あれは祖父が亡くなった年の夏の事・・・。
おじいちゃんのラジオ
私は当時大学生で、家族と共に夏休みを利用して、祖父の家へ遺品整理に行っていました。
片付け始めて2日目、祖父の書斎を整理していると古びたラジオが目についたのです。
祖父が大切にしていたものなので、父の元へ持って行くと「お、懐かしいな、良くじいちゃんがそれでラジオ聞いてたもんな?」といいながら受け取り、スイッチを入れると音はならず。
「あれ?音が鳴らない、電池切れかな?電池入れ替えるか!」と言いながら、ラジオを持って行った。
私自身は整理するものがたくさん残っていたので、特に気に留めず書斎へ戻りました。
ラジオから音楽が聞こえる
その日の夜、私が夜中トイレに立つと、下の部屋から音が聞こえます。
「・・・ザザッ♪・・・♪」
私は「なんだ、お父さんラジオの電池入れ替えてそのままにしちゃったのか?消さないと」と、下へ降りて行き、音の出所を追って行くと、祖父の書斎であのラジオが鳴っていたのです。
自分が整理したあと、書斎にラジオはなかったぞ?と思いましたが、父が電池を入れて戻したのだろうと電源をきりました。
翌朝、父に「ラジオ電池入れたなら電源切りなよ!」と言ったところ、「何の話だ?電池がないから今日買いに行っこうと思ってたんだけど・・・」。
「じゃあ昨日の夜中のラジオは何だったんだ?」と思い、父と共に祖父の書斎へ向かいます。
書斎にあったラジオを見つけ、電源を入れてみても音が出ません。
いよいよおかしいと思い、父が買ってきた電池を入れて試してみると、電源は入りましたが、ノイズ音しか聞こえません。どうやら、どのラジオ局にも設定されていないのです!
結局なんだったのか?
怖くなって父にその話をすると、「お盆だから、きっとじいちゃんが戻ってきて使っていたんだろうな・・・」と呟いたのです。
あの日の夜、私が聞いたラジオはこの世界の音楽ではなかったのかもと父と話をしていると、エアコンの修理をお願いしていた地元の電気店の方が聞いていて・・・・。
「おそらくそれは、違法無線を使っているトラックの電波を取っているのじゃないのかな?」
たしかの書斎の窓からは国道が見えます。
「特に夜中の移動中に眠気覚ましにお喋りしたり、仲間のトラックに音楽を勝手に配信したりする輩がいるので・・・」
真相はいったいどうなのでしょうか?
※画像はイメージです。
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