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海岸線沿いにある漁師町の旅館

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今から3年ほど前の話です・・・
その年は父親が77歳の喜寿で母親が70歳の古希になる年齢。喜寿と古希が重なる年だから、海鮮好きな両親を喜ばせようと海岸線沿いにある旅館に宿泊することに決めました。

僕たち姉弟は姉が3人、僕は一番下の弟で全員が結婚しており、両親にとっては孫も合わせると総勢18人の大所帯、「こんな人数で部屋とれるかな?」などと話し、両親へのサプライズ旅行の計画を楽しんでいました。

しかし、なかなか旅館が確保できずに数日たっていきます。
旅館が確保できない理由は父親の誕生日に行く予定にしていて、その日が夏休みとお盆が重なっていて旅館はほとんど予約で埋まっていました。
そんな中、3女が「いい所見つけたよ」と連絡をしてきました。

3女が見つけて来た旅館は、某サイトでも星が4つもついていて「いい所見つけたね」と姉弟で喜んでいましたが、長女が3女に「泊まる部屋はどうなってるの?」と聞くと「さすがに5部屋はとれなかった。大部屋を2部屋で雑魚寝だね」と。
「それはそれで楽しいかもね」と料理のおいしい旅館をとれたことで、しょうがないと折り合いをつけました。

当日、車4台で旅館に行きました。海岸線にその旅館はあり、部屋は大部屋だと聞いていました。
到着して部屋は案内されると気持ちが下がりました。

旅館の中居さんが言うには、
「元は漁でとった魚を選別したりする倉だったのを改装して大部屋を作りました」
と説明してくれたのですが、なかなか納得のいく部屋ではありませんでした。

窓からは海も見えてちょうど夕日が沈むところも見えるんだろうな・・・と期待していましたが、もう何年も使っていない空気感があって、倉だったこともあり天井が高いのはいいのですが、窓も2メートルほどの高さにあり、期待していたオーシャンビューも叶いませんでした。

その雰囲気に気付いたのか、料理長みたいな人が来て
「料理の方は普段の宿泊者よりサービスさせていただきます」
という事もあり、両親を喜ばせ、ついでに自分たちも楽しもうと気持ちを切り替えました。

そんな中・・・孫の一人が「このヒモなに?」と聞いてきました。
そのヒモは太いロープでむき出しになっている梁にくくられていて(首吊りロープ?)と思うような感じでした。
僕達はきっと漁で使ったものを飾ってあるのだと言い聞かせるように喜寿と古希のお祝いをして楽しみました。

しかし夜20時を過ぎた辺りから様子が変わりました。
なぜかは理由は解りませんが、管理人も中居さんも20時でいなくなると連絡がきました。

僕達は「そんな話聞いてない」といいましたが、「申し訳ございません」と謝るばかりで帰ってしまいました。
「なんだかなぁ」と思いつつも楽しくやっていましたが、小さい孫たちが寝る時間になり、寝かせようとすると「あれが怖いからヤダ」と梁から垂れているロープを指さすのです。

僕達は気が紛らすような話をして寝かしつけましたが、子供が寝た後、みんなあのロープが気になっていたみたいでその話になりました。
なかなか核心を突くこともなく・・・「ほんとうに首を吊ったロープだったらヤダね」と笑い話で寝ました。

次の日の朝、子供たちの泣き声で起きました。
子供たちは「空中に人が浮いてる」と例のロープを指さし泣いていました。
僕は「そんなことないよー。悪い夢でも見たんだね」とあやしていると、僕以外の家族全員が疲れ切った顔をしていました。

家族に話を聞くと、僕はお酒を飲み過ぎたのか深い眠りについたのですが、深夜0時を過ぎた辺りからポルターガイスト現象というのか?ラップ音が鳴ったり、例のロープが揺れたりといろいろと合ったみたいでした。

そんないろいろな事があって、姉3人は旅館に文句を言うと「申し訳ございません」といい宿泊費を半額にしてくれました。
その行動が怪しく思い僕は「ちゃんと話を聞かせてください」というと・・・

やはりあのロープは昔、首吊りに使ったもので、外したり切って取ろうとすると使っている脚立が倒れてケガをしたり、突然めまいがして脚立から落ちたりと、よくないことが起きてそのままにしてあるのだとか。

そして僕達の前にこの大部屋を使用した方も、僕たちと同じような体験をしたそうです。
ちなみに首を吊ったのは誰かは教えてもらえませんでした。

※画像はイメージです。

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