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もしも坂本龍馬が暗殺されなかったら? もう一つの日本史「蒼海の世紀」

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今回御紹介したい漫画は、原作「鈴木貴昭」先生、作画「野上武志」先生の架空海洋戦記漫画「蒼海の世紀」。

元々は野上先生の個人サークルである「Firstspere」から出された同人誌であり、爆発的な人気を博し商業誌「CR COMICS」にて発行された出世作です。もしも坂本龍馬が生きていたのならと、架空のもう一つの日本史の世界を舞台に物語は描かれていきます。

舞台となる世界では坂本龍馬が死ぬ事なく、彼が生きて居た世界をベースに、榎本武揚をはじめとする旧幕軍は北海道へと敗走せずハワイへ。ハワイ独立の為にアメリカ合衆国と敵対し、激戦の末にハワイ共和国を設立します。
ハワイ共和国設立後は坂本龍馬の尽力の下で日本から多くの移民が入植し、ハワイ共和国はポリネシア連合へとなり、後の太平洋共和国を建国します。

日露戦争においては日本は大陸からの撤退を決定し、運命を分けた日本海海戦は、からくも日本海軍の勝利に終わる。日本側が敗戦した事となってしまいますが、大陸への橋頭保として欧米社会の資金が日本へと流れ込み、日本経済は高度成長を遂げていました。

朝鮮半島はロシアの植民地となり、海洋国家となった日本社会は、大きく変わる事となります。

変革と激動の移り変わりの激しい時代を生きていた、出生に複雑な経歴を持つ李家鳴海は、己の道を決める為に海軍と入隊しますが、そこで海援隊へと出逢います。後方勤務と揶揄される少女達の乗る「戦艦みかさ」に乗船した彼は、新しい時代を生き抜く・・・物語は壮大に進んでいきます。

この作品では、戦艦みかさを操るのが少女達となっており、かつて坂本龍馬が目指していた海援隊は、女性を中心とした補給を確保する兵站部隊となります。後方で任務に当たる事となるのですが、時代の焦点は鳴海を英雄と祭り上げていき、やがて彼は時代の寵児として扱われる事に。海へと生きていく少年が、偉大なる人物へと成長していく、その壮大な世紀の変化を楽しめる海洋戦記であります。

著:野上武志, 著:鈴木貴昭
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いば・よしあきと申します。
海に憧れを抱く頃があったのですが、クラゲなどに刺されて以来、海が苦手になりました。
でも海を眺めたい気持ちはある、傍観者気質なライターですが、宜しくお願い致します。

蒼海の世紀 (C)鈴木貴昭 野上武志 ジャイブ

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