この数年は不眠気味で徹夜を2日続けて、一日中眠るような不規則な生活が続いています。
気がつけば、深夜の物音に耳をそば立てていたりします。
杉並区のアパート
杉並区のアパートで夫と2人暮らし、夫は寝付きがよくベッドに入れば1分で寝てしまいます。
夜暗闇を見つめていると、聴覚が鋭くなる感覚はありませんか。
そんな時、鈴の音が聞こえて来ました。風鈴の音だろうか、遠くの鈴の音に耳を澄まして聴いていました。
鈴の音が近づいて来ているような気がしました。恐ろしい、空気が変わった気配がしました。
鈴の音は、部屋の中で鳴っています。
どうしよう、夫を起こそうか!
緊張しているうちに鈴の音は小さくなり、部屋の外に移動して行きました。
しばらく金縛りのように緊張して、息さえも潜ませていました。
それからは、昼間にいきなり部屋の背後でパシッと木を引き裂くような音がしたり、天井をなにかが這うような、ズル、ズル、ミシと音がします。
アパートは古い造りですが、使用している柱は太く、立派な材木が使われています。
アパートなのに、こんなにしっかりした造りに、すぐに契約しました。
毎晩聴こえて来るように
不眠がちな上恐ろしさも加わり、ちょっとした物音にも敏感になっていました。行き過ぎる鈴の音は、毎晩聴こえて来るようになりました。夫に言っても「気にするからだよ。そら耳じゃないの?」と取り合ってくれません。
あの日は、洗濯が終わり、買い物のため外出しました。そして、部屋に戻ると、濃密な人の気配がします。立っているのがきつく感じるほど、神経がとがりました。
ベッドに座り、耳だけに集中します。恐ろしさでやっと目を動かして部屋の中を探ります。サラサラと絹ずれの音がします。歩き回っている?
「だれなの?」
やっと声を絞り出しました。
ざわざわと気配が濃くなりました。
「見つかったか」
「見られたか」
会話が聞こえます。
部屋の隅に人影があるようです。昼間なのに、押し入れの横の砂壁の辺りが薄くらい。
「そこにいるんでしょ」
と、気配が突然消えました。
正体は・・・
「ふーん、それなら正体を突き止めよう」
夫は、今夜は自分が起きているから、ゆっくり休めと言ってくれました。私はベッドに横になりました。
夫は真っ暗な中、ソファに座っています。目を閉じていると鈴の音がかすかに聞こえて来ます。
夫はドアを開き外に出て行きました。
「わかったよ、このアパートの向こうな河を渡った先に墓地がある。このアパートは霊の通り道になっている。」
「俺は、霊感なんかないけど、鈴の音は、僧侶が持つリンの音だ。いくつかの霊を従えて、寺に入って行った。
翌日、お寺さんに行ってみた。
「ああ、どうしたものか、仏さんに経を唱えておくよ」
それ以上、責任を追求することもできない。
結局、二、三日しても状況は変わらないので、私たちが引っ越すはめになりました。
※画像はイメージです。
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