『てめーはショベルカーだろうが!!』
現役時代、思わず私が叫んだ一言です。何が起きたかというと、あるショベルカーをめぐって起きた、ネタのようなホントの出来事です。
ショベルカーなのに、『これはショベルカーじゃない!』といわれて思わず叫んだ真相は?!
陸上自衛隊には、施設器材としてショベルカーが数多く配備されています。
『ショベルカー』や『掩体掘削機』という名称が存在しますが、実際は市販の『ショベルカー』とほとんど変わりありません。
塗装について、OD色に塗装する程度の違いがある程度です。
そのため、各社の建機メーカーから導入されています。
これは「武器」として分類されます
ある時、新規にショベルカーが配備されました。いつもの通り、手順に従って配備完了の書類を作成していると何やらおかしな書類が・・・『これは「武器」に分類されます』
そんな文字とともに、陸上自衛隊で『武器』に分類される【W】のマークが入った検査証が届きました。
どういうこっちゃ?とばかりに、関係部署に問い合わせると、『今度のショベルカーは「武器科」の予算で購入したからね~』との回答が!
てめーはショベルカーだろうが!!
外見や取扱説明書からも、どう見てもショベルカーそのものです。
ついに『てめーはショベルカーだろうが!!』と思わず叫びながら仕事をしていました。
それを聞いていたのか、ある先輩が『たまにこういうことがあるんだよ~』と、その真実を教えてくれました。
『銃架(ガンラック)』が付いていたら『武器』になる!
お役所仕事ここに極まれりですが、配備されたショベルカーには、市販品についていない物がありました。
自動小銃を車内に置く『銃架(ガンラック)』が付いてました。
これが付いていると、施設器材のショベルカーでも武器扱いになる、というのが真相でした。
もう笑うしかないような自体ですが、現在の法体系では、銃器に関連する部品があると「武器」になってしまいます。
ハイチPKOで、現地に建設器材を譲渡するときにも問題になったそうです。
しかも『銃架』をつけたことで、購入費用が市販品より高くなるおまけつきです。
(製造会社も「武器等製造法」に基づく「武器製造事業者」として届け出・設備管理費がかかるため、どうしても市販品に価格上乗せが必要となる)
もうちょっと柔軟にならないかな~
ネタのようなホントのことが、現場では起きています。
ショベルカーが、部品1つのおかげで「武器」となり調達コストが上昇するという状態です。
ホントなんとかなりませんかね~?
思った事を何でも!ネガティブOK!