オリジナルのスタートレック、新スタートレックに続く3つ目のシリーズです。動画配信で見てみると、涙が出るほど懐かしくてご紹介しにまいりました。これは新世代のスタートレックから増殖したスピンオフシリーズで、7年続いた「新スタートレック」の6年目から放送開始しました。DS9と呼ばれています。
エンタープライズ号で宇宙探査の旅に出る他のシリーズと違い、このシリーズは宇宙ステーションが舞台です。
司令官はベンジャミン・シスコ、そしてベイジョー人のキラ少佐、若い美人だけど実は何度も転生を繰り返しているトリル星人で科学士官のジャジャ・ダックス少尉、エンタープライズ号の機関主任だったオブライエンとケイコ夫妻、保安主任の流動体生物のオドー、若いイケメンのドクター・べシア、そしてフェレンギ人のクワークなどのレギュラーに加え、後にはエンタープライズ号からウォーフ少佐も加わります。
ベイジョー星と敵対するカーディシア星人とか、後にはドミニオンとかも登場して戦闘シーンも多いのですが、新スタートレックでお馴染みのQなどのゲスト出演もあります。シスコ司令官役はエイブリー・ブルックスでアフリカ系の俳優ですが、この方は修士号を持った東海岸の名門ラトガース大学の教授でもあるのです。
このシスコ役のオファーが来た時に、同じくラトガース大で教える夫人に、「please, don’t say no」断らないでと言われたと、昔CNNのインタビューで話しておられたのを聞いたことがあります。ベンジャミン・シスコ司令官は「スタートレック」シリーズ初のアフリカ系の主役なので、アフリカ系の人たちにとってはかなり重要な意味がある、そのことを夫人は理解してのお願いだったのだと思います。
また、1990年代半ばだったかに、アメリカの雑誌エンターテイメント・ウィークリー誌が「スタートレック」の特集を組んだとき、カーク、ピカード、シスコ、ジェインウエイという歴代キャプテンが表紙を飾ったのですが、それを見た当時のCNNのアンカー(アフリカ系のバーナード・シヨウ)の顔が忘れられないです。
未来のSFとはいえアフリカ系と女性の艦長が2011年の大統領選挙以前に登場したのですから、時代を先取りしたと言える出来事であることは間違いないでしょう。また、お金儲け第一のフェレンギ人のクワーク役のアーミン・シマーマンは、ディスカバリーチャンネルでの「スタートレック、ドキュメンタリー」で、最初は曖昧だったフェレンギのキャラクターをここまで作ったのは自分だと胸を張って言っていました。
この人はUCLA大学でシェイクスピアを学んで修士号を持っていたはずです。何もドラマに学歴を持ち出しているのではありません。「新・スタートレック」ピカード艦長役のパトリック・スチュワート氏は、今やサーの称号を得たシェイクスピア劇団出身であるし、オリジナルのミスター・スポックを演じた、見るからに教養もありユーモアあふれるレナード・ニモイ氏の例を出すまでもなく、スタートレックがいい加減に作られたものではないからこそ、知的な俳優さんが関わっているのだし、こういう俳優さんたちが演じる登場人物だからこそ、奥深く年代を超えて愛されるシリーズになっているのだと言いたいのです。
私はトリル星人のダックスが、美貌でありながら色々なものに興味を持ち、しかし若いのに余裕たっぷり落ち着いていて自由な雰囲気が好きだったのですが、演じるテリー・ファレルが途中降板し、その後引退したと知り残念に思っていました。
が、2017年になんとレナード・ニモイ氏の息子で監督を務めるアダム・ニモイ氏と婚約、そして2018年に再婚して女優にも復帰したというニュースを見て、ぶったまげた次第です。最近、久々に見てみると、昔見たときとはまた違う発見があって楽しみに見ています。
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