MENU

難解で哲学的?異色の不思議系戦闘機映画「スカイ・クロラ」

当サイトは「Googleアドセンス」や「アフィリエイトプログラム」に参加しており広告表示を含んでいます。

原作はミステリ界の大御所森博嗣、監督は「攻殻機動隊」や「機動警察パトレイバー」で知られる押井守。そんなビッグネームがタッグを組み、映像化されたのが今回ご紹介するアニメ映画「スカイ・クロラ」だ。

現実をベースにしながらやや謎めいた世界で、空の戦いに生きる若者たちの日々を描いた本作。難解とも哲学的とも言われることも多いこちらの作品。一体どんな魅力があるのか。今回はその魅力に迫ってみたい。

目次

主人公は「永遠の子どもたち」!『スカイ・クロラ』はせつない空戦映画?

ミステリ界のヒットメーカーとアニメ映画界の大御所がタッグを組んだ映画『スカイ・クロラ』(2008年)。
本作の一番の特徴と言えばやはりつかみどころのない世界設定と、哲学的ともいえるストーリーだろう。舞台は私たちが暮らす世界を少しだけ違う「どこか」の世界。この世界では民間軍事会社同士の戦争が一般化しており、日々どこかで彼らによる戦いが繰り広げられている。主人公の函南優一もまたそんな「戦争請負会社」に所属する戦闘機パイロット。

本作では主人公優一を中心に、傭兵として空を駆ける若者たちの戦いが描かれる。傭兵として危険な任務に臨む戦闘機パイロットたち、あらずじだけ見ると戦闘機漫画の名作「エリア88」を思い浮かべる人もいるかもしれない。だが本作は「エリア88」やその他の架空戦記・仮想戦記ものとはかなり毛色が違う。その違いの大きなポイントとなるのが主人公を含む「キルドレ」と呼ばれる存在だ。

この「キルドレ」、思春期を迎えると成長が止まり、病気やケガがなければ永遠に生き続けるといういわば仙人のような存在。『スカイ・クロラ』に登場する戦闘機パイロットはみななんとこのキルドレなのだ。撃墜されるか、地上で病に倒れでもしないかぎり、同じ姿のまま空を飛び続ける「永遠の少年少女たち」。

そんな彼らの戦いは、その境遇もあってかどこかせつなく寂しい。彼らキルドレがどんな存在か知ったうえで物語を観ると、難解と思われがちなストーリーからもまた違った手触りを感じられるかもしれない。『スカイ・クロラ』は他の架空戦記とは少し違う不思議なせつなさを感じる作品と言えるだろう。

『スカイ・クロラ』のもう一つの主役!ノスタルジックなプロペラ機に注目

「永遠の子どもたち」による終わらない戦争を描いた作品『スカイ・クロラ』。せつなさやさみしさを感じる抒情的な映画と呼べる一方、どこかつかみどころがない作品であることも確かだ。独特な本作のテイストについていけない人もいるだろう。そんな場合は本作に見るべきところがないのかと言われると、意外とそうでもない。

そんなあなたは『スカイ・クロラ』のもう一つの主役、戦闘機に注目してみよう。『スカイ・クロラ』の世界で空の主役となるのは、ジェット戦闘機ではなくプロペラ機。しかも主人公が乗るのはなんと推進式の機体だ(機体の後部にプロペラがついているもの)。他の実写映画やアニメではフューチャーされることが珍しいこのタイプの機体が縦横無尽に空を舞うさまは必見。

また、原作者である森氏が「飛行機が美しく飛ぶ姿を映像で見たいから、映像化のオファーを受けた」エピソードからもわかるように、本作の空戦シーンは本当に美しい。ストーリーが難解と言われることも多い本作だが、少しポイントをずらして、飛行機にまた違った感想を得ることもできそうだ。

是非観て欲しい『スカイ・クロラ』

今回ご紹介した映画『スカイ・クロラ』は、ややつかみどころがなく難解なストーリーながら、美しい映像や作り込まれた空戦シーンなど、プロダクションI.Gの匠の技が光る作品でもある。
人によってはやや見るまでのハードルが高いかもしれないが観て損はない。気になった方はぜひチャレンジしてみてはどうだろうか。

出演:菊地凛子, 出演:加瀬 亮, 出演:谷原章介, 出演:栗山千明, 監督:押井 守
¥6,871 (2022/11/20 20:13時点 | Amazon調べ)

(C) 森博嗣/「スカイ・クロラ」製作委員会

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

どんな事でも感想を書いて!ネガティブも可!

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次