今回紹介する作品は、「サイコミステリー・アドベンチャー」として「サイレントヒル」「サイコブレイク」に並ぶ、ゴシックホラーの印象を兼ねそろえた作品である「RULE of ROSE」ことルールオブローズを紹介したいと思います。
本作は2006年に発売されたPS2のゲームソフトで、ヒロインのジェニファーを操作し、異界と化したローズガーデン孤児院を脱出する事を目的としたホラーゲームです。
ゲームのあらすじ
物語は飛行船の墜落事故で両親を失ったジェニファーがバスの中で白い服の少年と出逢い、彼に奇妙な絵本を手渡された事で不思議な世界へと連れ込まれてしまうことから始まります。
当てもなく迷った先に彼女は、ローズガーデン孤児院へと辿り着きます。
その孤児院には赤いクレヨンの貴族と名乗るごっこ遊びをする5人の少女達がいました。
その孤児院を支配する彼女達に貢物をしなければいけない掟があり、逆らう事は許されず、彼女達を満足させるものを貢げなければ執拗な虐めを受けると、新しいオモチャとして扱われる事になったジェニファー。
孤児院にいる院長を始めとする大人達は助けてはくれず、他の子ども達も関わらない様にしてしまうと、たった一人の孤立無援の中で彼女はこの狂気に満ちた孤児院から逃げ出す為に行動を開始していきます。
彼女の唯一の味方となるのは、愛犬のブラウン。
謎に満ちた孤児院を進んでいく中で唐突に起きていく怪奇現象や、そして執拗に自分を狙う妖精と呼ばれる怪異と戦う中で、ジェニファーは忘れていたある記憶を思い出していく事となる──と、この様に物語は進んでいきます。
このゲームを進めていく中で
このゲームを進めていく中で、ヒロインとなるジェニファーは、決して強いヒロインではなく、怯え、微かな勇気を振り絞り、愛犬のブラウンに支えられながら、孤児院を抜け出そうとする弱々しい存在としてプレイヤーは操作する事になります。
筆者は、ジェニファーが、悪ガキにイジメられるシーンで怒りを覚え、報復出来ないものかと煮えたぎった気持ちを沸かしていましたが、孤児院の巣くう怪異や、おぞましい敵などを前に、そんな暇は無いと、ジェニファーを脱出させる為に奮闘させていました。
物語の中で思い出されていくジェニファーの過去や、また孤児院の秘密など、精神の奥底を揺さぶる様な恐怖の演出や、ラストの衝撃的な展開と、心の底から無垢なる恐怖を教えてくれる、そんなホラーゲームでもありました。
ラストの際に登場するリボルバー拳銃を手に入れた際は、この銃で何をするのかと悩み、誤ってバットエンディングへと進んでしまった際は、ある意味のショックでもありました。
そんな恐怖を鮮烈に刻んでくれたホラーゲーム。
一度プレイする事をお勧めします。
(C) RULE of ROSE ATLUS PUNCHLINE/白組
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