東日本大震災で味わった無念、そして、新たな道へ・・・
東日本大震災から約数年後、私は迷彩服を脱ぎ、営門を後にしました。ですが、決してネガティブな選択ではありません。
10年以上に渡って、自衛隊にはとてもお世話になり、肉体的にも精神的にも人間的にも大きく成長出来ました。
陸曹にも昇任し日々厳しくも楽しく訓練に励んで、たくさんのかけがえのない仲間達とも出会う事が出来ました。
それなのに、私は迷彩服を脱ぐ事を選択しました。
勿体無い。まだまだ頑張れる。辞めないでほしい。
周囲から散々止められましたが、私の頑固な意思が勝りました。
私が自衛隊を依願退職した理由は、つらいからでも、嫌になったからでもなく、震災復興の仕事に携わりたい!という強い気持ちが芽生えてしまったからなのです。
2011年3月11日、東日本大震災、忘れようとしても忘れられない・・・悪夢のような未曾有の大災害。
いや、むしろ夢であってほしかった。
私は東北地方の某駐屯地に在籍していたので、震災発生の翌日には被災地に赴き、行方不明者の捜索活動に携わりました。
目に映る悲惨な光景。
最初のうちは、想像を絶する惨状を受け入れる事が簡単には出来ず、あ、自分は死んでしまったんだ。
ヤンチャしてたから地獄に堕ちてしまったんだ・・・などといった事が頭をよぎるほど、生きた心地はしませんでした。
それでもやはり、お腹は空いてくるし、つまづいて転べば痛いし血が出てくる。
あ、生きているんだなと実感したのと同時に、こんなに辛くても生きているんだなと感じ、自分の無力さに涙が出てきました。
そんな中で、被災者の方々から暖かい声をかけていただいたこと、こんな惨状の中でもたくましく生きている方々の姿が、私を振るい立たせてくれました。
いつしか、この人達の為にもっと頑張りたい!と強い思いが沸き起こり、災害派遣が終わった後も休日は被災地へボランティアに行く日々が続きました。
次第に被災地がこれから復興していく為に力になりたいと感じ、思い切って自衛隊を依願退職し、建設の仕事に転職して被災地復興の為に尽力すると決意したのです。
建設の仕事も時に非常に大変な時もありますが、そんな時は自衛隊時代に鍛えた体力と根性でいつも乗り切って、未だに苦労している方々の力になっていきたいです!
自衛隊を依願退職して何年も経ちますが、今でも日々の体力錬成は継続しております!
仕事は変われど、世のため人のため日々頑張ってます!
※写真はイメージです。
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