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SD「武者」ガンダムの世界をクローズアップしてご紹介!

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SDガンダム・・・1980年代に「ディフォルメ」したキャラクターが人気を博する潮流が見られる中で、かつての熱狂が後退期に入っていた「機動戦士ガンダム」のディフォルメ企画として転換を図ったものです。

当初はその愛敬たっぷりなずんぐりむっくりの2頭身ボディを活かしたパロディ・ギャグ路線に向かっていた所、テレビゲームの爆発的流行と歩調を合わせるように、ターゲットとしていた少年層に流行の兆しを見せていたファンタジー路線やパロディ元である「ガンダム」における「改造」等の流行を取り込むようにして生まれたのが「コマンド」「騎士」そして「武者」という3つの物語でした。

そして時は流れ2010年代からこの2022年に至り、SDガンダムの世界が更なる魅力を携え再び大きく展開しようとしています。そこで、今回はこの新展開の基軸となっている「SD武者ガンダム」の世界を中心に魅力をお届け致します!

目次

「漢字のお手本はガンダムでした」そんな時代もありました?!プラモデルレーベル「BB戦士」で広がった熱き「武者」の世界!

以前、SDガンダムの紹介として「コマンド戦記」を軸とした記事を寄せさせて頂きました。
「コマンド戦記」がいわゆる「ガンプラ」…ディフォルメする前の改造作例や設定稿、或いはファンによる熱の籠もったモデル等を取り込んだ「モビルスーツ・ヴァリエーション(MSV)」の充実を受けた流れから発展して行きましたが、その作例の中にあって強烈なインパクトを刻みつけたオリジナルデザインの一つに「武者ガンダム」の存在がありました。
1985年、プラモデルの改造熱をそのまま漫画へと落とし込んだ、改造集団「クラフト団」と漫画家「やまと虹一」氏による「プラモ狂四郎」において紹介された「戦国武者」の姿は、以降1987年の「ガシャポン」を始めとする多方面展開によってSDデザイン化を経てキャラクターバリエーションを増やし、定着する事となりました。

1988年には、2021年現在にも展開を続けるSDプラモデルレーベル「BB戦士」において「ムシャガンダム」がリリースされ、この際説明書に付属していた漫画「コミックワールド」において、デザイナーである「今石進」氏が寄せた「七人の頑駄無」によって「SD武者頑駄無」の壮大な物語世界が花開く事となったのです。
この「頑駄無=ガンダム」という、有り体に言えば意味は無く、並べ替えて見れば「無駄(な)頑(張り)」ともなってしまうような文字列が、しかし「SDガンダム」という愛敬のある姿で勇ましく格好良く派手な鎧装束に身を固めて大見得を切っていく姿に何とも言えずマッチしており、初めて目にしていらい「ガンダム」という文字列を見ると「頑駄無」と変換してしまう程覚え込んでしまったのは、きっと筆者だけではないと信じているものです。

そんなキャラクター付けを経て言った武者ガンダムですが、当初は「SDガンダム」の世界観を踏襲する事で、ギャグ・コミック色の強かった武者の世界に「SD戦国伝」という物語の枠組みが与えられ、某映画を彷彿とさせる「七人の武者」に「武者七人衆」というキャラクター付けがなされるて行く中で、戦国の世…即ち「敵味方に分かれて相争う」という構図が引かれて行く事となります。
その構図に合わせて進展していくのが、世代を越えた恩讐の物語であり、キャラクターに紐付けられていく親子兄弟と言った関係性を描く「文芸設定」です。

時代劇や大河ドラマが高い人気を誇った時代、設定を直接間接に取り込んだ濃密な物語

当時は時代劇や大河ドラマが高い人気を誇っており、それらの設定を直接間接に取り込んだ濃密な物語が次々と送り出されていく事となりました。
この「敵味方それぞれに物語がある」という原典たる「機動戦士ガンダム」からも受け継がれる物語性は、敵方の充実したデザイニングにも現れており、闇を背負った執念を滾らせ、二度に渡って復活を遂げる「闇将軍」や、若さ故の野心を闇に魅入られた御曹司「若殺駆頭(ワカザクト)」の物語などは、敵にあって白眉と言える存在感を感じさせます。

更にこうした文芸の妙味と言える面白い所を挙げると、一つのエピソードが初めて完結を迎えたメモリアル企画として、戦国の二大巨頭が「頑駄無の姿を借りて」ぶつかり合う「天と地の戦い」という物語があります。
ご存じの方ならば、その名を聞いて「もしや」と思われるであろうその「名勝負」は、正にそうした題材を元に提案されたラインナップへ寄せられた物語なのです。(この「二大巨頭の頑駄無」もBB戦士でキット化されています)

愛敬と格好良さが同居するデザイニングの妙味を活かしつつ「歴史物語のオマージュ」という足掛かりを踏まえ、文芸設定の濃度を増していった「SD戦国伝」は、新たなラインナップを展開する枠組みとして戦乱の根源となった遺恨の時代を探訪し、親先祖という「物語の繋がり」を深めるべく、時間旅行というSF的味付けまでも取り入れる事で一挙に厚みを増し「大将軍四代に渡る叙事詩」を作り上げ、過去と未来を見据える大掛かりな世界が立ち上がりました。
プラモデルのラインナップが技術力の向上によって充実する事と歩調を合わせて、ビジュアル面の幅を大きく広げる事となる文芸設定において、容姿の方向性が異なる3つの国土を舞台として幅広く展開していきます。

かつて大将軍の統治した武者の国「天宮(アーク)」、龍帝の血脈が国土を治める「影舞乱夢(エイブラム)」、神獣・鬼舞羅の守護を受けた君主が穏やかな統治をする「赤流火穏(アルビオン)」…という、3つの異なる文化圏を擁する大きな世界の姿が立ち現れ、神話の再来となる光と闇の衝突から、幾重にも折り重なる歴史が刻まれて行く事となりました。
この一連の物語はBB戦士のみならずコミックスなどのメディアミックスが幅広く展開されましたが、筆者個人として大変思い入れ深いものが、スーパーファミコンでリリースされたゲーム「大将軍列伝」です。

ゲーム的には過去、SDガンダムをキャラクターとして採用した「ガチャポン戦記」等に近い、敵味方のユニットが入り乱れて先の行動に準じた手番を与えられるセミリアルタイム方式のシンプルなユニット型ストラテジーです。
古き良きゲーム性であった為、難易度に容赦の無い作りではありましたが、何と言っても魅力はその「新世大将軍」に至る物語を軸に、過去から少し未来までを俯瞰で捉えた物語と、キット化はおろか中には「本作でのみ確認されるデザイン」までも引っ提げて参戦するという贅沢な作りとなっていました。
BB戦士やコミックス、アニメ作品などで断片的に知っていた武者達が一つの物語として紡がれている様に大感激した、未だ心に残る一作となっています。

SD人気は世界にも!新展開の原動力はワールドワイドな物語にあった!

かくして「SD戦国伝」として始まった物語は「光と闇の勢力争い」という命題を軸に、代を重ねて新たな世代が過去の力を受け継いでは次なる脅威へと立ち向かうという世代を重ねての「歴史物語」として受け継がれて行きました。
しかし2000年代へ入ると開始より既に10年を越えていた事から、かつてファン層であった世代が大人となって行くと共に、新たなファン層の開拓を模索する必要性に迫られる時期に差し掛かり、デザイン供給元となる「機動戦士ガンダム」シリーズが展開速度を落とした事も手伝って、過去シリーズの集大成的なラインナップへと舵を切る事となります。

2000年代初頭に展開の先鞭を付けた「武者○伝」は、当時機運を高めつつあった「ご当地ネタ」を取り入れ、日本全国47都道府県と縁のある、或いは少々強引にご当地ネタへ染めてしまうコミカルさを復活させつつ、そこから再び「武者としての強さを取り戻していく」という「現実の要素を取り込んでパワーアップする」姿を提案しました。

この「武者○伝」三部作から、史実や現実をアクセントとして取り込んでいく模索が続き、過去作「武者七人衆」のリブートである「武化舞可編」による「歴史に基づいた武器や技の設定、モデルのブラッシュアップ」や、武者の拡張性に挑んだ「武者番長編」での「SDのスタイルアップと格闘アクションの探求」という、地道であったりともすれば見当違いにも見えてしまうようなラインナップの充実と、ユーザーが求める「武者」像の模索が積み重ねられていきました。
更に少し前後する流れとして、およそインターネットの普及・発展と歩調を合わせるようにして、いわゆる「ガンプラ」の国際展開が進展する流れが形成されていました。
その中で特徴的となったのが、台湾を中心にした「SDガンダム人気の高まり」…特にBB戦士のラインナップで中心を為していた「武者」の人気が高まっていたという流れがありました。

満を持して封切られた「BB戦士(SDガンダム)三国伝」

こうした展開の先、遂に満を持して封切られたのが「BB戦士(SDガンダム)三国伝」です。
2007年、BB戦士20周年というメモリアルイヤーに開始したこのシリーズは「SD」の頭身を3頭身程へスタイルアップした姿を定着させ、アクション性やおもちゃとしてのギミックをデザイン性と共に高水準で完成させたものとなりました。
また、文芸設定においては過去シリーズの「3つの国」という軸を踏襲しつつ、日本においても伝統的に人気の高い「三国志演義」の物語を「SD武者ガンダム」の姿で以て描き出す、言うなれば「古き伝統と新しき伝統の合作」という形を導き出す事となったのです。

「三国志演義」という群雄割拠の英雄譚を背景とする事でその歴史性を踏襲し、軍略や戦略、多数での野戦や攻城戦或いは決闘という戦いのシーンメイクが充実する一方でモデルとしての姿がよりスタイルアップし、アクション性を獲得した事から武器や必殺技、戦いでの大立ち回り等といった演出面の強化も為される事となりました。
そして、CG技術の向上を背景にメディアミックスの一環として、アニメシリーズとなる「SDガンダム三国伝 BraveBattleWarriors」が送り出されました。

「武者」に限らず「SDガンダム」というキャラクターは、その装飾性に加えてキャラクター自身が「演じる」という要素もあった事から、過去のアニメーションにおいて何作か作られた事もありましたが、アニメシリーズとして作り上げる事は非常に困難であった事がラインナップの少なさから伺われるものでした。
その意味において、プラモデルやコミックスに現れた姿そのままに画面狭しと数多くの「英傑」達が暴れ回る姿は正にSDガンダムファンが望んだものであったと言えました。

かくしてこの、2000年代初頭から2010年代へ繋がる「新世代」と言える潮流を作り上げた「三国伝」は、日本国内は元よりワールドワイドな人気を堅持していく事となります。
過去「武者」を始めとする「SDガンダム」に慣れ親しんだ層が、親子二代となって楽しめるような厚い層を作り上げて行く流れを形作っていった事で、2019年には更にこのシリーズを拡張した「SDガンダムワールド 三国創傑伝」という新たな基軸を打ち出していく事となりました。

「SDガンダムワールド」その姿を受け継ぎながら「ワールドワイド」な新展開を始めていく

そしてこの2021年「武者」から始まり「三国伝」が広げた「SDガンダムワールド」は、その姿を受け継ぎながら、更に「ワールドワイド」な新展開を始めています。
展開中である「SDガンダムワールド ヒーローズ」では、この「SDガンダム」達の世界である、三国伝の世界「キングダム」、日本の戦国英雄を模したようなガンダムが集う「ムシャ」、G-ARMSを彷彿とさせるサイバネティックな世界「ネオ」、一筋縄では行かない海賊達の世界「パイレーツ」という様々な姿のSDガンダム達が入り乱れて戦う新展開となっています。

「SDガンダム」或いは「武者」というジャンルに興味はあったけど何処から手を付ければ良いか分からない…そんな悩みを持っていたとすれば、今が正に「始め時」となっている、古き良き、されど「今が旬」な「SDガンダムワールド」にハマり込んで見ませんか?

「大将軍」に「闇将軍」「風林火山」に「天下統一」「地上最強」…漢字居並ぶ強そうな雰囲気に心躍らせた原点と言えば、筆者は「武者頑駄無」でした。パロディや元ネタなんかが良く分からなくとも、その強さと愛敬が同居する勇ましい姿、今こそオススメしたい時代を越えて心揺さぶられる物語です!

SDガンダム (C) 創通・サンライズ (C) 創通・サンライズ・MBS (C) 創通・サンライズ・テレビ東京

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