戦場での兵士の心理状況というのは、どのようなものなのでしょうか?そこに秘められた驚きの事実を考察します。
人殺しができるのであろうか?
私は以前、特殊部隊の隊員になりたいなあと漠然と思っていました。そして総合格闘技も学びつつ、ルールなしの素手での格闘についても研究していました。
結局、特殊部隊の隊員にはなりませんでしたし、格闘技を学び始めて以降は喧嘩をすることさえありませんでした・・・まあ、普通に生きてきたわけです。
しかし、当時思っていたことがあります。それは、自分はいざというときに人を殺せるだろうか?ということでした。
特殊部隊員は場合によってはターゲットを殺しますし、ルールなしの素手での格闘も結局は「親指を目の中に突っ込む」などの殺人的技術が重要だということがわかりました。
自分が殺されかねない状況では、やはり相手を殺す技術・覚悟が必要なのです。
そして、そんなメンタルを自分は持てるだろうかと疑問を抱いていました。しかし、ある本を読み、その疑問が解消されたのです。
戦場における「人殺し」の心理学
以下の情報は、その時に読んだ『戦場における「人殺し」の心理学』(デーヴ・グロスマン)という本の内容を私が解釈したものです。
この本は、戦場においての兵士の態度と心理を、過去のデータをもとに分析したものなのですが、結論が意外なものでした。
基本的に兵士は人殺しができない・・・それが結論だったのです。
多くの兵士は銃の引き金を引けない。特に相手の顔を認識できる距離だとその傾向が健著になる。
逆に遠距離攻撃や背を向けた相手なら殺しやすい。つまり相手が同じ人間だと思える状況であればあるほど、兵士は人殺しをためらうそうなのです。
考えてみると、ほとんどの生き物は同種で殺し合いをしません。
人間はしますが、それでもそれは戦争や死刑などの異常事態において許されることであり、日常生活での人殺しはやはりタブーとなっています。
人を殺せなくてもいいや
私は男子が誰でも一度は考えるように、強くなりたいと思っていました。
そしてそれを突き詰めると、いざという時には人を殺せなければならないのかと思っていました。
しかしこの本によるとほとんどの兵士は人殺しにためらいを示し、距離を置いてハイテク兵器を使ったり、純粋に反射的にターゲットを狙撃するように訓練したりすることで、何とか人殺しを実行していたのです。
つまり、日常でも戦争時でも人殺しをできる人はごく少数の人なのです。
それを知った私は「それならじゃあ、自分は人を殺せなくてもいいや。ちょっと喧嘩が強くなればいいんじゃね?」という心境に至ったのでした。
※画像はイメージです。
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