今回は、少し変わったヒーローもの作品をご紹介したいと思います。
巨大な悪に逃げずに立ち向かい、傷つきながらも多くの人を救い、正義を成していくと、ヒーローには誰もが憧れを抱きます。そんなヒーローになり、自分の守りたき者の為に戦う、冴えない主人公の英雄譚を紹介したいと思います。
あらすじ
物語は、とあるダイナーでコックとして懸命に働く、小太りな男性・フランクの人生から始まります。
フランクは穏やかな人物であるも、昔からいじめられてしまい、勉強が出来るわけでもなく、スポーツが得意も出なく、要領の悪さで他人に誤解を与えてしまい、不幸な人生を送っていた彼。
運命の人である女性・サラと結婚したのだが、人に立ち向か事が出来ない程に気弱で、しかも出世の見込みもない、うだつの上がらないダメ人間フランク。愛想をつかしたサラは、ドラッグを街の闇に売りさばくマフィアの元締めジョックと浮気をし、彼の愛人として過ごすようになってしまいます。
唯一の人生の幸せだった妻を寝取られてしまい、生きる事に絶望したフランク。
でもそんな彼の絶望を救ったのは、子供向けテレビ番組で子供達に正しいことを教育するヒーロー。
サラを取り戻す為にヒーローになる事を決意し、コスチュームを自作で制作した、紅い正義のヒーロー「クリムゾンボルト」に。
夜の街で暗躍する犯罪者を退治していくのですが・・・・特殊能力はもとより、喧嘩した事すら無いフランクが活躍できるわけもなく、配管用レンチを片手に犯罪者の隙を突いて撲殺する。ヒーローといよりは、通り魔や変質者として街のギャングに恐れられる存在に。
そんなフランクに想いを寄せヒロインを夢見るリビーが、クリムゾンボルトの相棒ボルティーとなり、一緒に戦っていくのですが事態は思わぬ方向へと進んでしまうと、どこかブラックコメディタッチに進んでいきます。
みどころ
この物語の中でフランクは無敵のヒーローになろうとするのですが、現実な厳しく、彼の存在は悪役を殺すサイコパスとみられ称賛されないヒーローとして描かれています。
妻を助けるために純粋な想いで愛した彼女を、自分に想いを寄せてくれたリビーの犠牲の上で助ける。彼は愛されることなく、また苦労に報われない結末を迎えてしまう。フランクの求めていたヒーローは何だったのか?、哀愁の漂うエンディングは物悲しくも、達成感のある終わりとなっていました。
ヒーローになる事がどんな事なのかと、思わず考えてしまうフランクの行動は、果たして正しいものだったのかと賛否はあるも、孤独なヒーローはこうなんだと、冴えない男の活躍が目の離せない、そんな少し変わったアクション映画となっています。
スーパー! Crimson Bolt, LCC © 2010
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