さて今回は、筆者にとっては思い出深いアニメ作品で、あの宮崎駿先生が監督・演出を務めた「名探偵ホームズ」です。
本作は1981年から作成か開始されたイタリアと日本の共同制作アニメーション作品。イギリスのアーサー・コナン・ドイルの推理小説シャーロック・ホームズシリーズを原作として、登場人物を全て擬人化した犬に置き換え、ストーリーもほとんどがオリジナルとなります。
なぜ登場人物が全て犬かといえば、宮崎監督は「キャラクターに思い入れができない」と反対したものの、イタリア側の謎の強い要請によって決定したとか。
ようやくの公開
原作者の遺族との著作権や制作資金の問題があって製作は一時中断、3年後の1984年3月に完成していた4話分の内の2本が、宮崎駿監督劇場アニメ「風の谷のナウシカ」の同時上映として、紆余曲折を経てようやく公開されたのでした。
そして映画での公開と人気が切っ掛けとなり、同年11月から全26話でテレビシリーズが開始されます。TV放送時、クレジットに原作者コナン・ドイルのと表示されたのは、著作権問題が解決されたからだそうです。
いずれにしても本作は良質のあるアニメーションとして見ごたえがあり、筆者はお勧めしたい作品であります。
作品の内容
内容といえば、小説を原作にした推理ものにアクションを足した、どちらかといえばドタバタもの。
主人公のシャーロックホームズと相棒のワトソンが、敵役であるモリアーティ教授と、その部下であるスマイリーにトッドを相手にし、ロンドンを中心とした舞台で、冒険活劇を繰り広げます。
著者のお勧めは「モリアーティ教授」。犯罪界のナポレオンと自称し、あらゆる犯罪活動に乗り出し、いつもホームズに邪魔をされて失敗してしまう間抜けさや、ホームズの下宿の大家であるハドソン婦人に恋心を抱いてしまったりと、ついつい応援してしまう憎めない悪役なのです。
最後に
そして登場するメカもお勧めで、特にホームズが乗っていたプロトタイプ・ベンツ。
レバーとハンドルで操作するシンプルな構造、ロンドンの街をかけていく、ホームズの愛車にいつか乗ってみたいと思ってはいましたが、あの車が復刻する事はないのでしょうね・・・。
そんな思いで深い名探偵ホームズは、是非に見てほしいアニメ作品です。
名探偵ホームズ (C) RAI・TMS
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