本作だが、読んでみると意外とテンポよく秀逸なエンタメ作品となっている。これは漫画担当の品佳直氏の演出力によるところが大きいと言えるだろう。基本的に青年漫画としては細めの繊細なタッチでエグみを抑え、魅せるところではきっちり魅せる筆力には目を見張るものがある。

特に普段は冷たい美形として描かれるヨランダ少佐のが戦闘シーンでの豹変ぶりは必見。
一瞬ホラー漫画かと見紛う描写に驚かされること請け合いだ。

外道主人公では終わらない?「売国機関」は主人公の深みに注目

重厚な政治謀略劇を抜群の漫画力でエンタメに昇華した本作「売国機関」。
一番の見どころはチュファルテクに張り巡らされた謀略とその陰で常に暗躍する「オペラ座」の暗躍ぶりだろう。ここでやはり注目ポイントとなるのが、「オペラ座」を率いる主人公ヨランダ少佐だ。冷酷無比、信念のためならどんな過激な手段もいとわないヨランダ少佐の言動は苛烈そのもの。戦闘時のホラーな作画表現も相まって読者の中には嫌悪感をおぼえる人もいるのではないだろうか。

正直彼女が主人公と言われて感情移入できる人は少なそうだ。しかしこちらも漫画を読み進め、小出しにされる彼女の過去を知ると徐々に印象が変わる。いきなり「いい人だった!」とはならないが、回想などで提示される情報を知る前と知った後ではかなり感想が違うはず。本作は現在も連載中なので「オペラ座」の指揮官としての彼女を形作ったものがなんなのか、ぜひ自分の目で確かめて欲しい。

是非読んでもらいたい「売国機関」

ここまで読んでいただいたように、今回取り上げた漫画『売国機関』は政治謀略劇を高い表現力でエンタメ化したエンタメ作品だ。

張り巡らされた陰謀、様々な派閥の思惑、刺激的で深みのあるキャラ造形など読み応えはたっぷりだ。
気になった人はぜひ一度刺激的な謀略の世界をのぞいてみてはいかがだろうか。

著:カルロ・ゼン, 著:品佳直
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(C) 売国機関 品佳直 カルロ・ゼン 新潮社 BUNCH COMICS

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