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夏の夜の不思議な出来事

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暇を持て余していた8月の夜、私と兄、その友人が加わり、なにかして遊ぼうって集まりました。
車でドライブしはじめると、暴走族の集団に出くわし道路が封鎖されている状態。

ついてないな・・・と思っていたのですが、これはまだ始まりにすぎませんでした。
「次どこに行く?」と運転手の兄に話すと、兄達は面白半分で「幽霊トンネル行こか」と即座に決定。
え?!と思ったのですが、半ば強制的に連れて行かれるハメになったのです。

目次

幽霊トンネルでの出来事

車を1時間ほど走らせて幽霊トンネルに到着。その瞬間、空気が変わり、蒸し暑いのに鳥肌が立ったのを今でも覚えています。
トンネルに歩いてはいることになりましたが、私は気持ち悪くなって車に残ることに。
「ほんだら、行ってくるわ」と、二人はスキップをしながら幽霊トンネルに入っていきました。
そして、3分もしないうちにダッシュして戻ってきて、「はよ、車出すぞ」!

即座にUターンし某公道レースばりのスピードで山道を下り、麓のファミレスに入って落ち着いたところで話を聞くと・・・。
「トンネル入るまでは、なんもなかったんやけど」
少し、深刻そうに話し始めました

「入っていくと、白い服を着た人が見えた」
「おかしいなと思ったら、いきなり両横にズラーっと白い人たちが並んで・・・」
「そのうちの手前におった人が、俺に近づいてきてん」
「ヤバイ、連れていかれると思った瞬間、逃げてた」
「しゃれならん」

この話を聞いたとき、本気で「行かんかってよかった」と安心し、車に乗る時に「車に手形ついてないかな?」と調べたのですが、そんな事はありませんでした。

でも話には続きがあります。

帰り道での出来事

家への近道で山を通っていくルートがあります。
そこは火葬場があり、あんなことがあった帰りに通るのにはどうかな?と思うのですが、みんな疲れていて早く帰りたいという思いの方が強く、そのルートを通っていくことになりました。

車内は皆無言で重くムード、私は怖いなと思いながら外を眺め、火葬場を過ぎ、もう大丈夫だろうと安心ししていると・・・。

「あれ?今溝に人の首が落ちてた・・・男の人・・・」
「なんで、みんななんも言わへんねん・・・」
「見えたの俺だけ?」

今のは見間違いと思いこみ、その場では何も言わず、そっとしておきました。
家につき、全員車の外にでて話をし始めたとき、運転した兄が神妙な顔をして、

「むっちゃ言いにくいんやけど・・・」
「山道の途中で首落ちてたよな・・・」

私は「はぁ、やめてくれ、まじか。しゃれにならん」と心で思いながらも、
「どこで、見えたん?男?女?」と聞くと。

「火葬場すぎたところ、髪短かったから男やと思う」
その瞬間沈黙。

ひょっとしたら、明日ニュースになってたりしてと冗談を言いながら、その日はお開き。

そして

次の日の朝、そんなニュースはありませんでした。
トンネルの中での出来事、帰り際に落ちていた首、今となっては何だったのかもわかりません。

ただ面白半分で肝試しにいくのは止めました。

※画像はイメージです。

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