無差別殺人犯やシリアルキラーが「病気」だと思える理由

何年に1回かは必ず、無差別殺人犯が世間を恐怖に陥れます。また、シリアルキラーと呼ばれる、一定の期間を置きながら複数の殺人を犯す連続殺人犯も稀に出現します。その度にマスメディアや世間は、犯人の生い立ちや現在の境遇などからその動機を明らかにしようとします。しかし私は、それは難しいと思っています。なぜならば、彼らは単に「病気」だと思うからです。その理由を3点、以下にご説明していきましょう。

まず1つめは、第二次世界大戦における米軍の研究によります。このとき米軍は、戦場での兵士の発砲率の低さに困惑を示したそうです。特に、距離が近いとき、向き合っているときほど、相手を人間として意識してしまうがゆえに、撃つことができなかったそうです。ここからいえることはつまり、人間という生物には同種である人間を殺すことに抵抗を示す仕組みが備わっている・・・ということです。そしてそれゆえに、逆に人間を殺せる人間はその時点ですでに人としてなんらかの欠損、異常性を持っているということになるのではないでしょうか。

また脳科学の分野では、無差別殺人犯に脳の腫瘍が発見されたケースが見つかっています。また、脳の腫瘍により小児性愛者になる人もいて、逆に治療後にそれが治ったというケースもあります。そして、このように明確に発見されたケースと、未だ医学の発展が及ばないために発見されないケースも含めると、脳に異常があるがゆえに殺人犯となってしまう人は、とても多いのではないでしょうか。また稀に、犯人が殺人によって性的快感を得ているケース、小児性愛者が性交後に殺人を犯すケースもあります。これも、脳の異常によって性的快感と殺人衝動が結びついてしまったケースなのではないでしょうか。

それから、殺人犯が収容される刑務所にいる受刑囚が本で記したところよると、ほとんどの殺人犯は、自分の罪を反省などしていないそうなのです。そしてそれも考えてみると、彼らは通常の人間とは違う脳の働きを持っている・・・といえるのではないでしょうか。

以上の3点から、無差別殺人犯やシリアルキラーは病気ではないかと、私は考えています。脳の中の自分ではない何かに突き動かされて、彼らは犯行を犯してしまったのではないでしょうか。また実際に、逮捕後にそのような供述をする人もいます。ですから、その動機を明らかにすることは困難であり、また、簡単に死刑にしてしまうのもどうなのかと思います。もちろん、被害者やその遺族の無念は当然ではありますし、それでは無罪にすべきかというと、そうとも思えません。ですが、難しい問題だと思うのです。

※写真はイメージです。

参考文献:
デーヴ・グロスマン『戦争における「人殺し」の心理学』
デイヴィッド・イーグルマン『あなたの知らない脳 意識は傍観者である』
美達大和『人を殺すとはどういうことか―長期LB級刑務所・殺人犯の告白』

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