私が高校の時の夏休み、テニス部の合宿でのお話です。
私達が泊まった合宿場はテニスコートが向かいにあり、テニスをするのに非常に最適な環境で人気あり、私たち以外にもいくつかの学校の生徒が合宿をしていました。
その合宿場とテニスコートを挟んで向かい側には、廃校になった学校があって、年代を感じさせる校舎がとても不気味さを醸し出しているのです。
そのために皆、極限近づかないようしているのですが、しかし私は、なんだか寂しそうなその学校がほおっておけず、私の好きな百合の花が近くに咲いていたので、合宿が無事に終わるように廃坑の校門の前に置いて祈ってみたのでした。
ある夜の事
合宿3日目の夜、エアコンの調子が悪く暑かったため、私たちは窓を開けて寝ることにしました。
うとうとしていると、突然に頭を突き刺すような悲鳴が聞こえ、はっと目が覚めたのですが、目を覚ましたのは私だけ。ほかの部員はみな静かに寝静まっています。
ふと風を感じ窓を見ると、夜の闇のむこうにあの不気味な校舎がはっきりとみえました。
私はなんだか怖くなり、急いで窓を閉めようとすると外から誰かの手が入ってきて、ものすごい力で窓がこじ開けられ・・・。
気が付くと朝、友達の悲鳴によって目が覚めた。私のベットの横の窓ガラスが粉々に砕け散っており、その瞬間、昨日の記憶は夢でなかったと瞬時に判断。とてつもない恐怖に具合が悪くなり、私はその日のうちに帰ることにしました。
こんな話
夏休みが終わり学校が始まると、合宿に参加した友人からこんな話を聞きました。
次の日の夜、同じ合宿場にいたほかの学校のテニス部女子が男に襲われ首を絞められ、見回り中の学校の先生によって取り押さえられて、大事には至らなかったのですが・・・。
実はその男、10年ほど前のあの廃校舎が現役だったころに女子テニス部員を襲い、乱暴された子はショックのあまりに自殺したそうです。そして理由は解りませんが私たちが狙われ、男は私たちの部屋のすぐ近くにいた。ガラスの割れる音がなかったら私を襲っていたと男は話したそうです。
今思うと、あの手は細くて女性の手だったように思います。もしかしたら、亡くなったその女の子が助けてくれたのではないか?と心の中でふと思いました。
※画像はイメージです。
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