2019年1月、ロシアのプーチン大統領が、新型のミサイル「アバンガルド」のテストに成功したと伝えられました。
この「アバンガルド」は、音速の20倍の速度、つまりマッハ20で飛来できるとされるロシア軍の最新鋭ミサイルで、核の積載の可能と伝えられています。
プーチン大統領は2018年の末にモスクワでロシア軍の幹部達と、この「アバンガルド」の発射テストに立ち会いました。ロシア国防省によると、アバンガルドは南部オレンブルク州にあるドムバロフスキー基地から凡そ6千km離れた場所であるカムチャッカ半島の演習場を目掛けて放たれ、その目標の演習場内への着弾が確認されたと言われています。
プーチン大統領はこれに先立つ2018年3月には、連邦議会の年次教書演説で、これら新型のミサイルのみならず、今後投入予定の防衛網すら無力化できる新型の兵器を開発中だと発表していました。
■極超音速弾頭システム「アヴァンガルド」
今回テストに成功した「アバンガルド」もその中にあったひとつでした。プーチン大統領は、これらの最新の兵器の投入を決断した理由は、ロシアの主張を聞かない、国際的にロシアに敵対する勢力に向けた実力の誇示というものでした。
「アバンガルド」についてプーチン大統領は、敵対勢力に対し現時点から将来的な防空・防衛網をも上回るものと説明しています。2019年には「アバンガルド」を実戦配備するとしています。
ロシアはこれ以外にも新型のミサイル「キンジャル」や海中のドローン兵器「ポセイドン」などの各種の新型兵器の投入を進めており、既にレーザー兵器の「ペレスベート」は実戦配備されています。
■ ミサイル「キンジャール」
■海洋多目的システム「ポセイドン」
■レーザー兵器ペレスヴェート
アメリカはこうしたロシアの兵器開発に大きな危惧を抱いており、殊に注目を寄せているのが新型のミサイル兵器と言われており、現有の兵器では対抗不可能と認めています。
現状のアメリカの戦力はロシアに対して優勢であるものの、こうしたロシアの新型兵器の実戦配備はそのパワーバランスが覆りかねないものであるとして警戒を強めています。
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