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緊迫感あふれとにかく熱い!幻のSLG QUOVADIS 2 〜惑星強襲オヴァン・レイ〜

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戦略系SLGでは、なかなか戦場の生の空気を想像させることが難しく、一方アクション系のゲームは広い視野で取り組むことが難しいという側面がありますが、斬新なシステムと設定によってこの両立を果たしたゲームが存在します。

そのゲームは「QUOVADIS 2 ~惑星強襲オヴァン・レイ~」、前作「QUOVADIS」の続編にあたる作品ですが、前作が宇宙戦争を舞台にした艦隊のゲームでしたが、本作は惑星の限られたフィールドが戦場で、アサルトアーマーという「ガンダム」シリーズのモビルスーツを想起させるようなロボットによる戦闘が行われます。

マップ上に両軍のユニットが展開される形のSLGですが、ターン制ではなくすべてのユニットがリアルタイムに動き、プレイヤーは主人公のオヴァンだけではなく、敵味方全てのユニットに絶えず気を配り戦いを進めていきます。アサルトアーマーはタイプによって性能がハッキリしており、万能に強力な機体は敵サイドにしか登場しないため、少し気を抜くとオヴァンの機体が全て撃破されゲームオーバーになる危険もあります。

その相性や地形効果なども考慮して作品を展開させていくわけですが、各機体からは常にボイス付きの無線がドンドンと入ってくるので強烈な臨場感が味わえます。十機以上からの無線が連続してくる場合もあり、慣れないうちはパニックに陥ってしまうかも知れません。

また、設定の強烈な重厚さも魅力です。大統領狙撃事件の冤罪を被せられ傭兵組織に入ったオヴァンはもちろん、他の登場人物もそれぞれ、泥沼の戦争による重い背景を持っており、人の命はとてつもなく軽いです。主人公サイドでも一瞬の油断でどんどん味方が撃破され死んでいきますし、即座にその代わりは入ってきます。結局巨大な意思の前では、ひどい仕事をしてきたオヴァンたちでさえも駒に過ぎず、戦いが続くほどに犠牲者はどんどん増えていくという現実が胸に染みる内容になっています。

極めてレベルの高いゲームとしての内容、「マクロス」シリーズの美樹本氏が手がけたキャラグラフィック、「Zガンダム」の機体デザインを手がけた藤田氏が仕上げたタフな機体群と、全てにおいてレベルが高く戦争の悲哀をも感じさせる本作ですが、膨大な開発費が仇になり会社の倒産という不慮の事態があり、当初予定されていた三部作は完成できないまま「幻」となってしまいました。

個人的に再評価が待たれる作品の一つです。

(C) 1997 QUOVADIS 2 ~惑星強襲オヴァン・レイ~ グラムス

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