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おバカでしぶといやつらの世紀末「砂ぼうず」

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深夜アニメがまだどこかマニアックなものというイメージが強かった2000年代の初め。今回ご紹介するアニメ『砂ぼうず』はそんな時代に作られた、当時の空気を色濃く残すエキサイティングな冒険活劇だ。
今ではもうあまり地上波では見かけなくなった「濃厚さ」が全体に漂うこちらの作品。その少し懐かしい魅力に迫ってみよう。

目次

地上波ギリギリ?過激すぎる奴らの世紀末『砂ぼうず』

『砂ぼうず』の原作はコミックビームで連載されていたうすね正俊氏の漫画作品で、2004年~2005年にテレビアニメ化された。

舞台は数百年前に文明が崩壊し、一面の砂漠と化した関東地方。通称「関東大砂漠」。この作品は、人間どころか大抵の生物がギブアップする過酷な環境で、しぶとく生き延びる人々を描いた冒険活劇。イメージは「マッドマックス」×「西部劇」といったところで、欲の皮が突っ張ったヤバイ奴らが砂漠を駆け巡る。

主人公砂ぼうずこと水野灌太もまた、「妖怪」と恐れられる何でも屋。この砂ぼうずの活躍を、ライバルの賞金稼ぎやならず者、テロリストらの暗躍に絡めて痛快に描くのが今回取り上げる「砂ぼうず」である。
さて、そんな『砂ぼうず』本作を視聴してまずほとんどの人がぎょっとするのが、作中で弾丸のように飛び交う下ネタやお色気だろう。そもそも、主人公の砂ぼうずが強欲で美女にはちゃめちゃに弱いという設定。

途中から弟子入りする小砂を弟子にとった理由もなんとも下世話なもので、とても初見で好感度が上がるキャラクターではない。ちょっと家族で見るのは躊躇してしまいそうな内容であるのは確かだし、正直「今の地上波では無理かもなあ」と感じる作品ではある。

『砂ぼうず』はギャグとお色気だけの作品ではない

強欲で美女に目がなく、そのせいでたびたびピンチおちいることすらある砂ぼうずだが、「仕事」となると一変。ロケットウィンチや煙幕、ダミーの風船を用いたトリッキーな戦法でクールに敵をなぎ倒していく。
普段の彼からは想像できない砂ぼうずのそんなギャップを見ていると、だんだんカッコよく感じてくるから不思議だ。

また「ものすごく下世話な動機」で弟子にとった小砂との関係も、なかなかにアツい。特にアニメ終盤、砂ぼうずと小砂の関係に大きな変化が生まれる。そのあたりのストーリーは二人のこれまでの子弟関係の集大成と言ったところで、ラストまでアニメを追いかけてきた人ならこみ上げるものがあるはずだ。
気になった方はぜひ、ふたりの結末を実際に確かめてみて欲しい。

ちょっと懐かしい?むしろ斬新?砂ぼうず鑑賞時はココもチェック!

下世話なギャグと相反する主人公のハードボイルドな戦いぶりや、主人公とその弟子小砂の熱い子弟関係が見るものを惹きつけてやまない本作だが、見どころはここだけではない。

深夜アニメが今のようにメジャーになる少し前の少し懐かしい作画や、実験的な演出もまたアニメ版『砂ぼうず』のみどころ。
最新のCG技術やトレンドの演出はもちろん使われていないが、作画や演出のクオリティは総じて高い本作。それとプラスして、随所に見られる実験的な試みも本作の見どころのひとつだ。

特にいきなり実写になるオープニングには、初見だと「???」がたくさん浮かぶかもしれない。さらにはエンディングは絵描き歌といった、アニメというカルチャーが洗練された2022年の今、こんな実験的なアニメはなかなか見れないだろう。いわば、2004年の深夜アニメだからこそ生まれた演出の数々。

そんな「当時感」のある演出が『砂ぼうず』にはあふれている。アニメ好きなら見ていて懐かしさとともに新しい発見もあるかもしれない。ぜひストーリーだけでなく細部にも気を配って、「あのころ」の雰囲気に浸ってほしい。

00年代の深夜アニメを体験している人もそうでない人もぜひ観てほしい

終末世界で下品なギャグとお色気を弾丸のようにかわしつつ、たくましく生きるろくでなしたちの姿を描いた冒険活劇『砂ぼうず』。ストーリーが面白いだけでなく、放映された2004年当時の雰囲気や、チャレンジ精神を随所から感じることができる非常に楽しい作品だ。

深夜アニメがメジャーな存在になり、配信でクオリティの高い新作がいつでも見れる今だからこそ、あえてチャレンジしてみるのいいだろう。「あのころ」の空気に浸りたい人はぜひ一度鑑賞してみてはいかがだろうか。

ポニーキャニオン
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(C)2004 うすね 正俊・エンターブレイン/便利屋組合

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