地元には多数の有名心霊スポットが存在して、友達と一緒に探検する・・・なんてしょっちゅうです。
でも、幸い僕には霊感がないようで、霊なんかを見ることは1度もありませんでした。
ある夜、バイト先の飲み会で皆テンションがあがりまくり、夏という事もあって心霊スポット巡りをする事になった時の話です。
まずは廃墟病院
まずは小手調べとして、定番の廃墟病院に向かいました。もちろん有名な心霊スポットで、沢山の人達が亡くなられたという手術室に行くのが定番です。
たしかに不気味な雰囲気であるのですが、ただそれだけ。案の定、全然怖くないけれど、怖がらせようと肩をトントン叩いてくる先輩をうざいなと思うぐらいでした。
でも他の人達は、人影?幽霊?をみたとか、扉が勝手に閉じたとか盛り上がっています。
いや気のせいでしょう。
ウザっつつつつつ
次に自殺の名所で有名な滝に向かうのですが、駐車場から少し山道を歩いていかなければならず、皆が別の怖さがあるとか怖気付いてしまい、次の場所に行くことにしました。
正直、夜の山道が怖くてビビるなんて、コイツらマジチキンとか思っていると、車の中でうざい先輩から肩トントンや幽霊の声を真似た感じで僕を驚かせよう必死になっている。
あまりのしつこさにウザっと言ってしまった後、まわりの空気が悪くなるとマズいと思って驚いたふりをしました。
先輩はそれを見て、チキン野郎とかふざけ初めて・・・マジでうざいんですけど。
本日最恐トンネル
本日のオーラス、最強の心霊スポットのトンネルへ。
ここは戦時中に強制労働で連れてこられた人を人柱で埋め、最近になって補強工事をした時に遺体が見つかった、本当にヤバい場所。トンネル内部の一部の壁がむき出しのボコボコとしたコンクリートで、水もポタポタたれている、雰囲気だけでも恐ろしい雰囲気を醸し出しています。
トンネルでは向こう側まで一人づつ往復しようとなり、先輩にまずお前からと言われ、何から何まで先輩うざいなと思いつつ奥へと歩いていきました。
いやこれマジなんですけど
トンネルの半分を過ぎたあたりで、何か音がするような気がしました。
よく聞けば背後で先輩が大声を出して歌っていて、反響する声に喜んでいるようです。
やっぱりウザいと思いながら進んでいくと、先輩の声とは違う叫び声が聞こえてきます。その声はだんだん大きくなってくるのですが、風の音だと思い気にしませんでした。
そんな時、肩をトントンされて、また先輩のいたずら?なんて思いながら振り向くと、顔が3分の1ない人の顔が目の前にあった。
幽霊、理由は解りませんが本能的に幽霊とわかると、とてつもない恐怖に襲われ腰が抜けて歩けなくなってしまった。でも、幽霊はうねり目の前から立ち去ってくれません。
先輩
ふと気がつくと、車の中にいて先輩に介抱されていました。
皆の話によると、先輩がいつまでも帰ってこない僕を心配してトンネルの中で気絶していた僕を運び出してくれたそうなのです。
うざい先輩ではありますが、こんな頼れる先輩だったなんてと思いながら、「先輩、幽霊は大丈夫だった?」と聞いてみたら、そんなのいないと余裕の笑みを浮かべます。
ふと、幽霊は先輩が歌ったからうるさくてが怒り、弱い割に余裕な感じな僕に怒りをぶつけていた・・・そんなふうに思ったのでした。
真相が解ることがないでしょうが。
※画像はイメージです。
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