再婚相手は・・・・

M県にある喫茶店からはじまる、友人にまつわるちょっと怖い話です。

街の小さな喫茶店

地元の中心街にある小さな喫茶店。占いが当たるというもっぱらの評判で、それ以外にも霊視等のそういった相談も受け付けていて、それが全てコーヒー代だけでという話を聞いたことがあります。

だいたいの場合は占いの結果を話したり、アドバイスをしたりと・・・そのまま帰って頂いたそうですが、中には後日といわれ、あるお寺に行くように勧められるそうなのです。
実はこの喫茶店のオーナー、お寺の住職だというおばさん。ほぼ無料で鑑定しているというのは不思議でしたが、相談に来た人の中にはお寺に足を運び、除霊などをしているというので、「営業かしら？」と思っていました。

いつしか噂が噂を呼び、それ目当ての客が押しかけるようになって、今では喫茶店でそういう事をするのをやめてしまったようです。

友人の話

まだ喫茶店で相談をしていた頃に、友人の体験談をひとつ。

あるバツ2の女友達の再婚が決まりました。相手は同じくバツ2の男性という話を聞きビックリ。
当然、周りからは反対されたそのですが、時すでに遅し。彼の子供を妊娠していたこともあって入籍したとか。
彼の前の奥さんと、再婚を決めた彼女は知人で結婚を猛反対した一人。その理由としてあの喫茶店での話が出てきました。

前の奥さんは、夫のことが全く理解できず結婚生活もうまくいかないことを悩んでいたとき、人からあの喫茶店の噂を聞いて相談にいったそうなのです。
そこで言われたのは、夫が何かに取り憑かれているのではないか？と言われて、改めて夫の写真を持参すると「このお寺で詳しい話をします。」と言われます。

お寺では、喫茶店では全く想像もつかないような尼の姿をしたおばさんが待っていました。
改めて写真を見ながら、事情をいくつか聞いてきて答えていくうちに何かを察したように「これは難しいですね。」と険しい顔をしながら、「私は力不足でどうにもできません。解決方法は離婚しかありません。」と。

不気味な夫

その一言でなにかを察したかのように諦めた元奥さんは、離婚し心機一転穏やかに暮らしています。
でも苦しむ羽目に陥ってしまったのが私の友人。

普通の人間とは思えない暮らしぶりと常識外れな行動で、聞くだけでもぐったりするような旦那様。
朝から晩まで仕事を掛け持ちし、家庭にはお金を入れてくれるので、はたから見れば働き物の良い旦那様に見えるのですが、借金やなにかの理由があるわけではありません。
それでいて、そこそこの年齢なのに睡眠時間がほぼゼロでも元気で健康というのがなんとなく不思議。

浪費癖がある訳でもなく、かといってギャンブルにという訳でも無いのに月末にはお金が全く無くなります。
旦那様の生活パターンからすると使う時間はなさそう、それに、なにに使ったかは教えてくれない、問題は稼いだお金をどうしているのかを誰もしらないという不可思議。

そして結婚して初めて気がついた事は、どういうわけか彼が関わる場所には家事や事故、会社の倒産などのトラブルが頻繁に起きているそうなのです。

この話に特にオチはないのですが、友人とその旦那さん。ちょっと前に突然いなくなりました。
失踪とかではなく、周りになにも言わずに仕事を変えて引っ越しをしたようですが、その後、電話もラインも全くつながらなくなくなり音信不通になった。
いったい何が起きたのでしょうか？

※画像はイメージです。