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来たぞ我らの寸詰まり!「SDザ・グレイトバトル」シリーズ!

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2頭身の寸詰まりボディの中に、元々の姿が持っている格好良さを余す所なく注ぎ込んだキャラクターアレンジ手法「SD」。スーパーディフォルメの略称ともされ、言うなれば「最も著名な公式二次創作」とも言える表現形態として1980年代後期から90年代にかけて多くのキャラクターが送り出されました。

その最先鋒を走った「バンプレスト」。現在でもブランドとしてプライズ商品等に見られる何処かで見た事のあるサングラスか仮面を彷彿とさせるロゴをご存じの方も少なくはないはず。
「コンパチヒーローズ」と呼ばれるSDの姿を得た人気キャラクター達が所狭しと暴れ回るクロスオーバー作品群もまた、バンプレストが送り出したものの一つであり、プライズ、コミック、アニメと幅広く展開された中の一角がテレビゲームでした。

今回ご紹介するのは多数存在する「コンパチヒーローズ」シリーズの中でもスーパーファミコン時代をローンチ当時から彩った、ヒロイックにしてファンタジックな名作アクション「SDザ・グレイトバトル」シリーズより、筆者がハマり倒した3作品をご紹介させて頂きます!

目次

SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦から始まる

トップビューのシンプルアクションは原点にして王道、この形態無くしてアクションゲームを語る勿れ!
シンプル故の完成度に情熱を垣間見る・・・まずは第1作「SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦」から始まった。

昭和においてキャラクター産業を強力に牽引したおもちゃメーカー「ポピー」からの流れを受けた「バンプレスト」が、培った商品力とキャラクターへの見識によって打ち出した「コンパチヒーローズ」。SDという「姿」を得たキャラクター達が、原作とは違ったシリアスとコミカルが同居するキャラクター性で以て「生き生きと活動する世界」を提案し、その中で起きる事件の数々を物語として送り出す一大コンテンツでした。

ウルトラマン、仮面ライダー、ガンダムという「三大巨頭」を軸として、かわいらしくも本来の持ち味を忘れない格好良さも持ち合わせた二頭身のずんぐりむっくり姿は「とんとん相撲」を思わせる。
平和的なコミカル・スポーツ路線を作り上げた一方、平和を守るヒーローや守護者として本来のキャラクター性を強く打ち出すヒロイック・アクション路線が合せて打ち出されて行きました。

FCからSFCへ

スーパーファミコンの販売開始である11月から一月後の12月にリリース。「コンパチヒーローズ」シリーズ第3作にして、ヒロイック路線のオリジナルストーリーを紡ぐ「グレイトバトル」シリーズの幕開けである「SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦」。

前身となったファミコンでの展開がヒロイックなストーリーではあるものの、コミカル色も織り交ぜた作品であった事に対し「グレイトバトル」を銘打って始まったこのシリーズ。過去作のストーリーラインである敵方の総帥「ダークブレイン」による破壊と侵攻という流れは同じながら、より破壊的で凶悪さの度合いを増した展開として始まります。

ヒーロー陣営からは第一陣として「ウルトラマンタロウ」「仮面ライダーV3」「ナイトガンダム」のエース3名で構成された精強チームが派遣されるも消息を絶つという緊張感のある展開から、プレイヤーが操作を握る第2陣「ウルトラマン」「仮面ライダー1号」「ガンダム」の3名が第1陣の救出及び事態解決へ向けた物語が幕を開けます。
ステージは全7面、奇妙な岩山と緑地帯が謎の力で浮かぶ「浮遊大陸」に始まり、嵐の中にそびえ立つ「城砦」に、兵力拠点と化した「スペースコロニー」を乗り越え、謎の城砦「クリスタルキャッスル」から「火山惑星」とその地下に広がる要塞化された「秘密工場」、そして総帥ダークブレインの居城となる「宇宙戦艦」で決戦が繰り広げられます。

各ステージはキャラクターを上から眺めるトップビュー方式であり、上下左右に各斜め移動を加えた8方向に加え、随所にはジャンプを使って突破しなければならない落とし穴や動く足場も存在する等、制約される中で擬似的に3次元的な要素が取り入れられた広がりを感じさせる作りとなっていました。
マップ自体もかなり広く、拠点ボスを倒す事がクリアフラグである事から基本的には一直線でボスを目指せば良いものの、広がりのあるステージを前に迷ったり分岐を探したくなるような背景描写や敵の配置で引き込まれ、擬似的なオープンワールドを感じる部分すらありました。

時代とそのゲーム内容

残念ながらスーパーファミコン初期の作品という事もあり、バッテリーバックアップやパスワード等のいわゆる「セーブ機能」が全く無かった事から、あまり悠長に楽しんでも居られないという問題は避けられませんでした。
ゲームは1日1時間と言われようものなら、プレイはリアルタイムアタックになりかねない程度にはプレイ時間を要求する作りだったのが、ファミコン時代の難点を踏襲した部分。

各ステージにはクリア目標となる拠点ボスに加え、マップの攻略手順によっては回避も可能な中ボスも多数配置されており、総帥ダークブレインを筆頭に見た事も無い凶悪なオリジナルボスからモチーフ作品からゲストとして参戦している懐かしの敵まで、難敵ながら魅力溢れるラインナップとなっていました。

オリジナルボスとして特に印象的だった一体に挙げられるのはステージ2、嵐の城砦最奥部に陣取る「ボーンファイター」でしょう。
SD作品にも関わらず大型且つリアル頭身に近い鎧姿を持ち、戦場を所狭しと飛び回りながら巨大な蛮刀を振り回して衝撃波を放つ威圧感満載の姿は、捕えたV3の処刑を今正に敢行しようとしていた様子も相まって仮面ライダー作品に登場するライバルキャラであってもおかしくない存在感を放っていました。

キャラクターのバランス

これら強敵に対しプレイヤーキャラクターは連射が可能な「通常ショット」と、道中で味方キャラが提供してくれるエネルギーを使う「特殊攻撃」の2種類を使い分けて立ち向かいます。
バランス型のウルトラマンは連射可能な「スペシウム光線」と弾速が遅いものの範囲が広く攻撃範囲が残る「八つ裂き光輪」を、

仮面ライダー1号はジャンプアクションが使いやすく威力は若干抑え目ながら連射(?!)可能な足形弾が飛ぶ「ライダーキック」と、それは別の石ノ森作品だろうとツッコミが飛びそうな周りの敵が動きを止める「タイムストップ」で戦いを優位に。
ジャンプが心許ないながらそれを補う威力自慢のガンダムは「ビームライフル」と、一定距離を進んで爆裂する高威力の「バズーカ」という具合で、ステージ進行中随時に切り替えられる3人に加え、ステージの進行によって救出される仲間の力を借りて難関を突破していくのです。

見逃せないBGM

これらの「コンパチヒーローズ」が、単なる出来合いのアイコンではなく「それらしさ」を印象付けた最大の要素と言えるのが「効果音」と「BGM」であったと言えるかもしれません。

スーパーファミコン初期と言えば、その圧倒的に少ない容量を前にどれだけ要素を削るかという難しさに対し、既にステージの広がりとボスキャラの存在感が凄まじい本作にあって、実際の所効果音やBGMはとてもシンプルと言えるもの…いわゆる「ピコピコ音」である所の「PCM音源」を組み合わせて作ったようなものばかりでした。

しかし、その極めて厳しい制約から作り出された音で以て、スペシウム光線が発射されるイメージやライダーキックの空を切る速さ、ビームライフルが敵機を貫く雰囲気。ネットミームでいう所の「ブンドド」を味わい深く盛り上げたものでした。
BGMもまたとてもシンプルながら、3陣営、ウルトラマンシリーズ、仮面ライダーシリーズ、(SD)ガンダムシリーズのキャラクターに紐付けられた曲が切り替わる仕様になっておりそれぞれのイメージに基づいた、しかしながら「グレイトバトルらしい」雰囲気で組み上げられたオリジナリティを感じさせる曲に仕上がっていました。
キャラクターに合せて曲が変わる仕様故に、好みの曲に合せてステージを進めるある種の縛りプレイめいた事が出来るのも面白さの内でした。

そして本作のBGMで外せないのが最終ステージでのみ流れる特別曲です。
他曲同様にシンプルなチップチューン構成、いっそチープであるとすら言えるそのBGMは最終ステージという緊張感を感じさせるアップテンポで攻め立てるようなリズム・ベースラインに高音域の旋律が鳴り響くメタリックなサウンドでした。
個人的にはスーパーファミコン史上でも五指に入るお気に入りの一曲として今でも忘れ得ぬ名曲と言って憚りません。
「B級に名曲有り」というジンクスは映画などでも言われる事とされますが、名曲が名作を作ると言うならば、本作もまた曲によって深く印象付けられた名作と言える一作です。

SDザ・グレイトバトルⅡ ラストファイターツイン

帰って来たその姿は全くの別ゲーだった!その進化に目を疑う、第2作にして驚きの要素てんこ盛り!
「SDザ・グレイトバトルⅡ ラストファイターツイン」

1990年末にリリースされたシリーズ第1作から1年余りを経た1992年3月、満を持してリリースされたのがシリーズ第2作となった「SDザ・グレイトバトルⅡ ラストファイターツイン」。
スーパーファミコンでのゲーム制作ノウハウを高めて送り出されたこの作品は、前作とシステム面から完全に一新されたベルトスクロール式の「ド突き合い」アクションゲームとなっていました。

ベルトスクロール「ファイナルファイト」等の名作を送り出した方式として知られるように、本作でもSD…前作がほとんど1頭身であった事から本作では2頭身に見栄えもパワーアップしたキャラクターが己の身体を武器に殴る蹴る投げるの立ち回りを見せて並み居る敵を「ド突き倒して」行くゲームとなりました。

一新されたキャラクター

キャラクターも「一新」され、ガンダムは当時のスタンダードとなっていた「F91」へ、仮面ライダーは「ブラックRX」となりウルトラマンは「グレート」に加え、前作まではサポートキャラであったコンパチオリジナルの「ロア」がプレイアブルとして追加された4人体勢となりました。

これは二人同時プレイにも対応する仕様であり、二人プレイ時は各プレイヤーが操作キャラクターを2人ずつ選択し、それぞれ選択したキャラクターを切り替えて進むという方式が採られていました。

当然のように人気のあるキャラクターは取り合いとなるもので、筆者の経験した中では操作感が爽快なスピードキャラである「仮面ライダー」と見栄えが良い(?!)「ロア」が取り合いになり、見栄えとしては丸っこさが少々かっこ悪くも見えたパワーファイターの「ウルトラマングレート」と打たれ強いものの攻撃力が低めの「F91」が押し付け合いになったものでした。

ちなみに他のベルトスクロール作品ではスタイルの良いキャラクターが長い手足を用いて格好良くパンチやキックを繰り出す姿がイメージされますが、本作は2頭身ほどのSDキャラクターという事もあって、その格好良さを感じさせる部分も少なからずあるものながら、愛敬の部分から「ド突き合い」に見えるという硬軟合い併せ持つ所が魅力であったと言えます。

ストーリー性にも注目

ストーリー性も前作を引き継いだハード路線を踏襲しており、基本的にコミカル路線は抑え目ではあるものの、SDというキャラクター自身が備えた「愛敬」を上手く取り入れた作りが魅力であったと言えます。

この点で前作から驚きを以て迎えられたのが、シリーズ最強の悪役「ダークブレイン」が「関西弁」で喋るようになっているかと思えば、2段階変形を遂げてその名の「ブレイン」を丸見えにした奇怪にして凶悪な戦闘スタイルを見せるようになるなど、ストーリー的にも一段「濃さ」を増した作りになっていました。

新たに「ステージ分岐」の仕様

また、本作では新たに「ステージ分岐」の仕様が追加されました。
これは物語の進行に合せてある条件…具体的には分岐が仕掛けられたステージのクリアタイムによって道中のステージ順序が若干変動するというもので、中には最適な分岐を通らないと見る事が出来ないステージも用意されていました。
そのステージである「月面」…文字通り月の表面を行くステージは、ステージギミックに低重力の体裁でジャンプ力や攻撃による吹き飛び具合が2倍弱程度になるという要素が加えられていた楽しいステージでした。

しかしこのステージに行く条件というものが、やや長めのステージとワープ移動によって時間をロスする強敵「メフィラス星人」を短時間で撃破してステージを突破するという少々難解な仕様。
当時小学生であった筆者もこれに随分と頭を捻ったもので、覚え立ての掛け算によって「一発の威力が高い必殺技よりも威力が低めの必殺技を3連発した方が強い」という計算を立てるなどして熱心に対策を講じたものでした。

また、本作からはパスワード…4キャラクターの顔に前後左右の向きが振られた16パターンの絵柄を10枚並べるものが搭載され、これによって難解なステージを何度もやり直したり、或いはプレイヤーキャラクター同士で殴り合いを始めるなど、遊び方が広がる事で一気に長く楽しめる作品。
苦心して進めたステージのパスワードを間違えて記録し、水の泡になるといった事故も今にして思えば「楽しみ」の内だったと言えるものです。

SDザ・グレイトバトルⅢ

これぞ正統進化?!アクション要素に磨きを掛けて更に格好良く!ファンタジー色も貪欲に取り込んで見せた快作「SDザ・グレイトバトルⅢ」

2作目より丁度1年を経て送り出された第3作「SDザ・グレイトバトルⅢ」は、第2作の後日談として作られ、ゲーム性もベルトスクロールをそのまま踏襲した「正当後継作」と言える作りになっています。
しかしそれだけで終わらないのが「貪欲」とも言えるこのシリーズの姿勢であり、本作では今では珍しくもなくなった「異世界転生」…もといファンタジー世界への不可思議な転移を経た物語が描かれます。

今回はファンタジー?

SDガンダムとしてはいわゆる「騎士ガンダム」のシリーズもあった為、ある意味では違和感無く受け容れられる所ではあったもののそこは「グレイトバトル」シリーズとして、4人がファンタジーの武具を纏った姿にリデザインされた勇ましい出で立ちとして描かれています。

アクションもより爽快感あるものにブラッシュアップされ、特に本作で目を惹くのは爽快さを増したダッシュ移動と、二段ジャンプの追加と共に重要度を増したジャンプアクションに加え、各々が貸し与えられた伝説の武器に見合った力強くも格好いい攻撃アクションの数々です。

F91は身の丈程もある分厚い大剣を振り回し、仮面ライダーブラックRXは持ち前の体術に加え素早く振り回す長槍を、ウルトラマングレートはパワーに見合った重装鎧と鉄球で豪快に戦い、ロアは唯一飛び道具を使…えはするもののほぼ鈍器として使う…スマートな弓をそれぞれ用いて戦います。

テクニックでカバー

本作も前作同様二人同時プレイが可能であり、キャラクター選択制は無くなったものの同キャラを同時に使う事が出来ない事で結局取り合いが起きるのはご愛敬という状況ではありました。

特にアクションが要求されるステージや敵が大幅に増えている一方で「ガード」のアクションが追加される事によりダメージを軽減する事がテクニックでカバー出来るようになった事から、機動性のある仮面ライダーやそれに続くロアの価値がかなり高く設定されており、取り合いが発生する事やむなしという仕様。
とは言え難敵を早く排除出来るというのもウェイトが増しており、ウルトラマングレートが全く活躍しないなんていう事も無く、かなり難しいバランスにはなっていましたが全キャラクターがそれぞれに活躍出来る構成を目指して作られた事が伺われるものになっていたと言えます。

特に思い出深いものと言えば、実際に機動力が低く、どうしても扱いにくさを感じてしまうウルトラマングレートが特殊技。これまた出すのが難しい「Y+B同時押し」でタイミングがかなり厳しく、人生で始めて指にタコを作った。
以て難敵を瞬時に叩きのめし有利な状況を作り出せるようになると劇的に難所の攻略が捗るようになった。と思った所でステージギミックにより名誉の戦死を遂げる悲喜こもごも、といった協力プレイならではの楽しみが幾度もあったものでした。

高い難易度

最終面では異世界でも立ちはだかる「ダークブレイン」…過去作と比較しても圧倒的な強さを誇る「魔王」を前に、文字通り苦戦を強いられたもの。
それを打ち破るのは、本作において新たに追加された力…「お金の力」で道中のお店から買い占めた魔法の巻物をこれでもかと叩き込んで瞬殺する事こそが攻略法となっていました。

実際それ程までに「卑怯くさい」強さだったので、こればかりは「正攻法」だったと今でも納得させる程に難易度が高く、しかしそれ故に長く楽しめる名作であったと記憶に残っています。

それ以降のシリーズ展開

「グレイトバトル」シリーズは3作目以降「~Ⅳ」「~Ⅴ」と送り出していますが、スーパーファミコンが活況を呈す中で他作に埋もれ気味となった事や次世代機への移行期と重なった事で、筆者は触れる事が出来ませんでした。
しかし後年、インターネット隆盛となった時代ふとあの頃の思いでが過ぎって調べて見れば、シリーズ20周年記念タイトルである「グレイトバトル フルブラスト」がリリースされていた事など、改めてその思い出が触発される情報に触れた事もあって、今回の記事を書かせて頂いた次第です。

キャラクターとゲームへの情熱と愛情がこれでもかと注ぎ込まれた名シリーズである「グレイトバトル」シリーズ。
今となっては配信などの機会にも恵まれていないので、どうしても敷居が高くなってしまっている作品ですが、何処かで見掛けたならば是非一度はプレイして頂きたい名作であり、叶うならば配信などでもう一度触れたい作品たちです。

僕らはスーパーファミコンで大きくなった・・・ローンチ世代も最早すっかりレトロの仲間入り!という事で子供時代を染め上げてくれた「懐かし(って言いたくない!)の作品」をご紹介します!この作品の主人公達を演じる「ごっこ遊び」とかやりませんでした?

(C) 石森プロ・東映・創通エージェンシー・サンライズ・BANPRESTO 1991

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