海外ドラマを見ていると、最近は特に軍人が登場する対テロのストーリーが多いです。
ドラマかよと言われるかもしれませんが、テクニカルアドバイザーがいるので、かなりリアルに作っているんですよ。
9月11日の同時多発テロ事件からもう17年も経ったのですね。
私は当時、スカパーにあったFOXNEWSというchで、ニューヨークからの生放送を見ていました。
普段からテレビの画面がまるでニューヨークに向かって開かれた窓のように、そのままの様子が見れる、アメリカ現地と同じ放送をしているchだったのでまるで隣の出来事のように、自分の身に起こったこととして感じたものです。
さて、アメリカはそれ以後、戦争中なのでドラマもやたらと軍人が登場するもの、軍隊ものが多いです。
サダム・フセインを捕らえた部隊は、陸海空の特殊部隊からさらに選ばれた人からなる精鋭チームだったとアメリカのニュースで見たのですが、すぐにその後、おそらくそのチームがモデルと思われる「ザ・ユニット」というシリーズが製作、放送されました。
陸軍の精鋭チームとその家族、妻たちが主役のドラマです。
彼らチームの存在は極秘で、対テロ、暗殺、なんでもありの任務を世界中を飛び回って遂行していました。
しかし、彼らは表向きは後方支援部隊、前線へ行かない軍人とされていたんです。
あるエピソードでは、そのチームの一員で独身の隊員が、恋人の元軍人の父親に紹介されたのです。
恋人のパパは元軍人だけあって、若いのに後方支援なのか、他に仕事はないのかとひどくがっかりしていました。
もちろんその隊員は、軍人の先輩である恋人のパパに侮辱的なことを言われても、何も言い返しませんでした。
恋人のパパはその後、基地へ訪ねて行ったのです。そして旧知だった彼らチームの上司に会って聞くと、言外に娘の恋人が、極秘の特殊部隊のチームの一員で実はエリート軍人だとほのめかされました。娘の彼の正体がわかって、なんともいえない満足の笑みを浮かべていたのが忘れられないです。
これで恋人のパパとの関係は良好になったのですが、残念ながら、恋人は仕事柄、秘密主義の彼に付いていけず、すぐに振られてしまいました。
また、アフガニスタンかどこかで、ユニットのメンバーたちが命令によってとらえた人を護送中に、女性が部隊長のアメリカ軍部隊が攻撃にあっているのを助けたエピソードも印象的でした。
アメリカ軍に入隊すると、無料で大学教育が受けられる特典が得られるのですが、それが目当てに入っただけの頭でっかちのやる気のない部下が、代々軍人の家系出身の女性部隊長の命令を聞かないため、烏合の衆になってしまい、敵が攻めて来るのに、応援を呼ぼうにも無線が壊れているという風前の灯火の部隊でした。
そこへ、ザ・ユニットの精鋭たちが偶然遭遇して、女性部隊長の補佐をしつつ、見事にバラバラの部隊を立て直し、相手側の攻撃を食い止めるところは圧巻でした。
アメリカのドラマは、こういう、少し努力すれば達成できる目標にフォーカスさせることで、その場の全員をまとめてことを成し遂げるという話が大好きで、色々なドラマの主人公がこういうストーリーでリーダーシップを発揮しています。
他にも、昨年放送されたドラマ「ザ・ブレイブ」は、NSAみたいな局の副長直属の特殊部隊で、凄腕リーダーに、アラビア語の出来るイスラム教徒のシリア人、そしてスナイパーとして潜入にも活躍する若いラテン系女性が登場しました。
元海軍軍人が製作者の「NCIS」は、海軍や海兵隊員が関わる事件の捜査を行うシリーズですが、ワシントンDCが舞台の本家が大人気なために、ロサンジェルスが舞台のシリーズ、ニューオリンズが舞台のシリーズが増殖しているほどなんです。
「シカゴPD」には、アフガニスタンに従軍した元軍人の刑事も登場します。
たかがドラマと言うなかれ、元軍人や現役、元CIA局員がちゃんとテクニカルアドバイザーとしてついていますし、ドラマを見ているとどこかに軍人が出てくると言っても過言ではありません。
また彼らが他人のために奉仕したい、役に立ちたいという気持ちを持って、軍隊に入ったり、警察官や消防士になったということもドラマでよく語られています。
そして、元軍人でも現役軍人でも、警官や消防士などのお葬式のシーンは、儀仗兵の礼砲付きで、持ち主のいない軍靴も飾られ、劇中でも省略せずに本物と同じように忠実に行われているようです。
ドラマを見ているだけなのに、私でも、お棺を覆ったアメリカ国旗の三角のたたみ方、それを遺族へ渡す言葉まで知っているくらいです。
エンターテインメントとはいえ、きちんとリスペクトされているからこそだと思います。
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