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「ろくろ首」は自殺や死刑から生まれた妖怪?

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妖怪は、日本で古くから伝えられる奇形な存在や不思議な現象であります。
現実にいない想像の産物、あるいは架空の存在ですが、小説から漫画、映画など幅広い作品で登場し、親しまれた存在でもあります。

その妖怪の中に、「ろくろ首」という存在がいて、このろくろ首の由来は、死刑や自殺から生まれたと言われています。
今回は「ろくろ首」について語っていきたいと思います。

目次

ろくろ首は人気のある妖怪

妖怪はありえない体、特徴があり、「ろくろ首」は首が伸びた女性の妖怪で、美人が多く色が白いのが特徴です。
悪さを起こす事はほとんどなく、首を伸ばして驚かす事ぐらいしかしません。
しかし日本絵画でも描かれている事もあり、ろくろ首は妖怪の中でも、かなり知られた存在と言えます。

意外と伸びる首

ろくろ首は、首の長さが異常に長くて一度伸びれば、2メートルを超すと言われています。
首の長い人間なんてと思いがちですが、首は意外と筋肉があるためにある程度伸ばす事は可能です。

アフリカの山奥には「首長族」がいて、子供の頃から首に貴金属の輪を装着して首を伸ばす習慣があり、首は普通の人間より2倍の長さになる事も。

首長族では、首が長い事が美人とされています。
確かに、日本でも首が細長く色が白いと惹かれる男性も多いですよね。
意外にろくろ首は男性の理想像を誇張し、パロディ化した妖怪なのかもしれせんよね。

ろくろ首は、自殺や死刑がモデル

自殺をする場合、多いのが「首つり」で死体の首が異常に伸びている事が多く、見た人はその光景に驚きます。

首つりの場合、ロープに首を掛けて、体重の重さで首が圧迫され、呼吸や脳の血流が阻害され死に至ります。
放置されて1か月以上経った場合、首の筋力が徐々に抜け落ちるので、首が通常の2倍以上になっていた報告もあります。また、死刑の場合、床から落下して、ロープにだらりと首がつり下がります。
この時も体重が重い犯罪者は、首が伸びている事があるようです。
つまりは妖怪のろくろ首は、自殺者や死刑者がモデルと言われているようです。

男性をろくろ首のモデルにすると、架空の妖怪としては面白くなく見栄えも悪くなります。
そのため、美人で色が白い女性をろくろ首にする事で人気を集めたのではないでしょうか?

アイキャッチ:Sawaki Suushi (佐脇嵩之, Japanese, *1707, †1772), Public domain, via Wikimedia Commons

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