ロシアの対ドイツ戦勝記念日の2018年5月9日、ロシア国内の各所で軍事パレードが行われ、モスクワ「赤の広場」では新しい兵器が披露されました。
プーチン大統領の米国を暗に批判した演説の後で、最新戦車の「T-14」やシリアに配備されている地対空ミサイル「S400」、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「ヤルス」などが登場しました。この中で2015年から登場していた新型戦車「T-14」についてみていきたいと思います。
新型戦車T-14
T-14は、ロシア軍の最新鋭の戦車です。ロシア連邦軍の次世代装甲戦闘車両シリーズとなる、「アルマータ」(Армата)yp呼称される共通の戦闘プラットフォームを構成する戦闘車輛のひとつです。
最大の特徴としては、無人の砲塔を搭載しており、乗員の生残性や市街戦を考慮した構造とされている点です。
無人砲塔
T-14の最大の特徴は無人砲塔を採用しており、3名の乗員は全員車体に搭乗するようになっている点があげらます。これはT-14が最初というわけではありませんが、T-95やアメリカもMCS(車載戦闘システム)にて無人砲塔の導入を検討していたが、両車両とも開発中止になっているため、実用化という点ではほぼ唯一と言えます。
これにより今までの戦車では、戦車長は砲塔の上から主として視覚・聴覚によって索敵をしていましたが、T-14ではこれが、テレビジョンや赤外線暗視システムをはじめとする電子光学的手法での索敵を実施することになっています。
T-14の火力
T-14の主砲は、以前からソビエト/ロシア戦車が採用していた125mm滑腔砲2A46に代わって、125mm滑腔砲2A82-1Mが採用されています。これは排煙器(エバキュエーター)がないことや(T-14は無人砲塔につき発射ガスの砲塔内への逆流を考慮しなくてよい)、発射速度が10 – 12発/分と高速なこと、有効射程が8kmであることが特徴です。
公式発表によれば戦車サイズの目標捕捉距離は光学照準器を使用した昼間で約5km以上、熱画像装置を使った夜間で約3.5kmほど公表されています。砲手用の光学照準器は倍率を4倍と12倍の切替えでき、レーザー測距儀の有効射程は約7.5kmとされています。これらのシステムは重複し実装されており、その他にも乗員の車外視察用には360度旋回が可能な高解像度カメラが採用されています。
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