「幽霊と話してみたい!」……オカルト好きなら誰もが一度は抱く夢ですよね。普通の人間には目に見えず触れない、声を聞くこともできないからこそ幽霊の存在は長らく疑問視されてきました。
ですがもし幽霊の声をキャッチできる装置があったらどうでしょうか?
今回は幽霊と会話できる魅惑のガジェット、その名もスピリットボックスをご紹介します。
スピリットボックスとは?
実は海外の心霊系ユーチューバーの間では必須アイテムとなっているスピリットボックス。欧米のオカルト動画をよく視聴されている方には馴染み深いかもしれません。
別名を「霊界ラジオ」ともいい、見た目は小型の無線機やポータブルラジオに似ています。
もとよりスピリットボックスの規格はAM/FMラジオに準じており、周波数を調整して霊の声をキャッチする仕組みになっていました。
即ち開発者は幽霊は声を出せないのではなく、ただ単に我々に聞こえない周波数で喋っているだけと考えたんですね。蝙蝠やイルカと同じです。
工科学分野において、無線周波数とは人間の可聴域では知覚できない音域の音をさします。高周波と言い換えた方がわかりやすいでしょうか。
他方、ホワイトノイズは通信機を介した際に「シャー」と響く雑音で、広範囲に渡って流れ続けています。
スピリットボックスはこの無線周波数とホワイトノイズをスキャンする機能を搭載しており、本来人間には聞けない音域の霊の声をとらえることを可能としました。
スピリットボックスの長所
スピリットボックスの画期的な点は霊との交信が本人の素養に左右されないこと。
大前提として、霊と総称される存在を知覚できるかどうかには霊感の有無が大きく関わります。
もともと霊感がない人間はどんなにあがいても幽霊と接触不可能なのです。
面白いのは霊能者が用いるチャネリングの概念。
直訳すると「チャンネルを合わせる」……即ち、彼ら彼女らは霊と交信する為異次元に向けて第六感を開くのです。
この概念を機械に応用したのがスピリットボックス。
霊能者が自分の身体を媒介にして霊を呼び出すのに対し、スピリットボックスは機械を媒介にします。
実は心霊とデジタル機器は意外に相性が良いのです。
皆さんもカセットテープに吹き込まれた呻き声や、ビデオに映り込んだ不気味な影などの怪談を聞いた事がありますよね。
スマホが世界中に普及した現在は、デジカメ写真や動画に紛れ込む幽霊が絶えません。
一説によると超常現象の発生には電磁波が深く関わっているとされ、幽霊の正体そのものも意志を持った電磁波の集合体なのでは、と囁かれています。
ロンドン大学の科学者は超常現象を人工的に起こす実験、通称「幽霊の部屋」に着手。
結果、電磁場(EMF)や低周波音波にさらされた被験者の多くが霊障を受けたと証言しました。
なので霊の声を採取するのにスピリットボックスを用いるのは理に適っているわけです。
スピリットボックスの実用例
さて、そんなスピリットボックスですが本当に幽霊の気配を音声化できるのでしょうか?
アメリカ在住のゴーストハンター、カール・フィファー氏は2016年、廃墟と化した心霊スポット、スタンリーホテルに突撃しました。
カール氏はこのホテル内でスピリットボックスを使い、霊との交信に成功します。
この発表がきっかけでスピリットボックスの効能は広く周知され、他の心霊ユーチューバーたちもこぞって調査に持参するようになりました。
もちろん日本でも例外はなく、YouTubeの検索窓に「スピリットボックス」と打ち込めば、数々の検証動画が出てきます。
スピリットボックスが出てくる海外ドラマ、「スーパーナチュラル」
「スーパーナチュラル」は2005年9月13日から2020年11月19日まで、全327話放送されたアメリカのドラマです。
低視聴率、即打ち切りとなるアメリカのドラマ界においてなんと15年以上も続いた長寿シリーズであることからも、熱狂的なファンの根強い人気に支えられていることがわかりますね。
本作はサムとディーンのウィンチェスター兄弟が全米を放浪し、多種多様な悪霊・怪物・UMA・悪魔・天使と死闘を繰り広げるスピリチュアルアドベンチャー。基本一話完結のオムニバスとなっています。
彼等もスピリットボックスを愛用しており、心霊スポット調査の際の必須アイテムとして活躍しました。
結構な頻度で登場するので、「スーパーナチュラル」ファンの間ではお馴染みのガジェットですね。
本作にはパソコン回線に憑依する悪霊のエピソードもあり、ここでもまた霊体と電磁波の親和性が示唆されています。
霊体も電磁波もともに不可視不可触、我々とはずれた位相に存在する現象なので、双方を融合させる思想は視聴者にも受け入れやすいのではないでしょうか。

Amazonでも売っている?スピリットボックスの気になるお値段は
このスピリットボックス、なんとAmazonで普通に売っています。
高いものは15万円ほど、安いもので3万円ほど。
値段に開きがあるのが不安を誘いますが、様々なデザインがあって眺めているだけで楽しめます。
ブランドdasから販売している「SB7 スピリットボックス ゴーストハンティング用 FM+AMとスピーカー付き」はお値段1万円台とかなり手頃。
カスタマーズレビューを見ると高性能ラジオとしても使えるそうで、仮に霊の声を拾えなくても損はしない買い物かもしれません。
スピリットボックスを使った日本の心霊ユーチューバーを紹介
Amazonカスタマーズレビューの殆どが英語なことからもわかるとおり、スピリットボックスの本場は海外。最近は徐々に国内にも出回り始めました。
スピリットボックスを使った心霊調査で実際にどういうことが起きたかは、下記の動画をご覧ください。
心霊系YouTubeチャンネル「STスタジオ」の面々の調査では常に周波が変化し、言葉がブツ切りになるなどのトラブルが発生。オーブの出現に合わせ「お願いだから殺さないで」と訴える声が混入するなど、戦慄の展開に繋がります。
「逢魔時ノ裏通リ【オウマガトキノウラドオリ】」も事故物件の地縛霊とスピリットボックスを介した会話を試みており、衝撃的な結末に視聴者が震え上がりました。
「《恐怖の館》HorrorTV」はスピリットボックスを媒介にひたすら会話を続ける動画をアップし、恐怖と親しみを感じさせる霊の一面を引き出しました。
動画を再生すると確かに男性の声らしきものが入っていて、妙な生々しさに背筋がぞくりとします。
まとめ
以上、オカルトマニア垂涎のガジェット、スピリットボックスをご紹介しました。
映画「ゴーストバスターズ」にワクワクした世代なら絶対手に入れたくなるアイテム……。
霊との交信に成功するかは未知数ですが、いちかばちかの奇跡に賭けてみるのもロマンですよね。
日本国内では「おばけ探知機 ばけたん」が売り出されており、こちらはお値段3千円台とさらに手頃。
ばけたんは霊の有無をランプの点灯と音で知らせる装置で、スピリットボックスの簡易版ともいえます。
身近に霊がいるかどうか知りたい方は、まずこちらを買って実験してみたら面白い結果が出るかもしれません。
使用する際はくれぐれも自己責任でお願いします。
※画像はイメージです。
思った事を何でも!ネガティブOK!