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砂ぼうず!!23年越しの最終回!!

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筆者の好きな漫画作品「砂ぼうず」。
コミックビームにて1997年2月から連載開始、2004年10月にはアニメ化し作品の知名度も上がってきたのですが、一部終盤から休載が多くなりついに、2005年8月号の掲載から長期休載となってしまいます。

そして4年後の2009年10月号から再開するも、2010年5月号からほぼ長期休載状態になる。
さらに約3年後の2013年5月号から連載を再開し、いままでからすると驚くほど快調に執筆していきますが、2020年11月号にて完結する事になります。

休載や長期休載の理由はコミックス14巻の後書きにて、十二指腸潰瘍が原因で闘病生活を送っていたと記されていました。

最小限のネタバレも含めて砂ぼうずを解説します。

目次

あらすじ

この作品を知らない人の為のあらすじです。

科学力を極めた超文明が滅び去ってしまい、地球環境が激変し砂漠の星となってしまった地球で、死滅せずに生き残った人類が過去の過ちを悔いる事なく、己の欲望のままに生き、かつての超文明の残骸や過去の遺物である銃器など利用して争っている終末世界の関東大砂漠。そんな世界で活躍する便利屋「砂ぼうず」こと水野灌太を主人公の物語です。

砂ぼうずとは?

砂ぼうずは言うなればアンチヒーローであり、決して清潔感のある主人公ではありません。

自分の欲望を第一と考え、汚い事を平気で行い、下劣非道とおよそ少年漫画の主人公とは思えないようなえげつない行動を、平気でやってのけてしまう卑劣漢であるも、己の欲望のままに後悔も無くに生きて自分を偽らない、その姿勢はある種の聖人に思えるほどで、欲望の根源とも言えるような、存在を引き立たせる人物でもありました。
外道な行為は確かにするも、欲望が先行してしまい結果として自滅してしまう事も多く、憎めない悪人の主人公として好感を持っていた砂ぼうず。

そんな彼が関東大砂漠で行われた南と西の戦争に暗躍し、権力を手にしながら成り上がり、すぐに終わる筈だった戦争を長期化させ人々を苦しめる存在になっていきます。

そして・・

彼女の弟子である小泉太湖は、彼と敵対する組織に配属し、砂ぼうずと対峙してしまいます。
太湖は最初は砂ぼうずの事を利用しようと考えていたのですが、彼の持つ底知れぬ欲望と行動力に畏怖と尊敬の念を持つようになり、彼と袂を別つことになるも、敬意の念を持ちながらも、出くわさない様にと勤めるも彼の狡猾な罠に引っ掛かり捕まってしまいます。

しかし戦争は関東大砂漠の東西南北の政府による深刻な資源不足によりあっけなく終わりを迎え、このままでは人類が自滅してしまうと戦争を中断し、未開発の地である関西大砂漠へと向かう事になったと、なんともあっけない終戦を迎えてしまいます。

そして開拓事業に駆り出されてしまう砂ぼうずと太湖。
政治に振舞わされるもそれすらを利用し、権力を手に入れ後の世に悪魔として恐れられる偉人ともなってしまった砂ぼうず・・・物語は終局を迎えていくのですが、本作品を見終えて感じる事は、人類は決して変わらないのだと言う事でした。

打ち切り?

打ち切りといえばそうなのでしょうが、一応は大体の伏線は回収したといえる状態で終わったと言えなくもないです。
小砂編から最終章と話しが進んでいくのではないかと思っていたのですが、一気に畳み込むように「終わらせた」感じの終わり方です。

病気からここ数年、見るからにクオリティが落ちていたので、いつかまた休載・・・そして未完となると思っていたので、一応なりとも完結したのは良かったようにも思えます。

そもそもコミックビームの編集長が担当していので恩もあり連載し続けてきたけれど、編集長が変わったので描く必要なくなったという噂もありますが・・・作者自ら打ち切ったと思うところもあって、病気などで体力がおちてしまい連載がきつくなった為というのが真実だと推測します。

砂ぼうずをお勧めします

悪党がのさばり無法が正しい世界で無辜の正義を行い正道を正していくヒーローではなく、その世界の常識である欲望のままに生き、そして成り上がっていた砂ぼうずは、まさにアンチヒーローではないしょうか?

ウィンチェスターM1897を片手に大砂漠の熱砂で銃撃し、縦横無尽に暴れ回った砂ぼうず・・・下品で粗野で悪逆非道の聖人だった彼の物語が、ようやくに終わり、それを無事に見れたことは非常に嬉しく思います。そして最後にうすね正俊先生に、連載お疲れさまでしたと身体を壊しながらも連載を続けた先生に感謝をしたいです。

著:うすね 正俊
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いば・よしあきと申します。
ショットガンはイサカM37と、機関銃はトンプソンと、そんなライターですが、宜しくお願い致します。

(C) 砂ぼうず うすね正俊 コミックビーム / エンターブレイン

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